ハワイの夫婦「おひさまファームズ」徒然日記 Vol. 30

アロハ!ハワイの夫婦「おひさまファームズ」代表のヒデキこと山根英樹です。前半は私の記事、後半は妻ユキの記事になります。

今回は信じられないかもしれないハワイの海洋汚染についてお伝えしたいと思います。澄み切った海と太陽が燦々と輝く雲ひとつない青い空というイメージの強いハワイですが、最近のSurfrider’s Foundationによる全米水質調査でワースト上位に入る結果となりました。

Source: Surfrider Foundation – O’ahu Chapter

オアフ島の東海岸と野生動物保護区であるPaiko Lagoonがそのリストに入っており、地元のテレビニュースでも報道されました。コロナ禍では観光客が激減して、同じ東側のハナウマ湾では海水がとても綺麗になったと言われていましたが、データが出ていたわけではないので真相は不明です。

 

しかし、この海洋汚染の結果も後押しとなったのか、環境保護と温暖化対策の一環として、ホテルなどの宿泊税に加えてグリーン税という税金を観光客に課すことが決まりました。この財源で環境保全に役立てようというのが建前の様です。

これが原因なのかどうか分かりませんが、私はここ数年、サーフィン後に海から上がると目が赤くなり、瞼の腫れが数日続きます。医学的には原因不明で、マイボーム腺の詰まりが原因であろうということになっています。Paiko Lagoonに近いこの海岸も近くの排水路内に土砂が溜まり、大雨が降ると排水溝が溢れて家庭からの排水が地上から海に流れ込みます。また庭で使用されている除草剤や殺虫剤などの薬品が雨で流されて海に流れ込んでいる可能性もあります。

 

海をこよなく愛する者としては海を避けたくはありません。海水には人間に必要なミネラルなどもふんだんに含まれています。体の表面から何を吸収して何を排出するかも、今後は自分の免疫力にかかっているのかもしれません。

次号に続きます……ここからは妻ユキの記事をお楽しみ下さい。

 

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夫ヒデキに引き続き、おひさまファームズのユキです。「太陽の嘆き」について記した前回記事vol.29。その終盤に登場した「マンゴーの木の話」を、今回は早速書きます。遠からず、未来に必要となる鍵の一つだと思うので。そして夏至を挟んだ二つの記事が、図らずも太陽関連になり大切な転換期に重なることに、お天道様の意志を改めて感じる次第です。

 

今から10年以上も前、私がハワイに住み始めて間もない頃だったと思います。とある店で、マンゴーを吟味していた時のこと。年輩のアジア系女性が、にこやかな表情で話しかけてきました。「私、マンゴーは買えないの……」と。その意味深な表情に私が首を傾げると、彼女は苦笑いをして「大好きなんだけどね」と言います。「ではなぜ?」と尋ねると、その理由を昔話のように伝えてくれました。

 

まだ彼女が幼い頃から、家の近所には誰のものでもないマンゴーの木があったそうです。実がなるたびに地域の有志が穫って、皆の手が届くところに置いてくれていたのだとか。それを欲しい人が自由に持ち帰るも、互いを思いやるアロハスピリットで成り立つ人間関係ゆえにトラブルは皆無。そんなマンゴーの収穫を一番楽しみにしていたのは、子どもたちだったとも。こんな風にアロハスピリットは、自然と次世代に受け継がれていくわけです。

マンゴーの話なので、今回の写真はマンゴーデザート。こちらはマンゴーと苺のフローズンタルト。いつもながら分量等は適当な、一期一会の創作デザートです。

 

アロハスピリットに関してはこの徒然日記でも何度か登場しましたが、ハワイの人が大切にしている愛に基づく精神性。小さな島で皆が仲良く暮らすための、知恵でもあります。そんなアロハスピリットが根付いた地域、つまり他愛が自愛であるコミュニティでは、バランスが寛容に整うもの。しかし彼女が成人した頃、その均衡を打ち壊す出来事が突然起こってしまったのです。

 

たわわに実るマンゴーの実が、一夜にして全て盗難されたのだと。そしてそれが常態化した。部外者による販売目的での集団犯行であることは、形跡からも明らかだったと。ただ犯行といっても、盗難されたのは所有者なく自生する果実。問題になったのは、姿を隠して奪う何者かが、外部から忍び込むことです。そこに下された決断は、もはや危険を呼び寄せる餌となったマンゴーの木の伐採。マンゴーの木に子どもたちが集まるからこそ、彼らを守るための苦渋の選択だったのだと。「だからなんとなく買う気がしなくて」と、年輩女性は笑顔で去りましたが、その胸の内に残る痛みはしっかりと伝わりました。

こちらは簡単おやつ。冷凍マンゴーのココナッツヨーグルトのせ。冷凍マンゴーが溶け始める頃、ヨーグルトが程よく凍ってさらに美味しくなります。

 

彼女に今も残る痛みは、皆のアロハスピリットを傷つけられたことだと私は思います。愛に基づく精神は、奪われるほどに強くなるもの。だからこそ彼女は、その悔しさを今なお伝えずにはいられないのでしょう。そんなアロハスピリットのような精神性、日本の大和魂や侍魂は人類の賜物であり、良からぬ者が常に悪用し封じようとします。なぜならそれらの精神性によって、人間は前回記事の「太陽の自動システム」をあらゆる意味で活用できるから。それは富と常識の定義を変え、支配者や税金も無効化してしまうから。

 

この世に人間が生まれることが、「支配者への支払い」を意味するわけがありません。前回記事の太陽は、それを伝えてもいます。また、太陽は光であり色彩。それが地球上の諸問題を解決することも、テクノロジーはとっくに知っているはず。そしてそれを隠蔽し、逆用してきたことも。それらを含む数多の謀略を浄化できるのは、上記、封じられた精神性の再興と一斉大発露。真実の暴露が世界同時進行する今、起爆剤となる揺さぶりがあればそれは可能かもしれません。しかしその精神性を逆利用され裏切られ続けてきた我々は、己の甘さを再認識して備える必要があります。過去の痛みを、全て力に変えて。

写真・文/おひさまファームズ

ヒデキ

サンフランシスコ生まれ。東京育ち。ホノルル在住。広告代理店、旅行代理店、豪州クィーンズランド州政府、ハワイ州政府農務省、イギリスの経営大学院、ハワイの大手銀行勤務を経て独立。コンサルティング、不動産、米国農務省統計局の調査員の仕事の傍ら農業に従事。著書に「小さな会社でもできる海外取引」「グローバル職人になろう!」「漂流アロハ」「Drifted Aloha」などがある。

ユキ

絵と音楽と物語の創作家、宇宙の神秘を読む夢想家。米国の大学を卒業後、神授的な創作の仕事に長く携わる。芸術分野の他、神秘哲学、占星術、数秘術、各種卜術、古代史、神話学、宗教学、図像学、色彩学などに明るく、食や代替療法も探究。タロットチャンネル「雪猫座 Hawaii」をYouTubeにて開始中。

HP: www.ohisamafarms.com

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