ドイツから現地リポート② 世界最大のオーガニック見本市「BIOFACH 2025」

当日見つけた、世界各国のオーガニック製品

 

ドイツ  Blue Farm  (https://www.bluefarm.co/)

 

お湯を注いで飲む、オーツ麦をベースにした簡易ドリンク。ほっとする優しい味で、プレーン、チャイラテ、カボチャのラテ、ココア味と、色々な味を楽しめる。

 

ヴィーガン、白砂糖不使用、そしてオーガニック。そんなコンセプトを聞くと、これまでは地味で飾り気のない商品を想像したけれど、こんなにも「目でも楽しめるパッケージ」と「体への負担が少ない食品」が共存する時代になったんだ、というのが第一印象。

 

ヴィーガンではなく、基本的に何でも食べる私でも、年を重ねるにつれて、疲れた時に動物性食品を食べると、消化にエネルギーが必要になるようになった。「どの味にしようかな」と考えながら、気軽に、消化に優しく美味しい商品を選べるようになったことが嬉しい。

 

 

台湾 NAVEEN (https://www.naveen.tw/

 

・Sachet-Free Hydrating Sheet Mask Set(サシェフリー・ハイドレイティング・シートマスク・セット)

これまでパックで良い効果を感じたことがあまり無かった私が、何気なく試したら素晴らしかったのが、この製品。使ってみたら、すぐに肌の水分量が増えて驚いた。そして、その「つや」が持続することにもっと驚いた。ちなみに写真では一回限りのサンプルだけど、本品はガラス瓶に「マスク」の液体が入っていて、紙のシートを浸して使う仕組みになっている。美容業界で、このプラスチックのゴミが少し減る仕組みが一般化してほしいなと思う。

 

・Scalp Energy Tonic (スカルプ・エナジー・トニック)

中国医学によると、頭皮は体のツボが集結する場所。このトニック(滋養剤)は、その頭皮をもみ込むことで髪の土台を作ってくれる。頭皮もオイリー肌の私は、べたつくのでは……と心配したけれど、実際に使ってマッサージすると、良い塩梅に頭皮にトニックが沁み込んで、気持ちいい。おしゃれは「足元から」であるように、髪の健康も「頭皮から」。今後の頭皮マッサージは、このようなトニックをおともにしたい。

 

・Coconut Pre-Shampoo Treatment(ココナッツ・プレシャンプー・トリートメント)

シャンプーの前に塗るトリートメント、という逆転の発想から生まれたヘアケア商品。まず、頭皮と髪の傷んだ部分をマッサージ。ローズマリーの香りが心地良いのは、調合担当者のセンスが良いからなのかな。そう思いながら15分経ったところで髪をすすぎ、いつものようにシャンプーをしたところ、頭皮から髪の毛先までしっかりと栄養が行き渡り、髪がサラサラになりました。嬉しくて、思わず自分の髪を触ってしまう。こんな製品が身近にあるなんて、台湾の人は何てラッキーなんでしょう!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「サステナブル(持続可能)なものは、私達にとって、お互いにインスピレーションを与え、かつ一緒に強くしてくれる存在 」― 今年出展した、とあるドイツの会社のSNSより。

 

言うまでも無く、会社は売り上げを立てるために存在している。けれどBiofachでは、良い意味での競争原理も働きつつも、他社を蹴落とすのではなく、一緒に未来を創っていこうという気概が感じられた。それは、「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三方良し という、近江商人(おうみしょうにん)の心得を、ここの出展者は目指しているからだろう。

 


文/金 明希 (きむ みょんひ)
1991年東京生まれ。

出版社、翻訳会社の勤務を経て、2018年よりドイツ在住。
Instagram: @mion_91k

この記事がよかったらシェアしてください

latest issue

veggy 最新号

SNS

veggy SNS

Related posts

最新の投稿