みなさんは思考が現実化するということを知っていますか?
有名なところではナポレオン・ヒルが著書『思考は現実化する(Think and Grow Rich)』で提唱した成功哲学です。
人が強く思い描いたことというのは、現実世界で実現する可能性が高まるという考え方です。単純に何かを思えばそれが現実化するということではありません。
次のようなステップを真剣に明確にしていく作業が必要です。
①願望を明確にする
②代償を決める
③実現までの期限を決める
④詳細な計画を立てる
⑤ ①〜④を紙にかく
⑥ ⑤を朝晩2回読み上げる
ということを推奨しています。
私がサポートさせていただいている病気に苦しむクライアントさんにも、時期が来ると同じことを指導し、良い結果を得てきています。
病気というのは、よく考えてみると、突然そのようになるわけではなく、長い時間を経て自分自身の体が作り出した状態です。ということは、それをなくすこともできるはずです。
それには自分自身がどういう状態になりたいのかをまず明確にするよう指導しています。
「健康になりたい」と言っても言葉で漠然と考えるのではなくて、健康ならこんなことをするな〜、あんなところに行きたいな〜というようなことも具体的に明確にしてもらいます。
そして実現までの期限を決めることもとても重要です。

そのためにはどうしていくかという計画も立てます。長い間の悪い習慣があるとしたら、それを改めた生活習慣や、食生活の計画を事細かに作ることも大切です。
なかには病気であることを苦しいと言いながらも、その状況からよくなりたくないと心の底で思っている人もいます。
それは「大丈夫?」「大変だよね」と周りから特別扱いされることの心地よさや、特別感が安心感に結びついているからです。
そういう人たちの多くは。①の願望を明確にし始めると不安要素が沸々と浮かび上がってきます。
「もし良くなったら、もう心配してもらえない。」とか「周りで心配してくれている人が離れていく」などです。
不安はあるかもしれませんが、健康であることに勝る状態はありません。
そこは勘違いをしないようにしていただきたいと思います。
この『思考の現実化』は人生の中で、次のステップに行きたいと思っている人たちに大いに役立つ方法です。
ぜひみなさんも試してみてください。


写真・文/芳子ビューエル
株式会社アルトスター・株式会社アイデン 代表取締役。ウェルビーイングアドバイザー。北欧流ワークライフデザイナー
1998年にJERTOから派遣されて以来北欧とゆかりが深く、デンマークのライフスタイル「ヒュッゲ」をいち早く日本に紹介。テレビや雑誌でも、ヒュッゲの第一人者として日本での取り入れ方を紹介しているほか、世界幸福度ランキングにまつわる「幸せ」についての各種講演なども行う。その後コロナ禍を経て、各個人の心の健康や心理的な満足、そして社会的に良好な状態にあることが重要だと考えるようになり、「ウェルビーイング」の概念に共感。「ウェルビーイングアドバイザー」としての活動も開始した。著書に、『世界一幸せな国、北欧デンマークのシンプルで豊かな暮らし』(大和書房)、『fika(フィーカ) 世界一幸せな北欧の休み方・働き方』(小社刊)、『経営者のゴール~M&Aで会社を売却すること、その後の人生のこと~』 (あさ出版)など。