子供たちのサンクチュアリーでのかけがえの無い経験|アメリカでプラントベース子育て Vol.3

こんにちは。アメリカで3姉妹のプラントベース子育てをしているパウエル由美です。

今回は、子供たちの動物たちとの触れ合いについて、紹介していきます。アメリカではヴィーガンの子育てをしている人たちも増えてきていて、子供たちと一緒に動物支援をしている方などもいます。私たちも、アニマルサンクチュアリーへファミリーボランティアに行ってみたので、その様子を紹介します。

 

アニマルサンクチュアリーって?

近年、アニマルファームサンクチュアリーは世界中で増え続けています。これらの施設は、畜産業から救出された動物たちが安全に暮らせる場所です。一般公開されていることは少ないですが、ツアーやイベント、ボランティアを通じて学びと支援の機会を提供されています。

 

コロラドのラヴィンアームズサンクチュアリー

小さい子供も一緒に行ける“ファミリーボランティア”の日を設けている、デンバー近郊の「ラヴィンアームズサンクチュアリー」を訪れてみました。

 

 

このサンクチュアリーは約10年前に1頭の馬から始まり、今では100頭以上の動物たちが暮らしています。牛、豚、鶏、アルパカ、七面鳥など、さまざまな動物たちがここで第二の人生を送っています。動物たちがここに来た理由はさまざま。畜産業や動物実験の場からレスキューされたり、畜産工場やトラックから逃げ出した動物たちを、交渉し保護したりしています。

この施設は多くの支援者やボランティアによって運営されており、とても清潔で愛に溢れた環境です。スタッフやボランティアの皆さんは「ここにあるのは愛だけよ」と話してくれました。トラウマを抱えているという動物たちも、温かいサポートの中でのびのびと暮らしています。

 

 

ファミリーボランティアのイベントでは、4家族が参加していました。私たち家族は、羊たちの小屋のお掃除を担当しました。
羊は人懐っこい子が多いので、お掃除していても「撫でてー!」という感じで寄ってきたり、楽しい時間を過ごしました。とはいっても、糞だらけの小屋のお掃除はなかなかの大仕事!!子供たちも一生懸命頑張ってくれていました。

ボランティア後は施設のツアーがあり、広い敷地のあちこちにいる動物たちを紹介してくれました。写真や遠くから眺めるだけではわからない、動物たちの大きさや毛並みの違いに驚いたり、「この子はシャイ、この子はアグレッシブ!」などと個性も知れるようになっていきます。

 

施設のツアーへ

ツアーのガイドさんは、子供たちの質問にもとても丁寧に、優しい言葉て答えてくださり、動物たちの背景や救出のストーリーを詳しく教えてくれました。逃げ出して丁度ここのサンクチュアリーにたどり着いたというぶたさんたちの話にはびっくり。そんな話を子供たちも熱心に聞いたり、動物にご飯をあげたり、ブラシで撫でたりさせてもらいました。

鶏はぶどうが大好物だとか、豚はお座りもしたり、ボール遊びをしていたり!実際に動物たちと会うことで、知れることはたくさんありますね。

 

ヴィーガンイベントも開催!

ここのサンクチュアリでは半年に一回、ヴィーガンのキッチンカーやお店の出店があるフェスティバルも開催されています。多くの人が訪れる良い機会となっていました。

この日はプラントベースアスリートとして有名なロバート・チークさんも訪れていて、プラントベースのライフスタイルを実践する力強いメッセージを伝えてくれました。私が受講した、プラントベース栄養学コースでもゲスト講師をされています。プラントベースでこの筋肉!すごいですよね!

 

ヴィーガンアスリートとして有名なロバート・チークさん(左)と

サンクチュアリーでのフェスイベントの様子

 

日本では?

日本ではまだアニマルサンクチュアリーの認知度は低いですが、動物保護や共存を目指す活動をしている方々もいます。私が開催している「ベジママ勉強会」オンラインサロンでは、元乳牛のポテコロちゃんとブンちゃんの保護に関わり、彼女たちのいるモーモーワールドのサポートをしています。

昨年、日本帰国の際にはボランティアに訪れ、我が家の長女もご飯をあげたり、お掃除をしたり水汲みをしたり、大活躍していました。牛がいることで環境保全にもつながり、動物たちも幸せに暮らし、作物も育ち人々の健康にもつながっていくという、モーモーワールドさんの「共栄農業」は、まだスタートしたばかりですが、とても素晴らしい取り組みで、注目を集めてきています。

 

モーモーワールドにて。元乳牛のポテコロちゃん、ぶんちゃんの様子

 

子供たちが選ぶ優しい未来へ

動物が好きな子供たちにとって、動物園や水族館ではなくサンクチュアリーのような保護施設に訪れることは、大きな学びの機会となります。

動物性食品を摂るか摂らないかは個人の選択ですが、前回のコラムでも紹介した通り、子供たちの健康のためにも、動物性の食事は健康にも良くない作用があることは証明されてきています。子供たちが、そんな経験をして「優しい選択をする力」がついていくことは、いつか大きくなった時も、自分でどのような食事やライフスタイルをしていくかの、指針になっていくことと思います。

子供たちと一緒に、健康、環境問題、動物たちとの共存にも繋がる、持続可能なライフスタイルを選択することができる世の中を目指していきたいと思います。

 

サンクチュアリでのボランティアの様子はInstagramにリールをアップしています。
興味のある方はぜひご覧ください!

 


文・写真/パウエル由美
米コロラド州在住、3姉妹の母。ヴィーガン/プラントベース歴10年。コーネル大学プラントベース栄養学修了。ベジママ勉強会オンラインサロン主宰。
@veg_yummy @vegmamasalon

https://veglifedesign.com/

 

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