【ドイツのパワースポット】シェーネベルク南地域自然公園

こんにちは、べジィ編集部です。ドイツに在住のイラストレーター・KiKiさんに、
ドイツのパワースポットについて書いていただきました。

【ドイツのパワースポット】
シェーネベルク南地域自然公園
Natur-Park Schöneberger Südgelände

3月の最後の日曜日。

太陽の光が部屋の窓から差し込んできて、幸せな気持ちに包まれました。
寒い曇りの日が長く続く冬が終わり、ベルリンにもやっと春がやってきた様です。

薄着の上着に衣替えをして、電車に乗り込みます。
目的地は、『シェーネベルク南地域自然公園(Natur-Park Schöneberger Südgelände)』です。

この公園は、元は広大な鉄道の操車場。
長い間ベルリンの主要駅だったアンハルター駅が使われなくなり、
その近くにあった操車場であるこの場所も役割を終えました。
その後、少しずつ自然たちが息を吹き返してゆき、残された18ヘクタールの面積に
「原生林」が生い茂る幻想的な場所に生まれ変わります。
一度新しい貨物駅の建設計画が持ち上がりましたが、
自然に多くの関心を持っている市民たちが猛反対。この計画はなくなりました。

現在は環境保護財団からの財政支援を得て、美しい野生の自然を感じられる公園として運営されているのです。

そんな市民から愛される自然公園に、今回は行ってみることにしました。

電車に揺られること、30分。Priesterweg駅を降りると目の前が、『シェーネベルク南地域自然公園(Natur-Park Schöneberger Südgelände)』です。

入場料の1ユーロを支払い中に入ると、公園前の広場では『春のお祭り』が行われていました。

子供向けの遊びや、ワークショップが行われているようです。子供たちの楽しそうな笑い声が響き渡ります。今日はお天気の良い、日曜日。たくさんの家族連れで賑わっています。

彼らが座っているのは、芝生の椅子。

座り心地が気になって、私も少し座ってみました。アルプスの少女ハイジのベッドを連想してふわふわなのかなと思いきや、以外としっかりとした座り心地でした◎

さあ、早速公園の中に入ってみましょう。

中に入ると、木々たちが勢いよく生い茂る森が広がっていました。その中に細い道があって、それが私たちに森の中の歩道として提供されているみたいです。

ここで、深呼吸。緑の味が、肺いっぱい。鳥たちのさえずりも、とても心地の良い音色です。

この細いなが〜い道の、両サイド。よくよく、見てみてください。
ほら!

そう、もうすでにあたり一面が電車の線路なんです。

そして生き生きとした野生の木々たちが、線路の上をまるで闊歩しているかの様に、堂々と生い茂っています。

この木は、なんだか踊ってるみたい。

日常生活では、なかなか見かけることのない面白い自然たちの姿を見つけることができて、なんだかつられて笑みがこぼれます。

この公園を歩いていると、主役は自然たちで、私たちは彼らの住処にお邪魔しているんだなあと、強く感じます。

さらに奥の方まで歩いて行くと、周りの景色がひらけてくるところに出てきました。

この木たちは、なんだか、立ち止まって森の外の景色を眺めて楽しんでいるみたい。

森の外の向こう側には、現役で走る電車たちの様子も見ることができます。

時々すれ違う電車たちを見るたびに、なんだかノスタルジックな気分になります。

公園をぐるっと一周して最初の場所に戻ってみると、また子供達のはしゃぐ声が聞こえてきました。気になって、向かってみました。

子供達が集まって、遊んでいるのは…

サビれた、ネジたち!

このスペースは、子供達が自由に遊ぶ場所として解放されていて、あたりには操車場で昔使っていた道具たちが、”遊び道具”として並べられています。

操車場が廃止されて、もう使われなくなってサビれたネジや何かの部品や装置たちも、子供たちの豊かな想像力が加われば最高の遊び道具アイテムへと大変身していくのです。

なんでも最高の遊びに変えてしまう子供たちも、このアイディアを考えて、このスペースをつくった大人たちも、なんて素敵なのだろう、感動しました。

人間たちがつくった、鉄道の操車場。それが使われなくなって、自然たちがまた生き生きと暮らし始めた場所。

それを美しいと思った市民達が、この場所の保護を決め、自然公園として共存していくことを決めました。木々たちも、訪れる私たちを優しく迎え入れてくれているように感じます。

まさに自然と人間たちが歩み寄って、仲良くしていくとはこういうことなのではないでしょうか。

常に新しいものをつくり出さなくても、すでにあるものの見方を変えたり、少しのアイディアを加えれば、それはとても素敵なものに生まれ変わる可能性をすべてのものが持っている。

そんな大切なことを全身で感じられる、パワースポットでした。

シェーネベルク南地域自然公園(Natur-Park Schöneberger Südgelände)
住所:Prellerweg 47-49, 12157 Berlin
時間:朝9時から、日が暮れるまで。
入場料:1ユーロ(14歳以下は無料)
URL:www.suedgelaende.de


KiKi
西伊豆の小さな村出身。 2012年京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科副手を3年間務めながら、フリーのイラストレーターとして活動開始。カラフルな色合いのイラストを得意とし、独自の世界観を描いている。2016年夏より、『オペア留学制度』を利用してドイツ・ベルリンに移住。2018年夏、アーティストvisaを取得。引き続きベルリンを拠点にイラストレーターと、自身の経験や海外の情報などを発信するライターとしても活動している。

ポートフォリオサイト : http://kiyonosaito.com/ Instagram : @kikiiiiiiy

 

世界のVeggy Peopleに聞く、食とライフスタイル — デーヴ・ストリンガー(2)

インドに古くから伝わるヨガの練習のひとつで、マントラを唱え、それを唱え返すようにして行う合唱、キルタン。「歌う瞑想」とも呼ばれるその音楽は今、ヨガの世界を超えて世界中で楽しまれています。そんなキルタン・ムーブメントの中心的存在であるデーヴ・ストリンガーにお話を聞いてきました。

デーヴ・ストリンガー Dave Stringer

世界的に広まっている新しいキルタン・ムーブメントの中でも最も革新的なアーティスト。2000年より、北米、欧州、アジアを継続的にツアーし、キルタンのファンを広げる。2011年10月、東京でキルタンのパフォーマンスやワークショップを行う予定。詳しい情報はhttp://davestringer.com/まで。

Kirtan in Yoga
ヨガにおけるキルタン

キルタンはヨガにおいても重要な役割を担っているよ。現代のヨガのムーブメントが始まる前は、ヨガとは主にチャンティングと瞑想によって構成されていて、ヨガの哲学は歌われることで学ばれていたんだ。

ヨガにおけるアサナ(注5)と、単なる運動の違いのひとつが、呼吸に対する意識だ。動きながら意識的に呼吸をすることで、運動とは異なる体験ができる。これが俗にいうヨガにおける呼吸法だよ。そして歌うことも呼吸法のひとつと言える。歌うためには呼吸を整え、完全に意識する必要がある。そしてそうすることによって、アサナであってもキルタンであっても、神経物質状態が変わるんだ。歌うという行為は自然にこれをもたらしてくれるだけでなく、喜びに満ちた要素がそこに加わり、結果的に至福をもたらしてくれる科学的物質アナンドアミド(アナンダはサンスクリット語で「至福」を意味する)が脳内からあふれ出るようになる。

僕は、キルタンには僕たちがそれぞれ抱える課題に光を灯す力があると思っている。歌っている

と、突然いろいろなことが意識に現れ、個人的な問題が鮮明に見えたりしてくる。この過程を受け入れることで、自分の中で抑え込んでいたものが解放できたりするんだ。不必要なものを取り除き、抑制しているものを手放すための手法になるんだよ。これは僕たちの感情を司る神経系にも働きかけるため、精神的なマッサージを受けている感覚に近いんじゃないかな。ある意味、キルタンは心のためのアサナのようなもの。強く柔軟になりたければ、鍛えなくてはならないんだ。

From Vegetarianism, to Awareness, to Conscious Eating
ベジタリアンから気づき、そして意識的な食生活へ

チャンティングを始めたころは、ベジタリアンのアシュラムで生活していたよ。毎日ヨガをしてチャンティングすることで、自然に動物性のものを消費することに興味が無くなっていったという感じかな。同時にすべてがつながりあっていることに対する意識が高まり、自分の存在と選択が周りのすべてに影響を与えていることにも気がついたよ。

僕は未だに基本的にはベジタリアンだし、ベジタリアンの食事が入手できるのであれば、この食生活で十分。でも、世界中を旅しているので、時には形はどうであれ、その土地に対する寛容さやオープンな精神を受け入れなければならない状況もあったりする。そんな時は与えられた食べ物を、愛情のこもった捧げものとして受けとめるんだ。

これこそが、ヨガが教えてくれることだと思う。「自分なりの主義主張はありつつも、時には自分の規範を超えたところで行動を修正する必要もある」。それを知っておくことだね。例えば、強いイデオロギーだけで立ち向かうよりも、思いやりを持って寛大に人に接する方が結果的に良かったりする。例え自分自身は一度たりとも動物性製品に触れたことがなかったとしても、それを広げようとす

るときには、相手に動物性製品を完全に諦めるよう指図するよりも、食べる量を減らすように求めた方がきっかけになりやすかったりするしね。

そして肉を食べるならば、そのときは深い敬意と尊敬の念を持って、意図的に食べる必要があると思うんだ。そうすると肉を食べる行為はごく稀になっていくし、謙虚さと感謝の気持ちにあふれた状態で食事をとるようになっていくと思う。食に対する考え方をこんな風に少し変える、それだけでも、とてつもなくパワフルになれるはずだよ。

Taking Small Steps Forward
一歩ずつ前に進むということ

10代のころ医師の父親がベジタリアンの食生活の利点に興味を持って、ある日突然、僕たち一家はベジタリアンになったんだよね。おもしろかったし、嫌いではなかったけど、周りの人の意見に左右されやすい年齢だったし、受け入れ難かったこともあるよ。

誰でも人生において何かを変えるためには、段階的に行う必要があるよね。物事をそれまでとは全く違う角度から見るためには、協力的な環境で良い体験をしながら、色々試してみる必要があるんだ。

ベジタリアンのことでいったら、ベジタリアンが増えるほど、もっと多くの人が楽にそのライフスタイルを送れるようになる。だからベジタリアンが増えるということは大切なことなんだ。でも、それを促すのが辛辣で批判的な手法では効果はないよ。なぜなら、人々が自分自身の意思でなりたいと思わなければならないから。ある意味宗教と似ているよね。宗教を人々に強制したとき、それはリアルなものでなくなってしまう。自由に選ばれたときにのみ通用するもの、というのがいくつかあるけれど、これもそのひとつなんだ。

だから僕たちがしなければならない重要なことは、ベジタリアンとしてのいい体験を人々に提供すること。そして本当に美味しいベジタリアン料理を作ることに専念し、ベジタリアンの倫理について隠さず語り合うこと。それに僕たち一人ひとりが世界に与えている影響を深く考えることも大切だよね。こうすることで、他の人たちが自ら気づくきっかけを与えることができるし、より多くの人々が賛同するようになれば、ベジタリアンのライフスタイルを維持することもより簡単になってくる。これもヨガから学んだことだよ。批判するのではなく、試み続けること。どんなに長い道のりであったとしても、何でも小さな一歩から一つひとつ歩き出す必要があることを忘れてはならないと思っているんだ。

注5【アサナ】サンスクリット語で「座る体位」や「安定した座」を意味する。ヨガにおいては、ポーズという意味で使われる。

Interviewer & Text

堀江里子/Satoko Horie
パリ生まれの日本人。パラインパクト/ヨガジャヤのマネージングディレクター。世界各国を旅し、土着の文化に溶け込むことを楽しむ家族の元で、国際人として育てられる。南極以外の大陸をすべて旅した彼女は、未だ見ぬ土地や人々に接し、全く新しいモノの見方を発見することを愛してやまない。常に新しい領域や限界にチャレンジする人生の探求者としての日々を満喫している。

雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.15より抜粋

世界のVeggy Peopleに聞く、食とライフスタイル — デーヴ・ストリンガー(1)

インドに古くから伝わるヨガの練習のひとつで、マントラを唱え、それを唱え返すようにして行う合唱、キルタン。「歌う瞑想」とも呼ばれるその音楽は今、ヨガの世界を超えて世界中で楽しまれています。そんなキルタン・ムーブメントの中心的存在であるデーヴ・ストリンガーにお話を聞いてきました。

デーヴ・ストリンガー Dave Stringer
世界的に広まっている新しいキルタン・ムーブメントの中でも最も革新的なアーティスト。2000年より、北米、欧州、アジアを継続的にツアーし、キルタンのファンを広げる。2011年10月、東京でキルタンのパフォーマンスやワークショップを行う予定。詳しい情報はhttp://davestringer.com/まで。

The Kirtan Experience

キルタンという体験

僕とキルタンとの出会いは予想外のものだったよ。当時、僕はテレビコマーシャル、ミュージックビデオなんかを編集しながら、スピリチュアルな世界には特に関心も持たずにロサンゼルスで生活をしていたんだ。それでいて、スピリチュアルな組織に雇われて、インドに行って映像を撮る仕事を任された。それまでになく奇妙な仕事のオファーだったけれど、お金も仕事もなく、インドに行ったこともなかった僕には断る理由が見つからなかったんだよね。

行ったとたん、何の知識も持たないうちにアシュラム(注1)でキルタンを紹介された。良かったのは、何かの信仰を持つようにとは求められず、ただ単純に体験に参加してくれと誘われたこと。何かしらスピリチュアルなことに関わろうとすると、独断的であることが多かったから、僕はこのアプローチが好きだったよ。そこではむしろ、「信じなくていいから、ただチャンティング(注2)して。その体験が何をもたらしてくれるかを見てみなよ」っていう感じだったし、興味をそそられたんだ。

サンスクリット語のマントラ(注3)を歌うんだけど、最初は意味不明に思えたよ。でも、一見、意味不明なものを唱えているうちに、いとも簡単に自分の心が静かになることに気がつくようになったんだ。ただ歌う。それだけで、とても簡単に「今この瞬間」という一瞬に自分を引き戻すことができて、リラックスしつつも不思議なわくわく感を感じる境地に入り込める。だから、もっとチャンティングしたいと思ったし、結果的にアシュラムで生活していた2年間、これを学ぶことになったんだ。

ロサンゼルスにようやく戻った時は、ヨガムーブメントが始まりだしたばかりで、僕も他のヨガの先生と共に、いくつかの刑務所でチャンティングや瞑想を教える社会奉仕活動をするようになった。とてもパワフルな体験だったよ。スピリチュアルな考え方を明確に伝える方法を学んだし、自分の体験から話をすることで、まったく異なる生き方をしてきた人々とわかりあえることができたんだ。

同じタイミングで、いくつかのヨガスタジオが僕を招待し始め、人が集まるようになっていった。気がついたら自分のCDをリリースするまでになって、アメリカ中で演奏していたんだ。それからヨーロッパ、オーストラリアと世界への扉が開いていった。そしてあらゆる場所にネットワークを持つ人々と色々な国々で出会うことができた。物事がどれほど素早いペースで進み、皆がどれほど互いにつながりあっているかを象徴しているよね。

Kirtan as Art
アートとしてのキルタン

キルタンはもともと、スピリチュアルなものを大衆に戻そうという15世紀インドのバクティ(注4)・ムーブメントから来ているんだ。当時、ヨガにおける「神聖な真実」は誰の中にも平等に存在するという考え方があるのにもかかわらず、その真実が特定の人々に限定されていたという矛盾が生まれていた。「ヨガとは皆のものである」という本来のメッセージを伝えることを目的にバクティが生み出され、キルタンはインド全域に広まっていったんだ。

キルタンはアシュラムやヒンズー教と関連づけられていることが多いけど、それはちょっと違うかな。ヨガは組織化された宗教や孤立したアイデンティティーを超越した場所へと僕たちを導いてくれるものだからね。キルタンの精神は、常に誰もが平等となれる境地を明確にすることにあり続けてきた。でも残念ながらバクティ・ムーブメントを西洋に広げて行った人々の多くはキルタンを宗教的なものとして体験したこともあって、キルタンにカルト的なイメージが与えられてしまいがちなんだよね。

僕自身の体験と視点は、宗教を超えたところにあるから、宗教的であることには抵抗してきたんだ。これはきっと、何もキルタンについて知らなかったのにもかかわらず、僕自身が深い体験をしたからだと思う。だから僕はキルタンとは別次元の世界へと僕たちを目覚めさせ、刺激し、挑発するアートのようなものだと捉えているんだ。古典的な芸術であれば受け身で見聞きするけれど、キルタンは見聞きしている者を直に参加させ、体験させながら引き込んでいく。まさに現代アートと言えるよね。

キルタンのコンサートで初来日する際は、美術館でイベントをしようと計画している。これはとても意義深いことだと思う。美術館は恍惚と驚きの寺院でありながら、独断的な考え方やイデオロギーに縛られていない。これこそヨガの教えだと思うから。だからキルタンが宗教か、と聞かれれば、そうじゃないと答えるんだ。むしろアートであり科学であり、それ故にとてつもなく現代的なんだよ。

(2)へ続く

注1【アシュラム】元々は、インドのヒンズー教の修行道場。現代では、ヨガを学ぶための道場や僧院のことを指すことが多い。

注2【チャンティング】いくつかの音程やリズム、節を持って祈りを捧げること。ヨガにおいては個人、もしくはグループでマントラを唱える。メロディーをつけて歌うようにすることも。

注3【マントラ】サンスクリット語で「文字」や「言葉」を意味し、日本語では「真言」と訳される。祈りや瞑想の際に唱えられる、インドのヴェーダ聖典からの言葉。ヨガの練習においても唱えられている。

注4【バクティ】献身、絶対的な信愛。自己の感情や行動、思考などの全てを聖なる存在に捧げること。

Interviewer & Text

堀江里子/Satoko Horie
パリ生まれの日本人。パラインパクト/ヨガジャヤのマネージングディレクター。世界各国を旅し、土着の文化に溶け込むことを楽しむ家族の元で、国際人として育てられる。南極以外の大陸をすべて旅した彼女は、未だ見ぬ土地や人々に接し、全く新しいモノの見方を発見することを愛してやまない。常に新しい領域や限界にチャレンジする人生の探求者としての日々を満喫している。

雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.15より抜粋

 

 

樹齢約900年のベルリン最古といわれる巨木‬、『太っちょマリー』 _KiKi

こんにちは、べジィ編集部です。ドイツに在住のイラストレーター・KiKiさんに、ドイツのパワースポットについて書いていただきました。

 

樹齢約900年のベルリン最古といわれる巨木‬、
『太っちょマリー』

KiKi

こんにちは、イラストレーターのKiKiです。

太陽の光が見える日が、だんだん増えてきました。ドイツ・ベルリンにお引越しをしてから3回目の春が、もうすぐやってくる気配を感じています。

ベルリンが好きで長く滞在している理由は、2つ。大好きなアートが守られて生きている街だということ。そして、自然との共存を大切にしていること。

『自然の共存を大切にしている』というより、それが『当たり前として日常に溶け込んでいる感覚』、の方が表現があっているかも知れません。

日々のストレスや疲れは、自然と共に過ごすことによって癒され、解消されることを、ドイツの人たちは本当によく知っているなと感じます。

お天気の良い週末の公園は、寝転んで本を読んだり、ピクニックしながら友人とゆっくりお話をしたり、何もせず、ただぼーっとしている人たちで溢れかえります。冬の日照時間がとても少ないこともあり、太陽の光のありがたさも、よく知っているのです。

実は上のお写真。シャルロッテンブルク宮殿の、広い広いお庭なんです。お城に近い部分は観光客で溢れかえる一方、奥の方のさらに緑濃い場所で、地元の人たちはこんな楽しみ方をしています。笑

ドイツの首都であるベルリン。もちろんオフィス街もあるし、車がたくさん通っている大きな道路もあって、ショッピングモール、お洒落なカフェ、美術館、歴史的建造物など、大都会と観光地の要素は盛りだくさん。でもそれと同じくらい、心地よい間隔で自然にもすぐに逢える街なんです。

そして『自然と共存する』ことの重要さを知っている街の人たちに大切にされている緑たちは、なんだか特別あたたかいパワーをもらえる気がするのです。

そこで、ベルリンで見つけた『自然パワースポット』をぜひ皆さんにご紹介していきたいと考えました!今回は私が一番大好きで、暖かくなったらよく逢いに行く”彼女”について、お話しますね。

 

樹齢約800〜900年のベルリン最古といわれる巨木‬、『太っちょマリー』。

彼女は、ベルリンの西側にあるとても美しい湖『テーゲル湖』の隣にある森に住んでます。

地下鉄U6に乗り、Alt-Tegel駅を下車。テーゲル湖へ向かいます。湖沿いの散歩道をのんびり歩いていくこと30分。少し森側に近付く道があります。そこの奥に、彼女は静かに立っています。

彼女の名前は、『太っちょマリー(Die Dicke Marie)』。
ベルリン最古の木で、樹齢は推定900〜800年。そう、ベルリンの街の歴史より古いのです!直径6.65メートル・高さ26メートルの絵本に出てきそうな、大きな、大きなナラの木。

度重なる戦火を逃れ、ずっとこの地でみんなのことを見守ってきました。そんな彼女は天然記念物に指定され、街の人たちに愛され続けています。

もう少し近づいて見てみましょう。

下から見上げたとき、彼女の幹越しに見える青空と太陽の光がキラキラしていて、とてもすてき。

彼女の名前『太っちょマリー』の由来には、こんな昔話があります。

テーゲル湖の近くにあるテーゲル城で育ったフンボルト兄弟は、森へ冒険に出かけることが大好きでした。ある日、その冒険の途中で巨大なナラの木に出逢います。

彼らはその大きさにとても驚き、それと同時に彼らの大きな料理人『マリー』のことを思い出しました。そのことから、多くの人たちが親しみを込めて『太っちょマリー』と呼ぶようになったそうです。きっとふくよかな、笑顔が素敵な料理人だったのではないかなと思います◎

そんな、どっしりと構えた彼女に、手をかざしてみましょう。

彼女のあたたかさが、手のひらから伝わってくるよう。

散歩している人たちは、みんな彼女の前で足を止めます。挨拶をしたり、ハグをしたり、深呼吸をしたり、見つめあったり。前に置いてある長椅子に座って、友人と楽しいおしゃべりを始めたり。彼女と一緒に過ごす空間と時間を楽しむのです。

私も10分間ほど、『太っちょマリー』とハグをして深呼吸。肺が、美味しい緑の匂いで、いっぱいになりました。そして、心は優しい気持ちでいっぱいになりました。

もしベルリンまでこられた際は、ぜひ『太っちょマリー』に会いに行ってみてください。彼女からたくさんのパワーをもらえるはず。

アドレス:An der Malche 113507  Berlin 『Die Dicke Marie』

”自然と共に生きる”魅力にぜひ触れてほしい。

よく行く図書館の前にある、木株くん。

ベルリンでは『太っちょマリー』だけではなく、街のちょっとしたところにも、こんなほっこりするような可愛い木株くんに出逢えたりします。

まだまだ、たくさん紹介していきたい、ベルリンの”自然パワースポット”。お写真と文章からでも、このパワーが伝わりますように。

そして、これを読んでくださったあなたも、ぜひ週末に身近な自然たちに逢いに行って、パワーをもらって来てください。自然に触れること、お休みすること、深呼吸をすること。それは自分らしく生きるために、とても大切なことです◎

 Profile



KiKi

西伊豆の小さな村出身。 2012年京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科副手を3年間務めながら、フリーのイラストレーターとして活動。カラフルな色合いのイラストを得意とし、独自の世界観を描いている。2016年夏より、『オペア留学制度』を利用してドイツ・ベルリンに滞在。2018年夏、アーティストvisaを取得。引き続きベルリンを拠点にイラストレーターと、自身の経験や海外の情報などを発信するライターとしても活動している。

ポートフォリオサイト : http://kiyonosaito.com/ Instagram : @kikiiiiiiy

世界のVeggy Peopleに聞く、食とライフスタイル(2) — ステフ・デイヴィス

ユタ州を拠点にするロッククライマー、ベースジャンパー、スカイダイバーのステフ・デイヴィス。世界的に最も注目される女性冒険家であるステフは、「個人のエンパワーメント(自信や力を与えること)」をテーマに、世界各地で講演会を行っている。 パワフルな活動家であると同時に、熱心なヴィーガンでもある彼女。厳しいパフォーマンスからすると意外とも思えるライフスタイルについて話を聞いてみた。ステフは自らの人生、ヴィーガンであること、そして自身の哲学について多くを語ってくれた。

Being That Person
「あの人」になること

最近は、ヴィーガンのクライマーが以前より増えたような気がするし、みんな結果的に良いクライミングができると言っていて、私はこの流れに貢献しているような気がするわ。例えば10年前だったら、共感されなかったことよ。昔、トレーニングに関する記事を書いている有名なクライマーがいたの。あるとき彼女が、「肉を食べるのをやめたら医師に肉を食べなさいと言われた」という記事を書いたの。誰もがその記事を読み、クライマーにとって肉が必要不可欠なものという認識を持った。私がヴィーガンになり始めた当初は、みんなに言われたわ。「あの記事覚えていない?」って。 ある意味、今、私はその「彼女」のような存在になろうとしているのよ。ヴィーガンであることが私にとって効果的に機能しているのだから、あなただって出来るはずよ、と言えるように。そして誰もが「ステフがやっているなら、私だって出来るはず」と思えるように。誰かが書いたトレーニングに関する記事を10年間も人々が忘れないでいるならば、私だって、たまたまヴィーガンであったという事実を伝えておきたいのよ。

The Myth
通説

ヴィーガンといっても実際はとってもシンプルな食生活を送っているわ。調理された商品は買わない。天然産物食品の棚に行って、玄米、キヌア、豆腐、野菜、大豆、レンズ豆、ナッツなどを買うのよ。ヴィーガンになる人が犯す最大の間違いは、彼らが自然食品を食べない、ということ。これが、ヴィーガンの食生活は力がつかないし栄養不足になるという間違った通説を作ってしまうの。ヴィーガンだけれど白いパン、白米、白い砂糖を食べ続けていては、力も出ないし結果的に体重を増やしてしまうだけでしょ。 私はヴィーガンだけれど、自然の食べ物を食べているだけ。気をつけていることと言えば、小麦、白米、精製された製品を食べないようにし、パンを食べ過ぎないようにしていることかしら。あとは、精製された砂糖、特にコーンシロップ(質の悪い人工甘味料)を食べないようにしているわ。糖分全般に関しては、3年間まったく摂取するのをやめたら今では好きでなくなってしまったわ。以前は中毒のようなものだったけれど。 私にとって難しいのは小麦。大好きだから。焼きたてのパンは凄く美味しいけれど、お腹の調子が悪くなるし身体的に弱くなってパフォーマンスが低下するの。今、アメリカでは無グルテン食が流行っていて、レストランですらグルテンを含まないメニューを選べるようになっているわ。でも反対に、ヨーロッパを旅している時は本当に難しい。どこに行ってもパンばかりで、しかもどれも美味しい。体質的に合わないというそれだけの理由で食べないようにしているから、旅がしにくくなってしまうのよ。そういう意味では、アジアはいいわ。米食なので。もちろん白米よりも玄米志向だけど。

Becoming Active in A Different Way
違う形で活動家になるということ

ヴィーガンでない人に、ヴィーガンという考えを紹介するのは結構難しいものよね。過去には、工場式農場の映像をそのまま、Face bookにアップしたこともあったわ。そうすると、ひどく怒って動揺した反応をする人がいたの。この反応は私にとっては違和感があったわ。だって動物消費の残酷な側面について知って、変わることを求められたら、何故それに対して怒りを感じるの? 何かについて悲しいと思ったら、変えようと思わないの?と私は思うから。 でも私が学んだのは、人によってはこの事実は見聞きもしたくないもので、結果的に攻撃的になってしまう、ということだった。 だから私はそのようなやり方で活動する、“強い”現状改革主義とは違うスタンスの活動家になろうと思ったの。もちろん他のヴィーガン活動家が過激な方法をとったとしても、その行動の裏にある動機はとてもよくわかる。でも何かを強く厳しく言い過ぎてしまうと、人ってそれに反抗してしまうものでしょう。ヴィーガンはいつも説教ばかりしているから聞きたくもない、と言われないように注意しなければならないわ。 だから私は、人間のある種の身勝手さに訴えることにしているの。動物について語るのではなく、まずは健康面でのメリットや運動能力について語る。共感できることから始めるの。精神性やスピリチュアリティについてなんて、興味や関心がないことの方が普通なのよ。でも、その人たちが自ら気づけるところまで導くきっかけを与えることができたら、あとは自然と変わり始めるでしょう。私自身そうだったから、わかるの。 活動家としての秘訣は、人々の利己心に訴えかけること、自分が模範となって生きること、そしてポジティブな情報を提供することで脅迫的にならないということね。ポジティブなことに対して、人は逆行しないのよ。美味しいヴィーガンのレシピを提供したり、ポジティブな行動をとるように励ましたりね。そうすることでヴィーガンというライフスタイルも少しずつ理解されていくと思うわ。

【Profile】

ステフ・デイヴィス/Steph Davis
アメリカ出身のロッククライマー、ベースジャンパー、ウィングスーツ・フライヤー。フリーソロ(ロープを使わない)クライミングを専門とするトップクライマーでもあり、世界で最も困難とされる山頂をフリーソロで制覇。熱心なヴィーガンとしても有名。現在、恐れをどう超越し、飛ぶことを通して自由と進化を発見することについて綴る2冊目の本「Learning to Fly」を執筆中。

【Interviewer & Text】

堀江里子/Satoko Horie
パリ生まれの日本人。パラインパクト/ヨガジャヤのマネージングディレクター。世界各国を旅し、土着の文化に溶け込むことを楽しむ家族の元で、国際人として育てられる。南極以外の大陸をすべて旅した彼女は、未だ見ぬ土地や人々に接し、全く新しいモノの見方を発見することを愛してやまない。常に新しい領域や限界にチャレンジする人生の探求者としての日々を満喫している。
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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.12より抜粋

世界のVeggy Peopleに聞く、食とライフスタイル — ステフ・デイヴィス

ユタ州を拠点にするロッククライマー、ベースジャンパー、スカイダイバーのステフ・デイヴィス。世界的に最も注目される女性冒険家であるステフは、「個人のエンパワーメント(自信や力を与えること)」をテーマに、世界各地で講演会を行っている。 パワフルな活動家であると同時に、熱心なヴィーガンでもある彼女。厳しいパフォーマンスからすると意外とも思えるライフスタイルについて話を聞いてみた。ステフは自らの人生、ヴィーガンであること、そして自身の哲学について多くを語ってくれた。

Vegan by Accident
ヴィーガンという偶然

ヴィーガンになったのはちょうど7、8年前のこと。より良いクライミング・パフォーマンスを手に入れるため、優れた栄養摂取方法を求めていたの。私が知っている限り、その頃は誰も食に対するハッキリとした特定の考え方を持っていなかったわ。だから、肉食が強さの秘訣だと信じて食べ続ける人と、全く何も口にしないことで可能な限り軽さを手に入れようとする人に二分されていたの。 そんな状況の中で、真実が知りたくて自分なりに実験してみたの。3ヶ月ごとに異なる食生活を実践したわ。例えば、ゾーンダイエットプラン(たんぱく質と炭水化物の比率をコントロールする食生活)や血液型ダイエット(血液型によって異なる食生活をすること)、アトキンズ・ダイエット(低炭水化物食生活)……。でもそのどれも期待していた効果をもたらさなかったから、最終手段として断食をしたの。断食が終わったら、口にするものに対してものすごくうるさくなっていた。卵や乳製品が嫌とか、すべてが天然産物でないと駄目とか。つまり、身体が自然にヴィーガンになってしまったのね。 私にとってヴィーガンになるということは、いつも最後の手段だと思っていたの。当時は動物性たんぱく質が良いパフォーマンスの秘訣であるという考え方がとても強かったし、食生活を変える理由はより優れたパフォーマンスを手に入れることにあったから。 偶然にヴィーガンになったけれど、重要なのはそれがより良いクライミングをするために最高の食生活かどうかということだけ。だからその後も常に自分を観察したわ。そして数ヶ月が過ぎ、より良い状態であるということに気がついたの。以前よりもパワフルにクライミングできたし、素晴らしい効果だった。だから続けることにしたのよ。

From Physical to Ethical
フィジカル(身体)からエシカル(倫理)へ

身体の変化がきっかけだったけどヴィーガンになってから1、2年程たったあるとき、工場式農場について知る機会に出会ったの。私はそれ以前にも3年ほど菜食主義だった時期があったけれど、そのことについては何も知らなかったからすごくショックを受けたわ。 工場式農場について簡単に説明すると、アメリカで消費されている97%の動物性製品は工場式農場からきているということ。居心地の悪い状態から生き地獄のような環境まで、動物は本当に酷い状況にいるの。動物を殺すということだけが問題じゃないのよ。死は問題のすべてではないわ。なぜなら生きている存在はいずれすべて死に行くものだから。問題は恐ろしい在り方に生き物を強制する、ということなの。私は何があってもそれには関わりたくないわ。1度知ってしまったから、もう戻れないと感じるの。 だから今は、何よりもこれが理由でヴィーガンなの。それにプラスして、肉を食べないともっと健康になる、という感じね。それに精神面に対する影響も大きいと思うわ。他の生き物に害を与えてしまうと、それは自分に戻ってきてしまうの。そう思わなかったとしても、きっとどこかで自分が苦しむことになる。私は仏教の教えを信じているわ。悪いことをしたら、それは自分に戻ってくるということ。今の自分に、ないしは違う形で未来の自分に。

Better, Better, Better
もっと、もっと、もっといいこと

ヴィーガンであるメリットのひとつは、確実により良いパフォーマンスと健康を手に入れることができたこと。次に攻撃的でなくなったというのがあるわ。暴力を介したモノを食べると、その暴力が体内に入っていくのよ。動物が恐怖におののいて死んでゆくときは、大量のアドレナリンと緊張が放出されるため、化学物質が身体に充満した状態になると科学的研究からも示されているでしょう。動物を殺して、悪いアドレナリンや化学物質がつまったその肉を食べることは、明らかに自分の身体にも脳にもいいことではないわ。人間を攻撃的に狂わせてしまうと思う。 また、たくさんの量を食べなくなったのも良い点ね。絶壁や山をクライミングするときは、何でも自分で運ばなければならないから、食べる量が少ないと荷物が軽くてとても有利なの。身体がもっと効率的になるのよ。いい燃料を使うと、燃費がいいのと一緒ね。 そして何より、ヴィーガンというライフスタイルが私をより穏やかな方向に導いてくれた、と言えるかもしれないわ。歳を重ねること、成熟すること、哲学について学ぶこと……。そのような意識や肉体の変化とヴィーガンであるというメンタリティは少なからず相互に影響を及ぼしあっていると思う。常にチャレンジする冒険家としては、穏やかな精神状態を保つことは極めて大切なことなの。危険でストレスのかかるチャレンジに直面しているときは、もの凄いプレッシャーがあるから。そのときに穏やかになる方法を手に入れていることは、私にとってはすごく重要なことなのよ。

続く

【Profile】

ステフ・デイヴィス/Steph Davis
アメリカ出身のロッククライマー、ベースジャンパー、ウィングスーツ・フライヤー。フリーソロ(ロープを使わない)クライミングを専門とするトップクライマーでもあり、世界で最も困難とされる山頂をフリーソロで制覇。熱心なヴィーガンとしても有名。現在、恐れをどう超越し、飛ぶことを通して自由と進化を発見することについて綴る2冊目の本「Learning to Fly」を執筆中。

【Interviewer & Text】

堀江里子/Satoko Horie
パリ生まれの日本人。パラインパクト/ヨガジャヤのマネージングディレクター。世界各国を旅し、土着の文化に溶け込むことを楽しむ家族の元で、国際人として育てられる。南極以外の大陸をすべて旅した彼女は、未だ見ぬ土地や人々に接し、全く新しいモノの見方を発見することを愛してやまない。常に新しい領域や限界にチャレンジする人生の探求者としての日々を満喫している。
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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.12より抜粋

緑の革命—ヴァンダナ・シヴァ

私たちに必要なものは、 新たな共同体意識


ヴァンダナ・シヴァ博士は頻繁に旅をする。インド国内だけでなく世界各地へ赴き、植物や種子の特許を取って利権を貪ろうという企業に対して裁判を起こし、いくつもの勝利を収めてきた。世界的な有力者とのネットワークを有し、現代における最も重要な有識者の一人とみなされている。原子物理学者としての博士号を持ちながら、前途有望なキャリアを捨て、社会問題や環境問題に打ち込んできた。 そんな博士は「ナヴダンヤ」と名づけた小さなインド式農園で過ごすことで、心身が寛ぐという。揺るぎないベジタリアンである博士は、そこに大規模な種子バンクを作り、インド古来の種子類を保管している。「ナヴダンヤ」という名前は、現在インド各地で活動をしている組織の名前としても知られている。彼女と向き合って話をすれば、だれしも“遺伝子組み換え産業が台頭するこの世の中で、私たちに必要なものは論証に裏打ちされた行動力と勇気と忍耐にほかならない”と確信することができるだろう。

ギィド・バース
–ヴァンダナさん、あなたはもう何度もドイツに来ているのでこの国の情勢をよくご存じだと思われますが、はたしてドイツは民主的な国だと思われますか?

ヴァンダナ・シヴァ
–現在の政権の意図を考えたとき、伝統的な意味では民主的ではないといえる政策が多く見られると思います。例えば、じゃがいもなどの遺伝子組み換え作物がじわじわと導入されつつあります。また、いくつかの原子力発電所の操業期間が延長されようとしていることも、私はよく知っています。しかしこういったことは大衆の希望に沿ったものではありませんから、本当の意味で民主的とは言えません。

これは一国の問題にとどまるものではないですね。

たしかにその通りです。いわゆる民主的とみなされている他の国でも政治判断が行われているわけですが、厳密に言えばそれが問題なのです。変化が必要だということが周知の事実だとしても、実際に変化を起こすことは往々にして難しいものです。正しい行動を起こそうという動きは、現状の維持や権力にしがみつくことにしか関心のない人たちの強力なロビー活動のせいで、失敗に終わることが多い。私から見れば、そういった行為はすべて誤った自由の認識に基づいています。これがアメリカ式の自由です。たとえこのやり方でうまくいくことがあったとしても、もうこれ以上は無理でしょう。これはアフガニスタンやイラク、中央アジアの国々を見れば明らかなことです。なぜなら自由の意味の履き違えこそが、こういった国々の混乱の原因となっているからです。これは現状の環境問題すべてにも関係しています。誤った自由の認識は、環境保護のアプローチに真っ向から逆行するものです。

では、その原因は一体なんなのでしょう?

基本的に原因はひとつしかありません。それは企業の強欲さです。企業による搾取は驚くほど大規模なレベルで行われており、世界中のさまざまな文化や人種が影響を受けています。例えば、モンサント社(※)のような企業がいい例です。インドにやってきて、ニームの木といったインドで最も伝統的に広く使われてきた植物に対する特許文書を私たちにつきつけました。インドではだれでも、料理や、歯磨き、治療薬への利用などなんらかの方法で、何世紀にもわたって、この植物を利用してきました。モンサントは特許によって、そういった用法のすべてを牛耳り、金儲けをしようとしたのです。当然のことながら、私たちは猛反発してすぐに行動を起こし、幸運なことに反対運動は成功を収めました。 こういった成功は珍しいことではありません。断じて許容できないことに対しては、立ち上がらなければならないのです。強欲、拝金主義、金銭的に強力なロビー活動……これらは畜産業界にも見られる要素です。しかし世の中には驚くことに、こういったことに対してまったく関心がなかったり、気づかないふりをしている人があまりにも多いのです。このまま立ち上がらずに、ただぼんやりと見過ごしていれば、地球は実際に滅びてしてしまうという事実を認識しているのにもかかわらずです。私たちは何世紀にもわたって地球の多様性を破壊してきたうえに、毎年何十億もの動物たちをなぶり殺しにしています。そして最終的に、私たちは自ら自分たちを滅ぼそうとしているのですよ。

しかし今、このままではいけないと認識する人たちが増えてきているのではないでしょうか。

そうかもしれません。しかし自分に損失がない限りは、人々は実際に環境や自分自身を変えようという行動を起こさないものです。ですから認識しているだけでは充分ではありません。取り返しがつかなくなってしまったら、その時はもう遅いのです。 食料を例にあげてみましょう。今も続く世界の飢餓問題は、食肉の生産と消費に起因しています。穀類作物の少なくとも50パーセントが動物の飼料として使われています。二酸化炭素をはじめ、その数倍も有害なメタンガスも含めて、温室効果ガス排出量の50パーセントは、この食肉生産業界から生じています。畜産は莫大な敷地を必要とします。食生活を菜食に切り替える人が相当数いれば、動物たちの苦しみを減らすことができるばかりか、世界的な飢餓問題の打開や環境保護の取り組みにおいて大きな前進となります。また、土地を奪われた人々に彼らの土地を戻すことができますし、それと同時に医療システムの負担も軽減するでしょう。

知識だけでは充分でないとしたら、私たちはどうすればいいのでしょうか。

今までの単なる営利志向の考え方を完全に捨て、思いやりや助け合いといった価値観を生活の中心に取り戻すのです。そして私たちは互いのやり取りの仕方も変えていかなければなりません。つまり、お金を主な共通基準とするやり方をやめるのです。もしそうすることができたとしたら、人々の公正性に対する意識が高まり、民主的行動とは何なのかが、本当の意味で認識できるようになっていくでしょう。そういった観点からこそ、私たちは地球を守り、救うことができる能力を養っていくことができるのです。私たちの行動様式に基本的なパラダイム変化がない限り、私たちは間違いなく失敗し、人類だけでなく他の種も全て滅びてしまいます。

民主的な国において、どのようにして政治的権力が政治的マイノリティーを踏みにじっているのでしょうか。

国民の常識や信念による力を過小評価してはいけません。インドの独立を例にあげてみましょう。インド国家の独立は民衆からの強い要求として、植民地政府全体を揺るがすようなものでした。種子の所有権や特許などといったものは、独占されてよいものではありません。インドでは女性が伝統的に種子類の扱いを任されているということを、企業側は充分に承知しています。企業は遺伝子組み換え技術をもって、そこに足を踏み入れ、同時に女性の役割をも根本から奪おうとします。そうやって不調和を生み出し、社会全体を壊していきます。私たちはいつもこういったことを、国内のみならず世界各地で政府に繰り返し説明しています。もちろん効果はありますが、当然のことながらこれは骨が折れ、時間のかかる仕事です。しかしひとつ成功するたびに、より多くの人々がこの世界的な取り組みを応援してくれるようになるので、私にはまだ希望があるのです。

実際にそういった企業で働きながら、現状に責任を負っていない人々はどういった人たちなのでしょうか。

それは興味深い質問ですね。“こんなことをする人たちはいったいどんな人間なんだろう?”とつい考えてしまいがちですが、実際に彼らに会ってみると、それぞれ家庭を持った普通の人間であり、家には愛する家族がいて、社会的にも積極的な人たちが多いものです。モンサントを例にあげると、社員は食堂で最高級の有機栽培食品を使った料理を食べているような人たちです。ただ問題は、彼らがそういった会社からお金をもらう立場にいるということであり、ほとんどの人が仕事をするために、自らの感覚を麻痺させてしまっているということです。
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ヴァンダナ・シヴァ/Vandana Shiva
1952年インド生まれ。1978年に科学哲学で博士号を取得。
1982年に設立した「科学・技術・自然資源政策研究財団」を主宰。
環境保全、女性の人権を守る運動に深くかかわる思想家・活動家であり、
世界的なオピニオン・リーダーのひとり。
1993年にもうひとつのノーベル賞として知られている
「ライト・ライブリフッド賞」を受賞。著書に『緑の革命とその暴力』、
『アース・デモクラシー』、『食料テロリズム』など多数。 http://www.vshiva.net
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ギィド・バース/Guido Barth
ベジタリアン歴20年、ヴィーガン歴9年のドイツ人ジャーナリスト。
ドイツ・ベジタリアン協会に所属。趣味は合気道。
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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.11より抜粋

世界で注目されるローフーディスト — ジェニファー・コーンブリート

ローフードとは、Raw(生の)Food(食べ物)のことをいいます。今回は美しく手軽なレシピで人気を集めるジェニファーさんに、 ローフーディストである「セサミ・キッチン」の清水さんがインタビューしてくれました。

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PROFILE
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Jennifer Cornbleet
ジェニファー・コーンブリート
世界的にも知名度の高いローフードシェフ及びインストラクターであり、米国全土にわたり、講演、料理教室、ワークショップを行いながらコンサルタントとしても活躍。また、カリフォルニア北部フォートブラッグにある、ローフードシェフの養成校リビング・ライト・カリナリー・アート・インスティトュートでもインストラクターとして世界各国からの多くの生徒を指導。ジェニファーの初のレシピ本、『Raw Food Made Easy for 1 or 2 People』は既に10万部を突破。本のほかにもDVD『 Raw Food Made Easy』にもホスト出演。ジェニファーの二冊目のレシピ集である『 Raw For Dessert 』は2009年8月に出版された。
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Interviewer PROFILE
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清水志麻
(米国Living Light Culinary Art Institute公認シェフ&インストラクター/公認グルメシェフ&ローフード栄養学インストラクター)
「食べ物・体・心」の不思議な関係に気付いて以来、ヘルシー&デリシャスを日々追求。米国でローフードを学んだ後にタイのRAWカフェにて7ヶ月間シェフとして働く。現在はその経験を活かし、ローフードをより多くの人に楽しんでもらえるよう情報発信をしながら、アジアの風土に馴染んだローフード開発がこれからのプロジェクト。
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今回は美しく手軽なレシピで人気を集めるジェニファーさんに、 ローフーディストである「セサミ・キッチン」の清水さんがインタビューしてくれました。

ジェニファーさん、『 Raw For Dessert 』の出版おめでとうございます。

ありがとうございます。この本の作成には2年という歳月をかけたので、やっと皆様に私のレシピを紹介できるのがとてもうれしいの。出版までのはじめの1年は企画とアイディアまとめに費やし、2年目は実際に全てのレシピを試しながらの最終調整。とても、細かい作業が多く大変なこともあったけど、私自身デザートが大好きなので、全く苦にはならなかったわ。

一冊目の『Raw Food Made Easy for 1 or 2 People』は健康を意識する人々の間で大変人気があったことは聞いていますが、このたびはどのような想いで二冊目を出版することにしたのでしょうか?

一冊目を書いたときには、誰もが家庭で簡単にそしてすぐにできるローフード・レシピの紹介がしたくて出版に踏み切ったの。実は今回のデザート・レシピも同じ思いで書いたの。みんな誰しもデザートが大好きじゃないかしら? だからこそ誰でも簡単にできるローデザートのレシピ集を作りたかったの。全てのレシピが本当にとっても簡単なのよ。前回のレシピ集に比べるとややグルメな要素が入ってきてはいるけど、それでもどのレシピも30分以内にできるものばかりなのよ。

ところで、ジェニファーさんのレシピではディハイドレーターを使っていないですよね。それには何か理由があるのですか?

理由はいたってシンプルよ。ディハイドレーターを使うと30分以上かかっちゃうからなの(笑)。私自身、クラッカーやラップの生地を作るのにディハイドレーターを使うことがあるけど、まだまだ多くの人がディハイドレーターを持っていないでしょう? だからこそあえて私の本のレシピでは使わないようにしているの。それ以外でレシピを作るときに意識したのは、なんといっても材料ね。手軽な値段で、どこのスーパーマーケット(米国内)でも手に入れられる食材で作れるレシピに仕立てたのがポイントよ。

家にある道具だけでこんなにも多くのレシピが作れちゃうなんて本当にすごいですよね。しかも全てのレシピが砂糖と小麦粉を使っていないなんて、信じられません。

そうなのよ! 今回のレシピ集では、思いつく限りほとんどのデザート・レシピを網羅したつもりよ。ケーキ、パイ、プリン、アイスクリームetc……。これだけあれば、もう市販されているデザートを買わなくて済むから健康的な選択ができるでしょ!

いつもジェニファーさんは甘味料には何を一番よく使いますか?

デーツなどできるだけ自然の甘味料を使うようにしているわ。アガベネクターを使うことがあっても可能な限り少量に抑えているのよ。普段はだいたい大さじ2~3杯、多くても60 mlくらいに抑えているわ。

減量を考えている人にも、ローのデザートをお奨めしますか?

場合によるわ。その人が毎日主に緑の生野菜を食べて普段から糖分の低い食事のスタイルをとっているのならば、その答えは「ノー」ね。でもその人が普段から市販の白砂糖と白い小麦粉を使ったデザートを食べている人ならば、ローデザートへの置き換えには「イエス」と言えるわ。私のレシピ自体は健康的なオプションであるとは言えるけれど、決してローカロリーではないの。だからカロリーを気にしている人には、その点はとても注意しているのよ。

ジェニファーさんは毎日どんなローフードを食べているのですか?

私は100%ローじゃないのよ。時々加熱した豆類やキヌアをサラダと一緒に食べることもあるわ。でももし私が100%ローな食事をしたのならば、まず朝は季節の緑野菜をたっぷり使ったグリーンスムージーね。スムージーの材料は季節ごとに変わるし、体調にも合わせるようにしているの。たんぱく質をしっかり取りたいときには、スピルリナやヘンプシード、そしてフラックスシードもスムージーに入れるわね。ランチは大盛りのサラダにアボガド、そしてシード類やナッツパテを添えてね。それにグリーンスムージーをプラスするときもあるわ。私って、夕食にもグリーンスムージーを作っちゃうの。レタスで野菜巻きを作ってそれと一緒にナッツのディップやスプラウトも一緒に食べちゃうわ。それでも物足りないときにはケールサラダをプラスしちゃうかな。 ザッとこんな感じよ。

ジェニファーさんからアジアのローフードファンの皆さんにメッセージをお願いします。

ここ数年、アジアからアメリカへローフードを学びに来る生徒さんが増えてきていて、私もとっても嬉しく思っています。私が教えてきたリビング・ライトでの授業でも、中国、シンガポールやそのほか多くのアジアの国々、そして特に日本からは毎回多くの生徒さんを迎え、指導させていただきました。私はアジアの文化に詳しくはないのですが、私の受ける印象としては皆さんの食文化にローフードは抵抗なく溶け込んでいるような気がします。アジアからの生徒の皆さんはとっても興味を持って熱心にローフードを学んでくれるのです。私が思うに、アジアの料理は目の料理と言われるように、視覚的にアピールしてくるものが多いと思うのです。その点から説明をすると、ローフードは色鮮やかで美しい料理に仕上げることができるので、アジアの食文化に馴染むのではないでしょうか。私自身、“ロー味噌汁”、“ズッキーニの坦々麺もどき”、“寿司ロール”などのアジア料理のレシピをつくりましたが、ローとアジア風味のコンビネーションはとっても楽しめると思いますし、アジアでもローフードはさらに注目されるようになると思っています。また多くのアジア人は乳糖不耐症の素因のある方が大半を占めていると聞いています。ですからより多くのアジアの方に、乳製品も白い小麦粉も白いお砂糖も使われていない、ローフードのデザートを試していただきたいですね。そんな思いを込めて私のデザートレシピを楽しんできただければと思っています。 志 今日は本当にありがとうございました。

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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.10より抜粋

その国で生活していくってどういうことだろう? 現地の人に1番近い、”オペア留学”とは。

こんにちは、べジィ編集部です。今回は、ドイツに在住のイラストレーター・KiKiさんに、オペア留学について書いていただきました。

 

その国で生活していくってどういうことだろう?
現地の人に1番近い、”オペア留学”とは。
KiKi

 

はじめまして、ドイツ・ベルリン在住イラストレーターのKiKiと申します。
みなさん、新年明けましておめでとうございます!

今年の目標は『たくさんの新しい芽を育てること』です。みなさんの今年の目標は、何ですか?きっと新しいことを始めようと、色々と計画を立てているのではないでしょうか。

少し時をさかのぼって、私の2015年の目標は『海外の文化に触れて、自分の可能性を広げること』でした。ずっと海外留学に行きたいという想いを金銭的な理由で諦めていましたが、2014年に偶然『オペア留学』の存在を知り、『これなら、私でも行ける!』と翌年その方法で思い切ってアメリカへ旅立ちます。

それをきっかけに、紆余曲折ありましたが、現在はドイツ・ベルリンに流れ着き『海外で活躍する』という目標のもと、変わらず日々精進中です。

この記事は『オペア留学』をただオススメするものではなく、もし海外について興味を持っている人がいるのなら、旅立つ選択肢の1つとして知ってもらえたらなという想いと、自分が体験した海外文化のお裾分けが出来たらな、という想いで書いています。

オペア留学とは?

ホストファミリーの家でホームステイをしながら、主に子供達の世話・簡単な家事のお手伝いという”お仕事“で現地収入を得ながら、学費補助も得て語学学校に通うことができる国際交流プログラムです。

国によって、VISAの種類・応募要項・労働条件などは変わってきますが、基本上記の内容は同じです。(各国の条件はこちらを参考にしてみてください)

日本では、まだまだ知られていない制度ですが、欧米諸国ではとても盛んな制度です。それは文化と女性の社会進出の考え方の違いにあると思います。

例えば、アメリカでは13歳以下の子供たちだけで家に滞在させておくことは法律で禁止されており、誰かしら大人が一緒にいる必要があります。また欧米諸国では、母親が”1人の女性”としても社会で生きていくことを、周りがサポートしていく考えが自然にある印象です。

そこで多くの家庭が、彼女たちを支えるためにベビーシッターを活用していますが、現地のベビーシッターを雇うよりも、外国人を受け入れて子供達に外国の文化に触れる機会をつくったり、それが海外の若者の留学支援になるのなら、という理由でオペアを雇う家庭も多くあるのです。

魅力は語学だけではなく、その国の文化と生活にどっぷりと浸かれること!

ファミリーの中入って生活するということは、その国の文化にダイレクトに触れていくことになります。

食生活、子どもたちの学校生活やママ・パパのお仕事のこと、地域の人との関わりや活動、その国の行事など、『この国で暮らすってどういうことなんだろう?』ということが1番身近に体験出来る留学制度だと思います。

これは一般的な留学では、なかなか学ぶことができない分野なのではないでしょうか?私は2つの国でオペア留学を経験しましたが、その中での気づきを少しご紹介したいと思います。

 

〈アメリカ〉

子供達と一緒に描いた大きな絵。テーマは『行ってみたい国』!


学んだ言語:
英語

滞在先:ミネソタ州ミネアポリス

印象に残った文化:

現地の子ども達の様子:車社会のアメリカ。学校に送り届けるのも、放課後友達の家に遊びに行くのも、習い事も、車で保護者がおくり届ける必要がありました。スヌーピーに出てくるようなスクールバスも見かけましたよ(ミネソタは、スヌーピーの作者の故郷でもあります)! 11歳の男の子は、学校で他の国の言語を選んで学習する授業があり、彼は漢字の美しさに魅了され中国語を学んでいました(日本語じゃないんかい!って言いたくなりますが。苦笑)。宿題の様子も見ていましたが、どれも楽しそうに興味を持って取り組んでいる姿が印象的でした。

 

〈ドイツ〉

子供達と一緒に作った、手作り小麦粉ねんど

学んだ言語:ドイツ語

滞在先:ベルリン

印象に残った文化:クリスマスをとても大切にします。12月は毎日がクリスマスのよう!聖人ニコラウスというサンタ以外にプレゼントをくれる人がいたり、日本では知られていない行事がたくさんあります。

現地の子ども達の様子:とにかく自由気まま!夏には、真っ裸になって走り回る子ども達をよく見かけます。もちろん、保護者の同伴は必須ですが、アメリカよりも子供たちを自然にさせている印象を受けました。また、学校では『自分の意見をいうこと。物事に対して批判ができるようになること』を重点に教えられます。これはドイツという国の歴史に関係した教育ですが、その姿を見てとても大切なことだと感じました。時々、子供達に言い負かされそうになったりもしながら、私自身も『自分を主張する』ということが鍛えられた毎日でした。

 

もちろん、大変なこともたくさんありました。
2つの国で共通して難しかったことは、”1つの家庭に入って、家族の一員として生活し、子供の世話をすること”。この留学の魅力でもある部分ですが、言語と文化が違う人たちが共に生活をするということは、もちろん時にすれ違いや誤解を生みます。

しかし、その中でとても大きな学びを得ました。
様々な国のステレオタイプというものが紹介されていて、『この国はこういう文化だから、こうしなくては』と身構えていた部分がありました。しかし実際に共に生活をしてみて、一人一人を見つめれば、個性は無限大にあり、全ての人にそれが適応される訳ではないということ。私たちの国・日本でも、『日本人はこういう人たちだ』と言われていても、すべての人がそうとは限りませんよね。国単位ではなく、人単位で考えて接していくことが大切だと学びました。

海の向こうの遠い世界のことは、実際に見て触れてみないと実感できない出来事ばかりです。第三者の目を介して届けられた情報と、自分の目で見た世界は、また感じ方も違うかもしれません。
機会があれば、ぜひあなたの目でも見て欲しいです。

 

オペア留学を終えたあとは?

この経験の活用法は、人それぞれ。学んだ語学で現地の仕事に挑戦してみたり、大学に進学したり、日本に戻って何かを始めてみたり。自分次第で、カスタマイズして行くことが可能です。

でもそれはオペア留学に限らず、人生のいろんな場面の出来事が『自分次第』だと思います。
この情報が、あなたの何かの行動を起こすきっかけになることを祈って。

〈プロフィール〉

KiKi

西伊豆の小さな村出身。 2012年京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科副手を3年間務めながら、フリーのイラストレーターとして活動。カラフルな色合いのイラストを得意とし、独自の世界観を描いている。2016年夏より、『オペア留学制度』を利用してドイツ・ベルリンに滞在。2018年夏、アーティストvisaを取得。引き続きベルリンを拠点にイラストレーターと、自身の経験や海外の情報などを発信するライターとしても活動している。

ポートフォリオサイト : http://kiyonosaito.com/

Instagram : @kikiiiiiiy

※ドイツ大使館公式WEBマガジン『YOUNG GERMANY』にてオペア留学の記事を連載しています。http://young-germany.jp/author/kiki/

ブルーグリーンアルジーのふるさとを訪ねて

ネイティブアメリカンの聖地「シャスタ」を通って

日本から飛行機でアメリカ・ロサンゼルス空港を経由してカルフォルニア州レディング空港へ飛び、そこから車で北へ約3時間ほど走ったところに、ブルーグリーンアルジー(AFA)のふるさとアッパークラマス湖はあります。

車で向かう途中には、思わず歓声をあげてしまうような美しい山が見えてきます。それは世界でも最高峰のパワースポットといわれるマウント・シャスタとマウント・シャスティータのふたつの山。ふもとの町はシャスタシティと呼ばれていますが、カルフォルニア州北部に位置するこの地域には、古くからネイティブアメリカンの部族が暮らしており、マウント・シャスタは「聖なる山」として崇められ、周辺にはネイティブアメリカンの人たちが大切に守ってきた「聖なる土地」が点在しています。美しい湖や森、滝や清流なども多く、四季を通じて色とりどりの自然を楽しむことができ、観光地としても人気です。

火山に囲まれたオレゴン州最大の淡水湖

シャスタシティからさらに北へ2時間、オレゴン州の南部まで移動するとようやくアッパークラマス湖が見えてきます。アッパークラマス湖はオレゴン州最大の淡水湖で標高1200メートルの寒冷地にあり、西には火山群で知られるカスケード山脈が連なっています。アッパークラマス湖には地下水が豊富に湧き出し、周辺の山々の地層によって濾過された雪解け水や清らかな河川の水が流れ込み、その水はクラマス川から流れ出しています。こうして水が常に入れ替わることによって高い透明度が保たれているのです。

アッパークラマス湖の湖底には周辺の火山が噴火した際に噴出した火山灰が10メートル以上も堆積しており、ミネラル分が豊富に含まれた湖底の土壌は、AFAの栄養源となっています。AFAに含まれる成分は200種類以上(現地ハーベスト会社分析)もあるといわれていますが、こうした独特の自然環境が成せる業なのでしょう。

一般的に、藻類は水の流れが停滞しているところに多く見られますが、アッパークラマス湖は例外です。AFAが豊富に育つだけではなく、それをエサとする魚などの水生生物、水鳥、タカなどの捕食性の鳥類も多く生息しています。周辺には広大な国立公園や野生動物保護区があり、産業活動などによる汚染の心配もありません。AFAだけではなく、多くの動植物にとって住みやすい環境が整い、豊かな生態系のバランスが保たれているのです。

AFAの収穫期と低温乾燥方法

AFAの収穫期は6〜10月で、もっとも質のよいものが収穫できるのは6〜7月です。その年によって収穫できる質は多少異なります。同じ会社の製品でも微妙に色の違いがあるのは、収穫時期の違いによるものです。

AFAの加工で重要なのは、乾燥方法です。「バイオアクティブ・ディハイドレーション製法」と「ハイドロドライ製法」の2種類がありますが、どちらも低温で乾燥させる方法です(24ページ参照)。なぜ低温が重要かというと、高温で加工すればAFAに含まれる酵素が壊れて酸化が激しくなり、せっかくの栄養素が失われてしまうからです。

低温で乾燥させたAFAの粉末に水を加えると、収穫されたてのときと同じ風味、香り、栄養を得ることができます。今ではほとんどの会社が低温乾燥を実施していますが、AFA製品を選ぶ際には製造方法を確認すると安心です。

製造方法や成分をしっかりとチェックして、本物のAFAのすばらしさをぜひ体感していただきたいと思います。

シャスタには他にも訪れるべき場所が沢山

①バーニー・フォールズ

ネイティブアメリカンの聖地とされてきた。全長40 メートルで迫力がある。

②キャッスル・レイク

キャンプやハイキングも楽しめ、観光地としても人気。

③シスキュー・レイク

マウント・シャスタを一望できる。地域住民の生活水としても使われている。

④サクラメント・リバーの原水

おいしいと評判で、遠くからも水を汲みにくる人が絶えない。

⑤マウント・シャスタ

聖なる山としてネイティブアメリカンに崇められ、セドナなどと並ぶパワースポットとしても注目を集めている。

⑥プルート・ケイブ

シャスタシティ周辺にはパワースポットが点在している。この洞窟もそのひとつ。ネイティブアメリカンが出産の場に使ったとされ、「聖なる地」といわれている。

⑦アッパークラマス湖

琵琶湖より少し小さい位の大きさで透明度が高く、ブルーとグリーンのコントラストがあり、グリーンの部分に一面AFA が生息しているのが見てとれる。

⑧クレーター・レイク

アッパークラマス湖の水源となっている。美しい紺碧の火山湖。

ぜひ訪れてみては。

北欧ライフを日本でまるごと体感できる「メッツァビレッジ」がオープン!

北欧のライフスタイルが楽しめる「メッツァビレッジ」が2018年11月9日(金)にオープンしました。ここは埼玉県飯能市の宮沢湖を中心とした、湖と森が広がるフィンランドのような景色を望めるエリア。

早速編集部が行ってきました!

並木が広がる道を抜け、

マーケットの入り口へ

森の妖精がフィンランドデザインの巨匠、Eero Aarnio(エーロ・アールニオ)による小宇宙をイメージしたボールチェアに座ってお出迎え!

マリメッコのショップ

フィンランド初のロバーツ・コーヒー。

ソイラテもあります。

フィンランドで大人気のオーガニックのローチョコレートGOODIO(グーディオ)。

1Fのフィンランドや北欧全般の雑貨・食材を扱うショップには、こだわりのクラフトビールも豊富!

フィンランドの選りすぐりのスーパーフードをセレクトしたBIOKIA(ビオキア)のヘルシーなスムージースタンド。

ローカル野菜のコーナー。

マーケットエリアを抜けると、クリスマス・マーケットのエリアや、ワークショップを行う建物、さらにボート乗り場などもあります。

この日は雨が降っていたせいか、空気感はまさに曇りの多いフィンランドのよう。

湖の向こう岸はまだ工事中のようです。

埼玉県の木で作ったボートを展示。

ラップランドの定番食器、ククサ。フィンランド人の間では、赤ちゃんが生まれる時にプレゼントすると、幸福になるとされ、家族全員マイククサを持っているのだとか。

メッツァからはエルシンキは、7781kmだそう。

この湖の辺り周辺がインスタスポットになりそう。

2019年3月16日(土)には待望の「ムーミンバレーパーク」もオープン予定だそうです。

施設リンク  https://metsa-hanno.com/

メッツアビレッジ・クリスマス企画

2018年11月9日(金)~ 12月25日(火)まで

〜湖畔と森 ~北欧のクリスマスマーケット~

オープン初日からクリスマスの装いで、大きなクリスマスツリーやイルミネーション、クリスマスにちなんだ雑貨や食器などが揃うクリスマスマーケットも登場!クリスマスが待ち遠しくなるイベントが盛りだくさん!

*サンタクロースと握手&記念撮影!

11月9日(金)、 12月9日(日)、 12月24日(月)の3日間

11:00、 13:00、 15:00を予定

■場所:ウーテピルス

■撮影費:無料

フィンランド北部のサンタクロースの聖地として知られるラップランド、ロヴァニエミよりサンタクロースが「メッツァビレッジ」にやってきます。貴重なこの機会をお見逃しなく!

*森の妖精“トントゥ”作りなど、 期間限定ワークショップ!

■期間:11月13日(火)~ 12月25日(火)

■場所:クラフトビブリオテック

フィンランド語で“森の妖精”を表すトントゥ。 サンタのお手伝いさんでもあり、家の中をはじめ、様々なシーンに登場するトントゥを作ってクリスマスの準備をはじめましょう!

注)天候などにより開催のない日もあるそうなので、事前にHP又は窓口で確認しましょう。

*クリスマスイベントにあわせて、 フィンランド映画を上映!

「オンネリとアンネリ」シリーズの「オンネリとアンネリのふゆ」篇を先行上映!

詳細はこちらから→ https://metsa-hanno.com/workshop/607/

ここがメッツァの入り口付近にあるバス停です。

車の場合は、必ずWEBで駐車場を予約しましょう!!

 

メッツァへの行き方


*飯能駅から行く場合
西武池袋線 「飯能駅北口」1番乗場より
「メッツァ」行き直行バス(国際興業・西武バス運行)及び「メッツァ経由武蔵高萩駅」行き路線バス(イーグルバス運行)、 メッツァ停留所(旧 宮沢湖停留所)下車(所要時間約13分)

*東飯能駅から行く場合
JR八高線「東飯能駅東口」2番乗場より
「メッツァ」行き直行バス(国際興業、 西武バス運行)、 メッツァ停留所(旧 宮沢湖停留所)下車、 (所要時間約12分)  ※東飯能駅からメッツァへの運行は土日祝日のみ

「メッツァ」までのアクセス詳細はこちら

 https://metsa-hanno.com/access/ 

埼玉県飯能市について
飯能市は都心からおよそ 50km。 埼玉県の南西部に位置する豊かな自然と清流に恵まれた“水と緑”のまち。 緑あふれる自然は、 ハイキングや公園、 水辺でのアクティビティ・レジャーのほか、子育てや余暇生活にも充実した環境として人気。古くから豊かな森林と人々との共生によって、暮らしや文化・歴史、 産業が育まれてきたことを背景に、2005年4月1日に「森林文化都市」を宣言し、 自然と都市機能が調和した、暮らしやすいまちづくりに取り組んでいる。都心から一番近い森林文化都市は、 遊びも暮らしも生き生きとした魅力にあふれている。
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種を知る旅〜Seeds of Life〜インド発!ヴァンダナ・シヴァのオーガニック革命

インド経済を支えるコットン産業の中にも少しずつオーガニックの大きな流れができ、貧しい人々をサポートしたり、伝統工芸を支えるフェアトレードなども少数派ながら点在するインド。そんな今日の流れのキッカケは、マハトマ・ガンディの唱えた非暴力の精神からだったのでした。

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