ハワイの夫婦「おひさまファームズ」徒然日記 Vol. 31

アロハ!ハワイの夫婦「おひさまファームズ」代表のヒデキこと山根英樹です。前半は私の記事、後半は妻ユキの記事になります。

 

今回は今年50周年を迎えるホノルル市の市民農園についてお伝えします。Honolulu Department of Parks & Recreation(公園レクリエーション部)がオアフ島内11ヶ所で市民農園を運営しています。

https://www.honolulu.gov/dpr/volunteer-give/community-gardening/garden-list/

こちらはオアフ島東部ハワイカイの市民農園。目の前には観光客にも有名なココヘッドがそびえます

市民農園はそれぞれメンバーが自主的に自治をしており園長、監査担当、会計担当などが決まっています。毎月1回の清掃とミーティングが行われています。メンバーは年に4回の清掃と6回のミーティング参加が義務付けられています。

 

私の住む地域にある市民農園はプロットと言われる区画が39あり、ひとつのプロットのサイズは3m四方(9平米)です。会費が年間$15で使用料が年間$10の合計$25とリーズナブル。地域によっては満室で空き待ちリストで順番を待ちます。

 

市民農園では皆さん、思い思いに好きな野菜や果物、ハーブやお花を栽培しています。またそこではご近所さん同士の交流や会話も生まれてコミュティの交流に貢献しています。僕はトライアル用の圃場としてナス、トマト、ネギ、ニラ、シソ、にんじん、バジルなど様々なものを無農薬栽培して家で楽しんでいました。

タロ芋の栽培風景

次号に続きます……ここからは妻ユキの記事をお楽しみ下さい。

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夫ヒデキに引き続き、おひさまファームズのユキです。ヒデキは『漂流アロハ』という本を上梓しています。かのジョン万次郎を含む土佐の男たちが漂流した末に、万次郎を除く四人がハワイで暮らした実話に基づく小説です。幸か不幸かこの漂流は、のちに明治維新の後押しとなります。そんな歴史ロマンさながら、「宇宙を漂流していた恒星間天体が太陽系で見つかった」というニュースが7月3日に入ってきました。ハワイ大学が管理するアトラスという小天体観測所がチリで見つけたことから、地元ニュースも取り上げたのです。そのニュースと同時に私は、別の物語をキャッチしていました。神秘畑と芸術畑を耕す私の、生まれついた業務です。

ちなみに今回の発見は、史上3例目とのこと。そしてなんとこの徒然日記には、奇遇にも史上1例目が既に登場しています。それは、臨死体験について書いたvol.14。その写真2枚目に宇宙の秘密をシンボル化した青い絵があり、その中にフランスパンに窓がついたようなものが描かれています。それが「オウムアムア」と名付けられた、史上1例目をデフォルメしたもの。マウイの観測所で発見されてハワイ語で命名されたそれは、実は曰く付きの代物。というのは、学者間でも「宇宙船説」が囁かれているから。

桃が美味しい季節になりました。ヨーロッパではよく食べていたドーナッツピーチ。期間限定ですが、ハワイでも手に入ります。

「オウムアムア」という名の中心的単語となる「ムア」には、ハワイ語で「未来、先、前、古い、年上の兄弟姉妹、リーダー」などの意味があります。vol.14で左隣に意図せず並べた絵が、天使だったのは自然なのかもしれません。私はロマン派でもありますから、オウムアムアは「古い未来から訪れた家族のような使者」として定義したい次第です。天文学上では小惑星と仮定されているようですが、未だ納得できないのは専門家自身なのでしょう。

そして今回の恒星間天体は、現時点では超高速かつ赤色を反射。発見時には木星の軌道付近にあり、射手座の方角から太陽系に進入したとのこと。私の中ではその瞬間、カイロンが弓矢を引いたのです。カイロンとは、半神半獣であるケンタウロス族の賢者。かのヘラクレスの師匠でもあります。神話なので細部に諸説あるのは大前提ですが、カイロンはそのヘラクレスが敵に放った毒矢に不運にも当たってしまい、半神の不死身ゆえ終わりなき苦しみにもがくことになります。その解決策としてカイロンは、人間に火を与えたプロメテウスが背負う永遠の罰を肩代わることを申し出、ゼウスによってプロメテウスが解放されると共に、死を与えられて射手座となります。

最近のお気に入りは、旬のチェリープラム。通常のプラムよりも可愛らしいサイズで、甘さも凝縮されているかのよう。ブルーベリーと並べると、その小ささがよくわかります。

カード占いの世界にはこの苦境のカイロンがデザインされたものがありますが、それは「状況の厳しさ」を示します。「絶望を脱する一縷の望みは、自己犠牲の一択のみ」といった具合です。賢者カイロンは医療や学問を司り、寛容さや理念、そして高潔な献身の象徴。心理占星術の分野においてはトラウマとも関係し、同名の小惑星を重視もします。今回発見された恒星間天体の正体は、彗星か小惑星か、はたまた宇宙船か。そのいずれであろうとなかろうと、私にはそんなカイロンが弓矢に乗せて放ったメッセージのように思えます。冒頭の「漂流アロハ」もそうですが、漂流とは、不意に現れる運命のうねりであり、歴史を大きく変える出入り口のような気がするのです。

写真・文/おひさまファームズ

ヒデキ
サンフランシスコ生まれ。東京育ち。ホノルル在住。広告代理店、旅行代理店、豪州クィーンズランド州政府、ハワイ州政府農務省、イギリスの経営大学院、ハワイの大手銀行勤務を経て独立。コンサルティング、不動産、米国農務省統計局の調査員の仕事の傍ら農業に従事。著書に「小さな会社でもできる海外取引」「グローバル職人になろう!」「漂流アロハ」「Drifted Aloha」などがある。

ユキ
絵と音楽と物語の創作家、宇宙の神秘を読む夢想家。米国の大学を卒業後、神授的な創作の仕事に長く携わる。芸術分野の他、神秘哲学、占星術、数秘術、各種卜術、古代史、神話学、宗教学、図像学、色彩学などに明るく、食や代替療法も探究。タロットチャンネル「雪猫座 Hawaii」をYouTubeにて開始中。

HP: www.ohisamafarms.com

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