カルマが軽くなる食べ方・生き方 — 吉良さおり veggy編集長コラム

− From Editor in Chief

カルマが軽くなる食べ方・生き方

いつもベジタリアンになった理由を聞かれるのですが、そもそも私は子供の頃からほぼベジタリアンでした。特に家庭の嗜好や宗教上の理由ではなく、ただ単に家族の中で私だけがお肉を嫌っていたため、家では普通に動物性の食事もありましたが、例えばカレーやシチューにお肉が入っていれば、お肉だけ最初から自分のお皿にはよそわないようにしていました。給食などでも嫌いなものは全て残すか、最初から給食当番に断るか、食欲旺盛な男子にそっとおすそ分けするなど、その時々で頓智を働かせて柔軟に対応していました(笑)。ですからあまり苦労せず、大きくなるまでお肉を避けることが出来ていました。そしてその後イギリスに留学することになった時、イギリスの家庭ではよく食事にラム肉が出ると知り、断わる状況になる前に避けようと思い、ベジタリアンのお家へホームステイを決めます。その時のホストマザーは、子育てが終わって自由を謳歌している一人暮らしのアーティストでした。そこではキッチンを自由に使え、お肉の代わりに豆を使ったイギリス料理のシェファーズパイ(ミートパイ)を教えてもらったりと、一緒によく食事を作ったり、面白い現代アートの個展を見に行ったりと、とても健康に過ごせていました。そんな感じでベジカフェも多く、自然食品屋さんも多いイギリスでは難なくベジタリアン生活を過ごせていたのですが、その後に留学したフランスで一人暮らしを始め、少し体調を崩してしまいます。その時、日本人を含む有色人種が牛乳に含まれるラクトースを分解する酵素をあまり持っていないことを知り、毎日摂取していた乳製品を控えました。するとすぐに症状がひいたのです。他にも“なぜ植物性食品を多く摂る方が健康でいられるのか”という知識の大半は、その時に自分で本を読んだり、パリで色んな教室やヨガに通うことで理解できました。ただその頃に知ったマクロビオティックの陰陽の法則が、フランス語を通してでは本質を理解できなかったため、日本へ戻るたびにマクロビオティックの日本語の本を買い求めフランスへ舞い戻っていました(笑)。もう20年ぐらい前の話ですが、当時でも青山の“ブッククラブ回”あたりへ行けば、一通りその手の本が手に入ったのです。

そんな感じで特に20代後半はストイックにマクロビオティックを取り入れ、数年は徹底したヴィーガンの時期もありましたが、32歳で結婚してからはローフードやアーユルヴェーダも取り入れ始め、ハチミツやギーも摂取し、時には普通のケーキも食べますし、本当にごく時々ですが魚も外で振舞ってもらえばいただきますから、最近はかなり柔軟なベジタリアンです。ただし今でもお肉だけは食べることがありませんし、お肉もどきも苦手です。ここまであの固まりが嫌いなのは、何かのカルマかな? とも感じます(笑)。

世の中にはあまり食べなくともプラーナで生きられる人がいるようですが、ほとんどの人は食べなければ生きられません。ベジタリアンでも植物を食べますから、私たちは大なり小なり直接的に又は間接的に、何かを犠牲にしなければ生きてはいけないものです。ですからその犠牲やカルマをなるべく軽く出来る食べ方や生き方を、今後も“veggy”で提案できればと思います。


2014年12月24日 編集長 吉良さおり
veggy vol.38(2015年1月号)より抜粋

ヨガから始める手放し上手 — 吉良さおり編集長コラム

− From Editor in Chief

ヨガから始める手放し上手

私が思い出したようにヨガや瞑想をするのは、特に意識はしてないけれど、多分何かモヤモヤなどをリリース(手放す)したい時だと思います。大体はまだ子供が寝静まっている早朝か、眠りについた夜、しかもかなり時間にゆとりがある時しか気が向きませんから、今は週に1度ぐらいそんな時間が作れればいいかな、という程度です。多くのママがそうであるように、小さな子供がいると、自分と向き合える時間を作るのは難しいもの……、そう思っていました。それはとてもごく最近まで。それが本当にふとした時に、“もしかしたら、時間軸は自由に動かせるかも!?”と思ったのです。

そもそも私がいつも何かを思いついたり、気づいたりするのは、決してヨガや瞑想をしている時ではありません。かつて仏陀が“瞑想では何も悟れなかった”と云ったのは、もしかしたらそういう事だったのかな? とも感じています。ですから私にとってヨガや瞑想とは、単にココロをクリーンに透明にするためだけのものなのかもしれません。例えばダイビングなどで海の中に潜った時、海の水が濁った状態では周りはほとんど見えませんが、透明な海の中では、実に遥か遠くのものまで見渡せますよね。ですから人間のココロというものも、きっとそんな海と同じような仕組みなのでは? と思うのです。昔の様々な国の先住民たちは、“自然の中には全ての気づきがある”とよく云ったものですが、本当にそうだな〜とつくづく感じています。

そうそう、この号は年末年も挟みますが、みなさん様々な神社仏閣に参拝する際はどんなことを願いますか? 私はいつからか、どこの神社仏閣であっても、どんな国の宗教的な建物を訪ねた時であっても、さらに先祖のお墓参りであっても、いつも感謝の気持ちだけを贈り、願い事などは一切しません。“欲望は執着を生み、執着は不幸をもたらす”と仏陀は説きましたが、この説は確かに一理あるかもしれないと感じています。意外かもしれませんが、願い事だからこそ、まずはリリースする必要があると思うのです。他にも例えば、嫌なことをされた相手、又は自分にとって“敵”であるかのような相手を許すことは、気持ち的に難しいとされているのかもしれませんが、そんな事こそリリースにつきますし、それが楽に自然とできるようになると、人生が本当に楽しくなると思うのです。

私はヨガと瞑想のプラクティスのおかげでリリースしやすい体質になったせいか、自然と色んな物事について執着がなくなってきましたが、それでも人間なので、全く無くならないという事はないのかもしれません。今でも無に近づきたいという思いはありますが、それは別に出家するわけではなく、ごく普通に人生を歩みながら誰もができることだと思うのです。


2014年10月27日 編集長 吉良さおり
veggy vol.37(2014年11月号)より抜粋

 

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【世界のヴィーガン放浪記】VOL.1 ベルギー・ブリュッセル

こんにちは、ヨーロッパのヴィーガン文化の首都と呼ばれているベルリン在住・イラストレーターのKiKiです◎

私は完全ベジタリアンではなく、野菜多めの食生活を好む柔軟主義者です。ベジタリアンやヴィーガンの文化にとても興味を持ちはじめたのは、ベルリンに引っ越してきた3年前から。

こちらのカフェやレストランに入ると、必ずと言っていいほど『ベジタリアン・ヴィーガン用メニュー』が用意されていています。

その理由としては、国際色豊かで、それぞれの個性を尊重することが自然と根付いているベルリンでは、どんな宗教・主義を持っていても、友人たちとみんなで美味しい食事を囲んでおしゃべりすることができる環境をづくりをしている、ということが挙げられます。

移住当初、日本では見かけたことがなかった『ベジタリアン・ヴィーガンメニュー』に、とても興味を惹かれました。

まず、野菜のそのままの味や色を生かしたアーティスティックな料理が多く、その見た目の美しさに魅了されました。どちらかというと私はお肉が好きな方なのですが、それがなくても全く気にならないくらい美味しい料理が多いということに驚きました。また環境問題に対する意識がとても高く、食べ物や物を自然と大切にしている様子に、とても居心地の良さを感じました。

それ以来、入ったお店にベジタリアンメニューを見つけると、注文してみることが多くなりました。

ヨーロッパ国内の移動が格安でしやすい、ベルリン。他のヨーロッパの国のベジタリアン・ヴィーガン文化はどうなっているのだろう…?友人を訪ねたり、アートイベントのために近隣諸国を訪れることも多いこの夏。『旅のついでに、その国のベジタリアン・ヴィーガンレストランにも寄ってみよう!』と思いついたのが、この企画です。

もちろんベルリンにも素敵なカフェがたくさんあるのですが、とりあえず第1回目は先日フランス人のイラストレーター友達Leaを訪ねて訪れたベルギーはブリュッセル編をご紹介したいと思います!

ベルギー・ブリュッセル



ベルギーの首都・ブリュッセル。EU本部があるこの街では、フランス語・オランダ語・ドイツ語の3つの言語が公用語として共存している、公用語が一つしかない私たち日本人から見ると、とても不思議な街です。

住んでいる人たちはベルギー人はもちろん、3つの公用語がある関係で他の国からの移民が多く暮らす、ベルリン同様国際的な都市です。フランス人の友人も、通っていたイラストスクールがブリュッセルにある関係で、こちらに移住してきました。街ではフランス語が多い印象でしたが、もちろん英語で話しかけると英語で返してくれます。

フランス人の友人に『オススメのヴィーガンレストランってある?』と聞いてみると…

『う〜ん、いろんな国の人や宗教を持つ人が住んでいるから、基本どこのお店でもベジタリアンやヴィーガンメニューはあるわよ』とのこと。

例えば、彼女自身も友人と集まって家でパーティーをするとき、様々なバックグラウンドを持った人たちが集まるので、ベジタリアンメニューは必須とのこと。これはベルリンで生活していても、よくあるお話です。

ちなみに彼女のボーイフレンドは、アフガニスタン人。宗教はイスラム教、ムスリムです。私が遊びに行った時は、ちょうどラマダン中で(イスラム教徒に課せられた五つの義務「5行」の一つで、30日間の断食を行う聖なる月のこと)深夜から早朝までの限られた時間内でしか飲食できず、終始疲れた様子でした。

滞在中、彼女はフランスの家庭料理・キッシュをつくってくれたのですが、『ムスリムの人がいるから、ベーコンは鳥のものを使うけどいい?(ムスリムは豚を食べることができません)』という会話が。こういう気遣いが日常的なのが、こちらでの生活です。

さて、彼女もどこのレストランがオススメなのかわからない!ということで、googleさんに尋ねてみました。そこで1件、目に止まったお店の名前が。『AMIだって!フランス語で友達って意味よ。きっと美味しいんじゃないかしら?』素敵な名前だね!と彼女と意気投合し、『AMI』に行ってみることに。

『AMI』に、行ってみました!



トラムに揺られ、15分ほど。『AMI』にやってきました!お店の外観も素敵。

開店時間の12時ちょうどに到着してしまったのですが、『まだ準備中なの〜、ちょっと待っててくれる?』と店員さんが。のんびり友人とおしゃべりしていたら、『OKよー!』との声。

Amiでは、ベジタリアンのヘルシーで美味しい料理をすべての人に届けるために、愛と情熱を込めた自家製のものを提供しているそうです。ベジタリアン、ビーガン、グルテンフリー。すべてオーガニックで安心な食べ物ばかりです。

店員のお姉さんに、オススメのメニューを尋ねると『AMIバーガーの”Veggie”がうちの看板メニューよ!』とのこと。早速注文してみました!

そしてやってきた、とてもカラフルで美味しそうなバーガーは、こちら !!!

まず驚いたのは、ハンバーガーのパン。自然で甘い味が、口の中に広がりました。そして、お肉が入っていないはずなのに、とってもジューシーで満足感がある野菜たっぷりのウィーガンパティ。お豆や人参などがミックスされて、つくられているそうです。特製ケチャップとマスタードも、お野菜と合って、本当に美味しい…!

一緒に添えられていた野菜チップスも、野菜そのものの甘さと、かかっているお塩が絶妙のコンビネーションでした。

店員のお姉さんに、ブリュッセルのベジタリアン・ヴィーガン文化について聞いてみると、
『この街では、とても有名なカルチャーよ。たくさんベジタリアン・ヴィーガンのお店もあるしね。あの角を曲がったところにも、数件お店があるわよ。…でも1番美味しいのは、うちだけどね!』と素敵な笑顔とともに、教えてくれました。笑

確かに、インターネットで探したらたくさんお店が出てきたけれど、私はこのフレンドリーな店員のお姉さんがいる『AMI』が好きです。店員さんともAMI(友達)になれるし、きっとベジタリアン・ヴィーガンAMI(友達)も見つけられるはず…?
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AMI
Address : Rue Lesbroussart, 13 Ixelles
HP : https://ami-veggie.be/

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KiKi / イラストレーター

西伊豆の小さな限界集落出身。交通機関もない、1番近いお店まで車で1時間。とにかく大自然しかない小さな集落で、紙とペンと空想で無限大に遊べることが、この上ない娯楽で贅沢でした。

2012年京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業。その後、同大学マンガ学科副手を3年間務めながらイラストレーターとしての仕事を少しずつ増やしていき、2015年からフリーランスに。居場所を探して旅するように生きていたらベルリンに辿り着き、2016年の夏から移住。

例えば、私のように小さい集落で暮らしている子が、そこから旅立つ時期を迎えたときに、『世界はこんなにも広くて、こんなにも選択肢があるんだ』って気づけるようなものを残していけたら、最高だなと思いながら絵と文章をかいています。
Portfolio site : http://kiyonosaito.com/
instagram : https://www.instagram.com/kikiiiiiiy/

「何食べればいいの?」ベジタリアン留学生が困る3つのこと

2月から始まったNPO法人日本ヴィーガンコミュニティ代表の工藤柊さんの連載!
今回は第6回目です!

「何食べればいいの?」ベジタリアン留学生が困る3つのこと

Hello Vegan!
みなさんこんにちは。ヴィーガンライフを2年と少し実践している大学生、工藤柊(@itllbedark)です。普段はNPO法人日本ヴィーガンコミュニティの代表を勤めながら、ライターとして活動しています。

僕が通っている神戸大学には、留学生が年間で1,300名ほど在籍していて、留学生と交流する機会は多くあります。僕自身もヴィーガンを実践しているということもあり、ベジタリアンやヴィーガンを実践している留学生と関わる機会がありました。そこで目の当たりにしたのは、ベジタリアンの留学生が日本で生活する上で、困ることが多くあるということです。

今回の記事では、実際に現役大学生としてベジタリアンの留学生と関わってみて感じた、ベジタリアン留学生が困る3つのこと、そしてその困りごとの解決策をご紹介したいと思います。

ベジタリアン・ヴィーガンとは


みなさん、ベジタリアンやヴィーガンという言葉を聞いたことがあるでしょうか。簡単に説明すると、ベジタリアンとは、お肉や魚介類を食べない人やそのライフスタイルのことを言います。そして、ヴィーガンは、お肉や魚介類に加えて、卵や乳製品などの動物性食品全般を避ける人やライフスタイルのことです。また、ヴィーガンは食事のみではなく、毛皮やファーなどのファッションの領域においても動物を利用した商品の消費を避ける場合もあります。

ベジタリアンやヴィーガンを実践する人は、イギリスやアメリカ、ドイツなどの先進諸国を中心に増加しており、イギリスでは160万人以上がベジタリアンかヴィーガンを実践しているそうです。ベジタリアンやヴィーガンを実践するのは、動物愛護や環境保全、自身の健康など、人によってさまざまな理由があります。

このように、日本ではまだマイノリティであるベジタリアンやヴィーガンですが、他の多くの先進諸国ではその人口は増加しています。そのため、日本の大学に滞在する留学生の中にも、ベジタリアンの方が高確率でいるのです。

ベジタリアンの留学生の困りごと


神戸大学に入学してすぐに、大学食堂にヴィーガンメニューを導入する活動を開始したところ、ベジタリアンやヴィーガンの留学生が協力してくれることになりました。そこで出会った留学生の仲間とともに活動していたのですが、やはり一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど、彼女たちが困っている姿を見る機会も増えていきます。

ここからは、僕が実際に目の当たりにした、ベジタリアンの留学生が困っていたことの中から、3つを抽出して紹介していきたいと思います。

ベジ商品がわからない


まず1つめの困りごとは、ベジタリアンやヴィーガンでも食べられる、動物性食材を使っていない商品かどうかわからないということです。もっとも印象に残っているシーンがあります。それは、日本語の話せないヴィーガンの留学生が、コンビニのお菓子コーナーにある商品の裏側に書かれている原材料名を、グーグル翻訳して確認した結果、商品棚に並ぶ商品全て食べられないものでとても残念そうな顔をしていた場面です。

彼女の母国であるドイツでは、ヴィーガンやベジタリアンの商品にはマークが付いていることがほとんどで、コンビニやスーパーの商品選びに困ることはないのです。僕がベルリンに行った時にも、ベジタリアン・ヴィーガンの対応商品の多さや、そこにマークがついている便利さに驚いた経験があります。

日本ではまだコンビニやスーパーで購入できるベジタリアン商品は少ないですが、ネット上で購入できる通販サイトでなら購入できるものは多いです。通販サイトで購入する場合は、以前に僕がヴィーガン・ベジタリアン商品を扱うオンラインショップをまとめた記事があるので、参考にしてみてください。
【ヴィーガンの通販サイト5選】ネットで購入できるベジタリアンショップ

対応飲食店が少ない


ベジタリアンやヴィーガンの留学生が困ることの2つめは、ベジタリアンやヴィーガンに対応した飲食店が少ないということです。この対応飲食店が少ないという問題は、留学生に限った話ではなく、日本で暮らすベジタリアンやヴィーガンにも当てはまります。僕が住んでいる神戸だけを例にあげても、5店舗ほどしかヴィーガンのお店はありません。

しかし、東京や京都はじめ、主要都市には、ヴィーガンやベジタリアンの飲食店はある可能性が非常に高いです。Google mapで「vegan」や「vegetarian」で検索するのも一つですが、今回はvegewelというサービスを紹介します。このサービスでは、ベジタリアンやヴィーガンに特化して近くの飲食店を検索することができるので、ぜひ使ってみてください。
Vegewel公式サイト

言葉の意味が伝わらない


最後の一つは、ヴィーガンやベジタリアンという言葉の認知度や理解度が日本ではまだ低いため、言葉の意味が伝わらないという課題です。僕が2年間ヴィーガンを実践している中でも、牛乳を飲まないと伝えてもバターは別物と思っている人が多いことなど、困ることは多くあります。

留学生をはじめ、日本語を流暢に話せない訪日外国人にとって、動物性を全て食べないことを伝えることは難しいことです。僕たち日本人の、特に飲食に関わる人たちのベジタリアンやヴィーガンの認知度を高めていくことが必要だと感じています。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回の記事では、僕が実際に目にした、ベジタリアンやヴィーガンの留学生が困っていたこと3つを紹介しました。しかし、今回の記事で紹介したもの以外にも、ベジタリアンやヴィーガンの留学生が困ることは想像以上にあります。

留学生の受け入れ体制はもちろん、訪日外国人の観光や生活がより良いものになるよう、一人ひとりの個人、企業、行政など、さまざまなセクターが協力していく必要があると考えています。僕は、NPO法人日本ヴィーガンコミュニティの代表として、民間セクターを盛り上げ、日本を誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会にすべくこれからも活動していきたいと思います。

では!


工藤柊/kudo shu

高校3年にぺちゃんこの猫をきっかけにヴィーガンへ。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる”Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学し、NPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。自身のブログを始め、ライターとしても情報発信を行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティHP:https://hellovegan.jp/

「本当に肉じゃない?」初めてビヨンドミートを食べたヴィーガンの感想

2月から始まったNPO法人日本ヴィーガンコミュニティ代表の工藤柊さんの連載!
今回は第4回目です!

「本当に肉じゃない?」初めてビヨンドミートを食べたヴィーガンの感想

Hello Vegan!
みなさんこんにちは。ヴィーガンライフを2年と少し実践している大学生、工藤柊(@itllbedark)です。普段はNPO法人日本ヴィーガンコミュニティの代表を勤めながら、ライターとして活動しています。

みなさんは「ビヨンドミート」という食べものをご存知でしょうか。ビヨンドミートは、「肉を超えた肉」の名前に劣らない、ほとんど肉と同じ味のする植物性のお肉のことです。近年のアメリカやイギリス、ドイツをはじめとする諸先進国での、ベジタリアンやヴィーガンを実践する人口の増加に従って、このような植物性のお肉の開発が進められています。

今回の記事では、僕、工藤柊が2019年の4月にイギリスのロンドンにある、世界初のビヨンドバーガー専門店HALO BURGERにて、人生で初めて食べたビヨンドミートの感想や、ビヨンドミートに関する情報をご紹介します

ビヨンドミートとは?


ビヨンドミートとは、アメリカ・カリフォルニア州にある会社、ビヨンドミート社が開発した、植物性のお肉です。近年、動物愛護や環境保護、自身の健康などの理由から、ベジタリアンやヴィーガンを実践する人が増加しています。今回、僕が訪れたイギリスでは、ベジタリアンやヴィーガンを実践する人が170万人もいるというデータもあるようです。
(bbcニュース:https://www.bbc.com/news/business-44488051)

ビヨンドミートは、「本物の肉と全く同じ味」にこだわって開発されています。日本にもベジタリアンやヴィーガンの方へ向けた、大豆ミートなどの代替肉は昔からありましたが、ビヨンドミートはそのクオリティを大きく超えるのです。

さらに、ビヨンドミートは味だけではなく、見た目にもこだわっており、販売される状態はなんと生肉のような見た目となっています。この状態から火を通すと、肉汁のような油を出しながら褐色に色づいていくというのです。この見た目から、世界で初めて精肉コーナーに並んだ代替肉にもなったといいます。

ビヨンドミートのメリット


では、わざわざ本物のお肉ではなく植物でできたビヨンドミートを購入するメリットは何があるのでしょうか。上の画像は、僕がロンドンのビヨンドバーガー専門店に訪れた際に、壁にかかっていたポスターです。一般のハンバーガーとビヨンドバーガーの違いについて書かれていますが、驚きの数字ばかりでした。お肉を使ったハンバーガーに比べて、植物性のビヨンドミートを使ったバーガーは、使用する水を99%、土地面積は93%、温室効果ガスは90%、エネルギーは46%削減できるそうです。

このデータから分かるように、畜産業によって生じる環境問題の改善が一つの大きなメリットです。環境問題に加えて、実際にお肉を使っているわけではないので、動物愛護の観点からも良い商品だと言えます。美味しいものを食べているのに、環境負荷も減らせて、動物愛護にも貢献できる、とても素晴らしいバーガーです。

世界初のビヨンドバーガー専門店「HALO BURGER」


今回僕が訪れたのは、イギリスのロンドンにある「HALO BURGER」というお店です。お店は、ローカルビジネスやスタートアップが集まるPOP BRIXTONという、活気付いた建物の中にありました。POPBRIXTONの建物の中には、今回紹介した「HALO BURGER」の他にも、ラーメン屋さんやスイーツ、ファッションなど、さまざまなジャンルのお店が出店していたので、観光の際にはぜひ訪れてみてください。

【HP】HALO BURGER

早速、「HALO BURGER」のお店に入ってみると、看板には「世界初のビヨンドバーガー専門店」と書かれており、ワクワクしながら入店。そして、最も人気だという、「THE HALO BURGER」を9.5ポンドで注文しました。


店内は、赤を基調にした内装になっており、席数は10席ほど用意されています。ここで座って食べるお客さんや、テイクアウトで注文して、建物内のテラスで食べる方など、ローカルな場所にあるにも関わらずお客さんの数は少なくありませんでした。

初めてビヨンドミートを食べた感想


「THE HALO BURGER」をテイクアウトで注文し、POP BRIXTONのテラス席で実食。包み紙を開けた時から驚かされました。見た目はまさにチーズバーガーのそれと相違ありません。そして、満を持して、パクリ。

最初の感想は、「これ本当にお肉じゃないの?」でした。それほどまでに、ビヨンドミートはお肉の味や食感を再現されており、それを包むパテや、チーズのクオリティも非常に高いものなのです。2年前、ヴィーガンを始める前に食べていた、あの頃のバーガーの味を思い出して懐かしい気持ちに浸ることができました。

そうは言っても、なかなか重たい一品なので、1ヶ月に1回くらいで僕は満足できるなと思いました。しかし、人生で一度は経験しておきたい驚きと味であることには間違いありません。皆さんも、アメリカをはじめ、諸先進国への観光の際には、ぜひビヨンドミートが販売されているお店を探して食べてみてください。

まとめ

今回は、ヴィーガンを2年間実践する僕が、ロンドン旅行の際に人生で初めて食べたビヨンドミートの感想と、お店の紹介でした。いかがだったでしょうか。

ビヨンドミートが食べられるような、ヴィーガンが生活しやすい環境を創るべく、今後も活動を続けたいと思えた経験になりました。早く日本の多くの人に、ビヨンドミートを食べた時の驚きと感動を味わってもらえるよう、これからも頑張っていきたいと思います。

では、皆さんも機会があれば本物のお肉のような植物性肉「ビヨンドミート」を食べてみてくださいね。


工藤柊/kudo shu

高校3年にぺちゃんこの猫をきっかけにヴィーガンへ。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる”Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学し、NPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。自身のブログを始め、ライターとしても情報発信を行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティHP:https://hellovegan.jp/

『VEGGIE WORLD in Berlin 2019』レポート KiKi

『VEGGIE WORLD in Berlin 2019』レポート KiKi

3月半ばの週末、ベルリンでは大きなヴィーガンイベント『VEGGIE WORLD』が開催されました。

ベルリンはヨーロッパで最大の完全菜食主義者と完全菜食主義者のためのレストランを持っていて、ヨーロッパのビーガン首都とも考えられています。

レストランやカフェに入ると、ほとんどに『ヴィーガンメニュー』が用意されています。国際色豊かで、それぞれの個性を尊重するこの都市では、どんな宗教・どんな主義を持っていても、カラフルな友人たちと美味しい食事を囲んでおしゃべりすることができる環境が整っているのです。

そんな、常に注目されているヴィーガンカルチャーの中で、特に大きなイベント『VEGGIE WORLD』が開催されると聞き、お邪魔してきました。

今回はそのイベントレポートを送り致します。

『VEGGIE WORLD』とは?

「生肉を食べる人は、ビーガン料理がどんなすばらしい可能性を提供するかを知らないかもしれません。それこそまさに私たちのアプローチです。説得はしません、納得させてください。」

VeggieWorldは誰にとっても公平をテーマに、菜食主義者や菜食主義者に加えて、特に柔軟主義者や、定期的に肉を食べる人々を歓迎することを強調しています。

2011年、ドイツのウィスバーデンで21の出店者とともに、このイベントは始まりました。2017年以降はドイツで6カ所、その他のヨーロッパ諸国では​​10カ所で見本市が開催されています。

出典:https://veggieworld.de/standorte/

今年は12カ国、ドイツ国内では7カ所という大規模な展開を見せています。

開催される都市の特色に合わせて、企画も変わっているようです。他の開催場所も、とても気になりますが、今回はベルリンの様子をお届けします。

会場の様子は?

会場では見本市価格で、ビーガン料理と食材を購入することができます。

出店者のブースの前には、食品たちの試食コーナーがあり、多くの来場客たちが熱心に試食し、食品を吟味していました。

このイベントの最大の魅力は、来場者が食品を食べたときに、その食品について、その場にいる製造者に詳しくお話を聞くことができるところだと思います。

実際に話しかけてみると、原料および構成・健康への影響について、とても詳しく丁寧に教えてくれました。

出展ブースの他に、豊かで多様な支援プログラムも提供されています。支援プログラムでは、講義、料理ショー、ワークショップななどが企画されていました。

私が会場を訪れたとき、ステージではAlexander Flohr氏によるクッキングショーが行われているところでした。

出典:VeggieWorld Berlin 2019

彼は普段建設会社で働き、一日中石を運ぶなど、とてもエネルギーが必要な重労働の中で、菜食主義者として生活しています。

彼はかつて体重が135キロあり、健康の危険にさらされたことをきっかけに、自分と自分の家族のために、菜食主義者として生活するようになりました。すると、関節、心臓、血液の循環など、みるみると健康の状態に戻っていったそうです。

2人の子供の父でもあり、自分と、自分の家族のためにも菜食主義者としての生活をこれからも続けていくと熱く語っていました。

彼のyoutubeチャンネル『Hier kocht Alex』では、ヴィーガン料理とは思えないパワフルでヘビーなメニューの作り方を紹介しています。

以下の動画では、ドイツ料理『シュニッツェル(薄いトンカツのような料理)』のビーガンバーションを作っています。

お肉が使われていないことも全く気にならないほど、ボリューミーでとっても美味しそう!

会場でも、子供達と一緒によく料理をする話など、暖かい家族のお話を交えながら、とても美味しそうな料理を披露してくれていました。

そして、数あるブースの中で私が個人的に気になったのは、手作り石鹸の『Seifenmanufaktur』。以前、ポツダムを訪れた際に友人からプレゼントで頂いたことがあります。

香りがとても安らぐので、使わずに、お仕事の友としてデスクに大切に飾っています。

すべての製品は、植物性グリセリン、油、種子、乾燥ハーブ、花など、主に天然の成分で構成されています。彼らの想いや、高品質基準を満たす、小さな工場と共に一緒に製作しているのだそう。

ブースには、自然の香りが広がり、ここにいるだけで幸せな気分になりました。パッケージも、本当に可愛いものばかり。

どこのブースの前にも、人だかりで混み合っていました。会場の様子から、ビーガンカルチャーへの熱心さが伝わってきます。

そして会場で購入した料理を座って食べることができるカフェスペースでは、ピースフルな料理を囲んで、楽しそうに週末を過ごす人たちの笑顔と笑い声で溢れていました。

このイベントは、来年も開催されるそう。

人々の平和を願う心と共に常に進化していくビーガンカルチャーへ逢いに、足を運んでみたいと思います。

VEGGIE WORLD : https://veggieworld.de/


KiKi
西伊豆の小さな村出身。 2012年京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科副手を3年間務めながら、フリーのイラストレーターとして活動開始。カラフルな色合いのイラストを得意とし、独自の世界観を描いている。2016年夏より、『オペア留学制度』を利用してドイツ・ベルリンに移住。2018年夏、アーティストvisaを取得。引き続きベルリンを拠点にイラストレーターと、自身の経験や海外の情報などを発信するライターとしても活動している。

ポートフォリオサイト : http://kiyonosaito.com/ Instagram : @kikiiiiiiy

編集長へインタビュー!ヴィーガンの体温ある声を届けるメディアがスタート

Hello Vegan!
みなさんこんにちは。ヴィーガンライフを2年と少し実践している大学生、工藤柊(@itllbedark)です。普段はNPO法人日本ヴィーガンコミュニティの代表を勤めながら、ライターとして活動しています。

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティでの活動というのは、誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会を実現するための取り組みです。僕、工藤柊が目指す“Hello Vegan!”な社会については以前の投稿で詳しくご紹介しているので、興味がある方はご覧ください。

“Hello Vegan!”と笑顔で迎え入れられる社会を目指して

そして、今回の記事では、日本ヴィーガンコミュニティの新たな事業であるウェブメディア「ひつじの。」がスタートしたお知らせと、編集長の神谷真奈さんへのインタビューで明かされた「ひつじの。」にかける思いをご紹介したいと思います。

ヴィーガンの体温ある声を届けるウェブメディア


日本では、ヴィーガンやベジタリアンを実践する人はまだまだ少ないのが現状です。そのため、同じヴィーガンというライフスタイルを実践する人が、学校や職場にはほとんどおらず、自分以外のヴィーガンやベジタリアンと出会うことが難しく悩みを抱えている方も多くいました。

周りにヴィーガンやベジタリアンの仲間がいないため、友人と食事を一緒に食べることや、共通の話題で盛り上がることができず、孤独や不安を抱えてしまいます。僕自身も、ヴィーガンを始めて半年間は周りにベジタリアンやヴィーガンの友人はおらず、高校で理解してくれる友人も少なかったので、孤独を感じていたこともありました。

このようなヴィーガンが抱える孤独や不安などの課題を解決するために、ヴィーガンの体温ある声を届けるウェブメディア「ひつじの。」は始まりました。このウェブメディアでは、コミュニティのメンバーを中心に、実際にヴィーガンを実践する人へのインタビューや活動報告など、「ヴィーガンの体温ある声を届ける」をコンセプトに運営されています。

ヴィーガンの体温ある声を届けるウェブメディア「ひつじの。」

編集長・神谷真奈さんへのインタビュー

ここからは、「ひつじの。」の編集長、そしてNPO法人日本ヴィーガンコミュニティの理事を務める神谷真奈さんへのインタビューです。「ひつじの。」の魅力や生まれた経緯、「ひつじの。」で実現したいことなど、興味深い話を聞くことができました。彼女とは普段から一緒に活動していますが、改めて「ひつじの。」に秘められた可能性を感じ、胸が熱くなりました。

まずは自己紹介から!


はじめまして!
“ヴィーガンの体温のある声”を届けるメディア「ひつじの。」の編集長を務めています神谷真奈です。

ヴィーガンをテーマにしたウェブサイトは他にもたくさんあるんだけど「“体温のある声”を届けるって何?!」「どんな記事を読めるの?!」と感じる人もたくさん居られると思いので、ここで少し説明させていただきます。

「ひつじの。」誕生の経緯は?

「ひつじの。」は、ずばり“ヴィーガン初心者”向けのウェブサイトです。誰しも経験があると思いますが、最初はヴィーガンを実践している仲間が周りにおらず、ヴィーガンと例え打ち明けても「何それ?」というような反応を取られて、不安な気持ちになることがあったと思います。

編集部は、そんな「迷える子ひつじ」さんたちの力になりたいとの思いから発足しました。なんと言っても、日本ヴィーガンコミュニティにはすでに、ヴィーガンの先輩たちがたくさんいますから、その人たちの声を聞き、“体温を感じられるような生の声”を届けることで不安や迷いを払拭するお手伝いができればと思っています。こういった思いから、「ひつじの。」というウェブマガジンのタイトルが決まりました。

「ひつじの。」の魅力は?

「ひつじの。」は初心者だけでなく、ヴィーガン実践者にも楽しんでもらえるコンテンツ盛りだくさんで、現在4つの企画があります。

「ひつじの仲間はここにいる」:
ヴィーガンを始めたきっかけやヴィーガンたちの人生観を聞いた

「世界ベジ紀行」
世界のヴィーガン事情を各国にゆかりを持つ人々に書いてもらう

「“V”ENTO」
ヴィーガン弁当に着目した

「ひつじの。ニュース」
日本ヴィーガンコミュニティに所属するメンバーの活動を取り上げる

この他にも、ヴィーガンとノンヴィーガンのカップル事情描く企画や、編集部員が日々感じていることを自由に執筆するコーナーなど新企画も目白押しです。

「ひつじの。」で実現したいことは?

「ひつじの。」はウェブメディアとして、ほっと一息できるような場所、そして一人一人の考えが尊重される場所でありたいと思っています。ヴィーガンは生き方の選択肢の1つですから、一言にヴィーガンと言っても各人の思いや考えは微妙に異なります。そういったバラエティに富む考えをどんどんと載せていきたいですね。

記事も随時更新されるので、是非ちょこちょこ遊びに来てくださいね!

「ひつじの。」ヴィーガンの体温のある声を届けるウェブメディア

編集長・神谷プロフィール

大学卒業後、地元新聞社の記者になったのち、オーストラリア・メルボルンに移住。現地の日本語フリーペーパ誌でフリーランスライターをしながら、レストランやカフェのアルバイト、ツアーガイドなどを経験。2018年夏に日本に帰国したのち、2018年10月より再び新聞社で働き始める傍ら「多様性のある社会」の実現を目指し、いろいろなことに挑戦中。趣味はクライミング。

Instagram:@kamiyamana

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ


日本ヴィーガンコミュニティは、誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会を目指して、2018年11月に設立された、NPO法人です。現在、全国各地のヴィーガンを実践する人や、実践しようとする人の合計70名以上のメンバーが、自らのヴィーガンとして生活していく上で生じる課題を自らで解決するために活動しています。

今回ご紹介したウェブメディア「ひつじの。」に加え、ヴィーガン料理に特化したレシピ投稿サイト「V-cook」や、イベントの運営など、ヴィーガンを実践する上での障壁を改善するための取り組みを行っています。他にも、メンバーが行うラジオ番組「Hello Veganラジオ」や、コミュニティメンバーが自由に交流できるオンラインミートアップ「Vegan TIME」など。個性あふれるメンバーによる様々な取り組みがあるので、またの機会にご紹介したいと思います。

また、日本ヴィーガンコミュニティは、共に“Hello Vegan!”な社会を創るメンバーや、寄付によって活動を支援するサポーターを、いつでも募集しております。少しでも興味を持っていただいた方は、HPで詳細をご覧ください。

【HP】NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ

 


工藤柊/kudo shu
高校3年にぺちゃんこの猫をきっかけにヴィーガンへ。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる”Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学し、NPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。自身のブログを始め、ライターとしても情報発信を行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティHP:https://hellovegan.jp/

 

本来の自分へ還る ヨグマタのハッピー瞑想入門

日本ではすっかりヨガブームも定着し、最近ではヨギにとって欠かせない瞑想が多くの人々から注目されています。そこで今回は瞑想がもたらす様々な心身へのメリットについて、インド政府及び瞑想・ヨガの世界的な機関「世界議会」が認定するサマディヨガマスター(世界で2名のみ)であり、ヨガの母(ヨグマタ)、現代瞑想の母と尊称され、インド政府から幾度も表彰されている、ヨグマタさんに教えていただきました。

人間は、誰しも内側に純粋意識を秘めています。
その清らかな源泉にサマディ瞑想を 通して触れていくことで、
内側から平和を広げていくことができるのです!

Q.サマディとは一体どういった 状態の事なのですか?
例えば食事を食べなくても生きていたり、深い眠りについていても心臓が動いていて、人は目に見えない存在によって生かされています。そこに自然の力・神の力が働いています。そういった大いなる存在・根源の存在と出会って一体になっていくのがサマディであり、本当の自分に出会うことなのです。それは時空を超えた形のない世界です。

Q.今、なぜ瞑想が多くの人たちに 必要とされているのでしょうか?
情報過多で慌ただしい現代に生きる私たちは、つい様々な事に惑わされがちになります。そんな中で自分は何を本当に望んでいるのか、何が一番大切なのか、瞑想をとおして心を徐々にほどいていくことにより、心身ともに柔軟になって物事を広く見つめることができ、理解も深まっていきます。要するに欲望や枝葉の事にとらわれることなく真実に気づいていくので、人生に無駄がなくなります。そして本来の自分に気づいて戻っていくことができ、安らぎとパワーと知恵が得られるからなのです。

Q.必要とされているのでしょうか?
情報過多で慌ただしい現代に生きる私たちは、つい様々な事に惑わされがちになります。そんな中で自分は何を本当に望んでいるのか、何が一番大切なのか、瞑想をとおして心を徐々にほどいていくことにより、心身ともに柔軟になって物事を広く見つめることができ、理解も深まっていきます。要するに欲望や枝葉の事にとらわれることなく真実に気づいていくので、人生に無駄がなくなります。そして本来の自分に気づいて戻っていくことができ、安らぎとパワーと知恵が得られるからなのです。 瞑想について簡単に 教えてください 瞑想は自分の中の曇りや緊張を取り除いて、自分自身を純粋にしていくことです。究極のサマディに到達することで、本来の自分に戻ることができるのです。 自分の足を引っ張っているネガティブな思いや記憶から解放されて、その人が思った通りの人生を生きることができるようになり、願いが叶いやすくなるのです。 人は何かうまくいかないことがあった時に、悩んだり、周囲や環境のせいにしたり、時には人を恨んだりしてしまうこともあるかもしれません。けれど自分の身の回りで起こっていることは、全て自分から湧き起こっていることなのですから、まずは自分が変わらなければ何も変化しないのです。まずあるがままの自分を受け入れる瞑想を行います。本来の自分を愛する瞑想です。そのためには戦わない自分、比較しない自分、そして自然体な自分を日常生活に増やしていくことが大切です。それと同時に自分の内面を見つめたり、観察するということがとても大切です。この時に、マインド(感情)にとらわれないように注意しなければいけません。これは現代人にとって、もっとも高度で重要な気づきの瞑想となるのです。

Q.瞑想に適した 食生活はあるのですか?
食について言えば、食品添加物や不自然な食べ物は体に負担をかけるだけでなく、心身を緊張させてしまいます。ですから本来であれば環境、カラダ、ココロにやさしく響く食事を摂取するのが好ましいのです。私は十代の頃から基本的にベジタリアンで、普段の食事はとてもシンプルでピュアなものを摂取しています。もちろん何を摂取するかということも大切ですが、日々食べ物に感謝したり、いつも愛を感じて食べるという事はもっと大切なことです。私自身、周囲にベジタリアンになることを勧めたことは一度もないのですが、自然とみんなベジタリアン志向な食生活になっています。

Q.サマディ瞑想について 教えてください。
サマディ瞑想とは、聖なる波動にチャンネルを合わせ、それに意識を向けることで自分の中に良い波動を広げていくという瞑想です。続けていくと集中力がつき、眠りが深くなり、小食になり、ココロがやさしくなります。最も瞑想に好ましいのは早朝の4~5時ぐらいの静かな時間ですが、あまり時間にとらわれず、個々のできる時間に行えばいいのです。

Q.これから瞑想を始めたい人たちへ アドバイスをお願いします。
今流行りのヨガも、ファッションからみんな本物になっていくと良いですよね。もちろん「キレイになりたい!」から始めるのは良いことですし、フィジカルなエクササイズは大切ですが、それと同時に内面のエクササイズとして瞑想はこれから必要不可欠になっていくでしょう。その時に正しいマスターのガイドに従って高次元なエネルギーと繋がっていかないと、道に迷ったり、間違った方向へ行ってしまいます。そしてひとたび高次元のエネルギーに繋がる記憶ができると、またそこへ自然と戻ることができるのです。 ヨガや瞑想ではサンガ(聖なる集い)に集い、いろいろ学びますが、瞑想する人もベジタリアンも同じ方向性の仲間たちとシェアすることで、大変だと思っていたことも意外とクリアしやすくなるものです。 私は今後も多くの人々が瞑想によって気づきを深め、揺るぎない幸せを手にする事を祈っています。

Profile

ヨグマタ・相川圭子
瞑想・ヨガの究極、サマディに到達した真のヨギ。
世界に愛と平和を伝えるため、さらに人類全体の集合意識のレベルから
愛ある地球、社会、家族の実現のための実践の道をガイド。
…………………………………………………………………………..
雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.11より抜粋

【ドイツのパワースポット】シェーネベルク南地域自然公園

こんにちは、べジィ編集部です。ドイツに在住のイラストレーター・KiKiさんに、
ドイツのパワースポットについて書いていただきました。

【ドイツのパワースポット】
シェーネベルク南地域自然公園
Natur-Park Schöneberger Südgelände

3月の最後の日曜日。

太陽の光が部屋の窓から差し込んできて、幸せな気持ちに包まれました。
寒い曇りの日が長く続く冬が終わり、ベルリンにもやっと春がやってきた様です。

薄着の上着に衣替えをして、電車に乗り込みます。
目的地は、『シェーネベルク南地域自然公園(Natur-Park Schöneberger Südgelände)』です。

この公園は、元は広大な鉄道の操車場。
長い間ベルリンの主要駅だったアンハルター駅が使われなくなり、
その近くにあった操車場であるこの場所も役割を終えました。
その後、少しずつ自然たちが息を吹き返してゆき、残された18ヘクタールの面積に
「原生林」が生い茂る幻想的な場所に生まれ変わります。
一度新しい貨物駅の建設計画が持ち上がりましたが、
自然に多くの関心を持っている市民たちが猛反対。この計画はなくなりました。

現在は環境保護財団からの財政支援を得て、美しい野生の自然を感じられる公園として運営されているのです。

そんな市民から愛される自然公園に、今回は行ってみることにしました。

電車に揺られること、30分。Priesterweg駅を降りると目の前が、『シェーネベルク南地域自然公園(Natur-Park Schöneberger Südgelände)』です。

入場料の1ユーロを支払い中に入ると、公園前の広場では『春のお祭り』が行われていました。

子供向けの遊びや、ワークショップが行われているようです。子供たちの楽しそうな笑い声が響き渡ります。今日はお天気の良い、日曜日。たくさんの家族連れで賑わっています。

彼らが座っているのは、芝生の椅子。

座り心地が気になって、私も少し座ってみました。アルプスの少女ハイジのベッドを連想してふわふわなのかなと思いきや、以外としっかりとした座り心地でした◎

さあ、早速公園の中に入ってみましょう。

中に入ると、木々たちが勢いよく生い茂る森が広がっていました。その中に細い道があって、それが私たちに森の中の歩道として提供されているみたいです。

ここで、深呼吸。緑の味が、肺いっぱい。鳥たちのさえずりも、とても心地の良い音色です。

この細いなが〜い道の、両サイド。よくよく、見てみてください。
ほら!

そう、もうすでにあたり一面が電車の線路なんです。

そして生き生きとした野生の木々たちが、線路の上をまるで闊歩しているかの様に、堂々と生い茂っています。

この木は、なんだか踊ってるみたい。

日常生活では、なかなか見かけることのない面白い自然たちの姿を見つけることができて、なんだかつられて笑みがこぼれます。

この公園を歩いていると、主役は自然たちで、私たちは彼らの住処にお邪魔しているんだなあと、強く感じます。

さらに奥の方まで歩いて行くと、周りの景色がひらけてくるところに出てきました。

この木たちは、なんだか、立ち止まって森の外の景色を眺めて楽しんでいるみたい。

森の外の向こう側には、現役で走る電車たちの様子も見ることができます。

時々すれ違う電車たちを見るたびに、なんだかノスタルジックな気分になります。

公園をぐるっと一周して最初の場所に戻ってみると、また子供達のはしゃぐ声が聞こえてきました。気になって、向かってみました。

子供達が集まって、遊んでいるのは…

サビれた、ネジたち!

このスペースは、子供達が自由に遊ぶ場所として解放されていて、あたりには操車場で昔使っていた道具たちが、”遊び道具”として並べられています。

操車場が廃止されて、もう使われなくなってサビれたネジや何かの部品や装置たちも、子供たちの豊かな想像力が加われば最高の遊び道具アイテムへと大変身していくのです。

なんでも最高の遊びに変えてしまう子供たちも、このアイディアを考えて、このスペースをつくった大人たちも、なんて素敵なのだろう、感動しました。

人間たちがつくった、鉄道の操車場。それが使われなくなって、自然たちがまた生き生きと暮らし始めた場所。

それを美しいと思った市民達が、この場所の保護を決め、自然公園として共存していくことを決めました。木々たちも、訪れる私たちを優しく迎え入れてくれているように感じます。

まさに自然と人間たちが歩み寄って、仲良くしていくとはこういうことなのではないでしょうか。

常に新しいものをつくり出さなくても、すでにあるものの見方を変えたり、少しのアイディアを加えれば、それはとても素敵なものに生まれ変わる可能性をすべてのものが持っている。

そんな大切なことを全身で感じられる、パワースポットでした。

シェーネベルク南地域自然公園(Natur-Park Schöneberger Südgelände)
住所:Prellerweg 47-49, 12157 Berlin
時間:朝9時から、日が暮れるまで。
入場料:1ユーロ(14歳以下は無料)
URL:www.suedgelaende.de


KiKi
西伊豆の小さな村出身。 2012年京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科副手を3年間務めながら、フリーのイラストレーターとして活動開始。カラフルな色合いのイラストを得意とし、独自の世界観を描いている。2016年夏より、『オペア留学制度』を利用してドイツ・ベルリンに移住。2018年夏、アーティストvisaを取得。引き続きベルリンを拠点にイラストレーターと、自身の経験や海外の情報などを発信するライターとしても活動している。

ポートフォリオサイト : http://kiyonosaito.com/ Instagram : @kikiiiiiiy

 

これからは「食べられるジャングル」の時代!?

東京の生活で気づいていった複雑な現実。様々な思いを巡らせて鎌倉へと移り住んだ、 ポップでキッチュな作品で話題となったアーティストであるデイヴィッドの新たな考えとは?

David Duval-Smith

デイヴィッド・デュバル=スミス 1970年ニュージーランド生まれのグラフィックデザイナー、アーティスト。イギリス生まれのマイケル・フランクと共に、グラフィック、映像、立体等を手掛けるクリエイティブユニット『生意気 namaiki』をスタート。近年はパーマカルチャーなどを学び、自然や農業をアートと繋ぐなど、様々な活動をしている。
www.namaiki.com

都会に住んで、エコだと思ってオーガニックの物を買って過ごしているだけじゃ、今はもう間に合わない所まで来ていると思った。だから僕は田舎に移り住んで農業を始めたんだ!

普通の人ではどれが草か、植えた植物なのか見分けがつかない程

都会ではお金がないと完全にオーガニックの生活って送れないでしょ。お金のある人しか出来ないなんて不公平じゃない? その矛盾に対して僕は自分なりにアクションを起こしてるところなんだ。
植物は何に対しても悪いことをしない純粋な生き物だよね。グラフィックやデザインは頭や口を駆使すれば言うことを聞いてくれるけど、植物は自分の思う通りにはならない。だから植物を知ること自体がとてもクリエイティブで奥深いし、学びになるよね。この鎌倉の畑は今年の11月で2歳になるんだけど、最初はほぼ一人で始めて、最近では色んな人が面白がって手伝ってくれるようになったよ。
昔は多くの人がカッコイイと思う仕事をして、がんばってお金を稼いで、そのお金で高いオーガニック食材を買っていたけど、だんだんそういう事自体に矛盾を感じ始めたんだ。そこでエコだとかオーガニックなんて言ってるんだったら、自分なりに何かやってみようと思った。東京に住んでいた時は時代の流れからか、環境にやさしいなんて打ち出したポスターのデザインをお願いされてた事もあったけど、結局はそれが最終的にゴミになってしまってエコじゃなかった。「これって偽善者だよね!」と自分に問いかけ始めてから、まず東京で庭付きの古い家に引っ越して植物を育て始めたんだ。でもやっぱり東京の庭の広さでは限界が出てきて、何処か移り住む場所がないか探し始めたんだ。それからしばらくして友達のツテもあって、ようやく鎌倉で広い畑つきの家を見つけたんだよね。しばらくの間は東京から鎌倉へ畑を耕しに通ってたんだけど、やっぱり植物はいつも見ていなくちゃダメだと感じて、思い切って鎌倉に移住したんだ。

自分が抱えている見過ごしたい矛盾としっかり向き合って、その矛盾が無くなるような生き方をする、人生においてそれが一番素晴らしいと思うんだ

庭でパーティーや食事をする時に重宝する手作りの窯

多くの人からすると、僕の考え方って究極的な考え方だと感じるかもしれないけど、僕はそうは思わない。多くの人が自分の中の矛盾に向き合わずにいるだけなんだよ。今まで僕はデザインを通して頭や口で描いただけのメディア活動だったけど、今は自分がしっかり体を動かしてゴミが出ない作品を作っていきたいんだ。要するにこれからは自分のアクション自体がメディア活動なんだ。自然に育てた植物はおいしいしくて人間が元気になって、水や空気も綺麗になって自然が潤うし、シェアリングという分かち合いの気持ちも芽生える。 僕はもともとアーティストだから、何をするにしても誰かに伝えないと意味がないと思ってる。今となっては昔僕が作った作品は、結局ゴミになるものばかりだった。僕のデザインした作品は世の中である程度評価されたけど、それに対しては何の執着もない。もちろん僕の作品に触れて喜んだり笑ってくれる人もいたから、そういうのはうれしいし別に嘆いてるわけじゃないけど、今僕が作っている野菜は失敗しても決してゴミにならないんだ。それって物凄く素晴らしいことじゃない? 僕の中の矛盾はまだまだあるけど、昔に比べたら少しは楽になったよ。 この鎌倉は意識が高い人が多いから気に入ってるんだけど、それでも僕はさらに田舎へ引っ越そうと、準備をしているんだ。でもこの場所を管理してくれる人が見つからないと移れないから、今探しているんだ。この空間は多くの人と「シェアリング」したいから、今後もこの場所がたった一人の人のための場所になって欲しくないんだ。この僕の考えるプロジェクトに理解がある人は少ないよね。ほとんどの人が物を所有したがって、何でも自分だけの物にしたがるでしょ。例えば突然今日からDJイベントやパーティーをここでやるとか、ピースウォーカーのお坊さんが20人ぐらい急に泊まりに来るとか、そういう事がいつでもウェルカムな心意気の人でなければ預けられない。要するにここはコミュニティハウスみたいな場所だから、当然ここに泊まったりする人からお金なんて貰わないよ。それが僕のやりたいプロジェクトの中でとても大事な「シェアリング」という意識だから。基本的に僕は個人の部屋というか、バックステージは要らないと思ってるんだ。今の僕は自分の時間なんてゼロで良いと思っているし、とにかく怠ける為にもの凄く働いているんだよね。

最近の気持ちとしては『生意気』から『本気』に変わったね

ベリーなど実のなる植物が好きでいっぱい植えてるデイヴィット

世の中の80パーセントの人たちが都会に住んでいるから、何でも大量生産をしなければいけない。それが大きな問題だと思う人は、田舎に移り住めば良いんだよ。全然難しいことじゃない。それが矛盾と向き合うってことなんだ。「しょうがない」と思って都会に住んでいるのは情けない事じゃない? 自分の中の「しょうがない」事は少しずつ解決しないとね。それに都会ではオレオレ派が多くて、まずは自分のこと、そして次に身近な家族や親しい友達の事しか考えられない人が多いよね。でも本当は自分の事なんて常に最後で良いんだよ。それが一番ハッピーな生き方なのに、それに気づかない人があまりにも多すぎるから、今や地球全体が病んでるんだ。都会でクーラーをガンガンにかけた部屋でオーガニック野菜を食べる。僕にとってそれは、ある意味恐ろしいことだね。 僕は外国人だから、日本のことをいつでも外から見てるんだ。もちろんニュージーランドへもたまに帰るけど、悲しい事に今のニュージーランドは実際はどんどん砂漠化してる。酪農で成り立っている部分が大きいから、広大な牧場ばかりで森林は伐採されて、土がオレンジ色で山も落ちてきてる。人間がどんどん自然を破壊してしまっているよね。でも僕がニュージーランドでそんな事を言っていると、権力者に思いっきり睨まれちゃう。日本は個人で国を破壊できる様な人物はいないでしょ。そこがニュージーランドとは違うよね。日本でも個人が広い土地を所有していたりするけど、ニュージーランドは土地が余ってるからそれとは比べ物にならない広さの土地を個人が所有していたりする訳だよ。そんな規模の自然が個人の利益によって壊されたとしたら、その威力は凄まじいよね。だから本当は法律である程度の規制を作って、好きなように使えないようにした方が良いと思うんだけどね。まあ権力者同士は繋がってるから難しいだろうね。もう本当にみんないい加減に気付いて欲しいけどね。

自然な環境に上手に全てを委ねる、それがパーマカルチャーであり、本物の自然農だよ

畳1枚破棄するのに千円かかるから、畳を貰って土に返すんだ
新木場の東京都現代美術館の地下1Fの『レストラン コントン』の中庭に作った食べられるジャングル

僕は農業において土を耕さないし、有機肥料や虫を殺す菌などはもちろん使わない。逆に虫が集まってくるような植物を植えているぐらいだよ。だって虫はお風呂なんて入らないのに、いつもピカピカで綺麗だと思わない? 僕は植物の中で、一般的な野菜よりも世界の野生植物に興味があるね。野生の力って凄いよ! ジャングルなんて何の手入れもしないのに、完璧に循環されていて凄くパワフルでしょ。だから近年の僕の活動のテーマは「食べられるジャングル」なんだ。最近は新木場の東京都現代美術館の中に、レストランが使える為の庭を作ったんだ。そこにハーブやベリー類だとか100種類ぐらいの植物を植えて、来客者が庭としても楽しめるスペースにしたんだ。 そんな感じでこれから色んな場所に「食べられるジャングル」を作るんだ! お金=リッチな生活には絶対に繋がらない。お金をかけずに、いかにリッチな生活を送れるか、これが今のテーマの一つであり、それを通してワークショップをしたり、多くの人とシェアリングしていきたいね。移住する千葉の田舎でゼロに近い生活からスタートして、何処まで行けるか挑戦するのが今から凄く楽しみなんだ。 僕はあえて人間によって破壊されてしまった場所を選んで、その大地をちゃんと再生させるんだ。土に溜まった毒素は色んなプロセスを経て数年で再生できるから、今はそれを独自に研究している所だよ。僕はリチャード・バックミンスター・フラーの「宇宙船地球号」やパーマカルチャーなど色んな本を読んで学んだけど、本当に良いことって、間接的であっても地球を破壊しない生き方だと思っているんだ。まあ僕もまだ完璧にできてないし、これからだけどね!
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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.6より抜粋

2年間のヴィーガン生活を振り返って思うこと

2月から始まったNPO法人日本ヴィーガンコミュニティ代表の工藤柊さんの連載!
今回は第2回目です!

 

2年間のヴィーガン生活を振り返って思うこと

veggy ONLINEをお読みの皆さん、こんにちは!先月から月一で連載している、ヴィーガン初心者の味方、工藤柊(@itllbedark)です。

高校3年生からヴィーガンを始めて、今ではNPO法人の代表を務めるまでになった僕の経験や思いをこの連載を通じて伝えていきたいと思います。先月の投稿では、僕がヴィーガンの活動を通して実現したい“Hello Vegan!”な社会について紹介しました。

“Hello Vegan!”と笑顔で迎え入れられる社会を目指して

今回の記事では、僕が2年間ヴィーガンとして生活してきたことを振り返って、どんな経験をしてきたか、そして2年経った今思うことについて書いていきたいと思います。ヴィーガンやベジタリアン始めたての方や、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

1.ヴィーガンを始めたきっかけ


まずは、僕はヴィーガンを実践し始めるきっかけになった出来事をお話します。ヴィーガンに出会ったのは2016年11月、まだ僕が高校三年生の頃です。その頃は受験勉強真っ只中で、図書館で夜まで勉強して帰宅する間に、“ぺちゃんこの猫”を見たことがきっかけでした。

車に何度も轢かれてしまっていて、近づかなければ猫かどうかもわからない状態のその猫を見て、大きなショックを受けました。それは、学校で習った飢餓や紛争、環境問題の犠牲になる人々と同様の、何の罪もない存在が苦しまなければならないという不条理に対する怒りの感情でした。今となっては、僕も丸くなりましたが、当時は正義感の強い少年だったので、その猫が殺されてしまったという事実を、尚更許すことができなかったのです。

そして、道路にへばり付いてしまっていたその猫をどうすることもできず、自宅に帰ってすぐにパソコンを開きました。猫が車に轢かれる事件や、そこから派生して犬や猫の保健所での殺処分についても調べました。その先に見つけてしまったことが、畜産業における畜産動物への扱いでした。そこでは何の罪もない存在が、毎日何万、何十万と殺されていたのです。

さらに、畜産業が食肉などを生産することを、僕自身の消費活動によって促していたことにも気がつき、自分がお肉や卵、乳製品を消費してもいいのかがわからなくなってしまいました。そして次の日の朝に、母親に動物性の食品を一切食べないようにすることを告げ、僕のヴィーガン生活は始まりました。

2.1ヶ月目は水炊きとおにぎり生活


突如始まった僕のヴィーガン生活ですが、まず最初に困ったのは当たり前ですが、「何を食べればいいのか」ということでした。ヴィーガンを始めるまでは、ほぼ全ての料理に使っていたお肉や卵、牛乳などの動物性の食材を急に使えなくなってしまえば、卵かけご飯が得意料理だった男子高校生は途方に暮れてしまいます。

それまで料理を作ってくれていた母親でさえ、急に動物性を使っていない料理に対応は難しく、最初の1ヶ月は水炊きとおにぎり生活を送っていました。家での食事はお鍋に野菜を入れて、ポン酢につけて白米を頬張っていました。学校では塩むすびを持って、昼休みに頬張っていました。今となっては笑い話ですが、当時は「これがヴィーガンの洗礼か…!」とまで思っていました。

3.ヴィーガンのお店や食材、仲間に出会う


しかし、ヴィーガンを始めて1ヶ月が過ぎた頃、大阪にヴィーガンの飲食店があることや、商品があることを知りました。二度と食べることはないと思っていた唐揚げやハンバーグ、ハムやチーズなどが植物だけでも再現することができるとは夢にも思っていなかったので、心の底から驚き、喜びました。

それから、最初から諦めてしまっていたことを反省し、色々な情報を集め始めてヴィーガンの食品やお店に回り始めました。それまでは日本に3人くらいしかヴィーガンがいないと思っていたほどでしたが、これだけお店や商品があるならもしかしたらヴィーガンを実践する仲間がいるのかもしれないと考え、調べてみると大阪で開催されるヴィーガンフェスを見つけ、参加してみることにしました。

そのフェスに参加し、人生で初めて自分以外のヴィーガンやベジタリアンの人と関わることができました。しかも、一気に数百人もの人が集っていたので驚きました。そこには僕と同じくらい若い人も参加していて、今でも仲良くしているヴィーガン仲間と出会うことができました。

彼ら彼女らとは、それからも何度か食事に行ったり、若いヴィーガンの人たちを集めてLINEグループを作ったり(今では50名を超えました)と、仲良くなっていきました。仲を深めていくにつれて彼らの優しい人柄を知り、しかしその一方で彼らがヴィーガンとして生きづらい今の日本の社会は課題だと感じ、そんな状況を変えたいと思うようになりました。

4.様々な活動を始める


ヴィーガン仲間が生きづらい社会をどうにかしたいと思い、大学に入学してすぐに団体を立ち上げ、大学食堂にヴィーガンメニューを導入する活動を始めました。活動を進める中で、ヴィーガンが暮らしやすく、誰もがヴィーガンを実践することができる社会を実現することこそ自分がやりたいことだと確信することができました。

そして、大学食堂のヴィーガンメニュー導入サポートの他にも、ブログやYouTubeでの情報発信やヴィーガンカフェの店長、ヴィーガンイベントの開催など、様々な活動を行なってきました。その結果、多くの人に喜んでもらえた一方で、悲しいことに自分一人で理想とする社会を実現することはできないと気がつきました。

しかし、一人では社会を変えることができなくても、同じ思いを持つ仲間と力を合わせれば変えることができると信じて、2018年11月にNPO法人日本ヴィーガンコミュニティを設立し、現在70名以上のメンバーと共に誰もがヴィーガンを実践できる”Hello Vegan!”な社会を実現するために活動しています。

5.2年間の感想


これが、僕がヴィーガンを始めてから現在(2019年3月)まで、2年間の生活でした。それなりに充実した2年間であっという間でしたが、いくつか辛いこともあったのも事実です。しかし、ヴィーガンを実践していたからこそ出会えた人がいて、手に入れられた機会もあったことを考慮してトータルで見ると、ヴィーガンを始めて良かったと心から思います。

今、ヴィーガンやベジタリアンを実践しようかなと迷っている人がいたら、まずは1日やってみることをお勧めします。できれば1週間2週間ほど続けてみると、何を食べられるのか、どのお店にいけるのかがわかってきて、段々と不便がなくなっていくようになると思います。

もちろん、始めてみる際は既に実践している人に、協力してもらうのが一番です。誰でもいいですが、周りに頼れる人がいなければ、何か質問や困ったことがあれば僕のツイッター(@itllbedark)にでも相談していただければ、少しだけ先輩として助言できたらと思います。ヴィーガン初心者の味方なので!

では、来月もお楽しみに!

工藤柊/kudo shu

2016年、高校3年の秋にぺちゃんこの猫を見てヴィーガンに。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学しNPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。ブログやYouTubeでの情報発信も行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

YouTube「ヴィーガン初心者の教科書」:https://www.youtube.com/channel/UCnyHAlvD5qmqYa4SAQ6z2bw?view_as=subscriber

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

日本ヴィーガンコミュニティ公式HP:https://hellovegan.jp/

 

樹齢約900年のベルリン最古といわれる巨木‬、『太っちょマリー』 _KiKi

こんにちは、べジィ編集部です。ドイツに在住のイラストレーター・KiKiさんに、ドイツのパワースポットについて書いていただきました。

 

樹齢約900年のベルリン最古といわれる巨木‬、
『太っちょマリー』

KiKi

こんにちは、イラストレーターのKiKiです。

太陽の光が見える日が、だんだん増えてきました。ドイツ・ベルリンにお引越しをしてから3回目の春が、もうすぐやってくる気配を感じています。

ベルリンが好きで長く滞在している理由は、2つ。大好きなアートが守られて生きている街だということ。そして、自然との共存を大切にしていること。

『自然の共存を大切にしている』というより、それが『当たり前として日常に溶け込んでいる感覚』、の方が表現があっているかも知れません。

日々のストレスや疲れは、自然と共に過ごすことによって癒され、解消されることを、ドイツの人たちは本当によく知っているなと感じます。

お天気の良い週末の公園は、寝転んで本を読んだり、ピクニックしながら友人とゆっくりお話をしたり、何もせず、ただぼーっとしている人たちで溢れかえります。冬の日照時間がとても少ないこともあり、太陽の光のありがたさも、よく知っているのです。

実は上のお写真。シャルロッテンブルク宮殿の、広い広いお庭なんです。お城に近い部分は観光客で溢れかえる一方、奥の方のさらに緑濃い場所で、地元の人たちはこんな楽しみ方をしています。笑

ドイツの首都であるベルリン。もちろんオフィス街もあるし、車がたくさん通っている大きな道路もあって、ショッピングモール、お洒落なカフェ、美術館、歴史的建造物など、大都会と観光地の要素は盛りだくさん。でもそれと同じくらい、心地よい間隔で自然にもすぐに逢える街なんです。

そして『自然と共存する』ことの重要さを知っている街の人たちに大切にされている緑たちは、なんだか特別あたたかいパワーをもらえる気がするのです。

そこで、ベルリンで見つけた『自然パワースポット』をぜひ皆さんにご紹介していきたいと考えました!今回は私が一番大好きで、暖かくなったらよく逢いに行く”彼女”について、お話しますね。

 

樹齢約800〜900年のベルリン最古といわれる巨木‬、『太っちょマリー』。

彼女は、ベルリンの西側にあるとても美しい湖『テーゲル湖』の隣にある森に住んでます。

地下鉄U6に乗り、Alt-Tegel駅を下車。テーゲル湖へ向かいます。湖沿いの散歩道をのんびり歩いていくこと30分。少し森側に近付く道があります。そこの奥に、彼女は静かに立っています。

彼女の名前は、『太っちょマリー(Die Dicke Marie)』。
ベルリン最古の木で、樹齢は推定900〜800年。そう、ベルリンの街の歴史より古いのです!直径6.65メートル・高さ26メートルの絵本に出てきそうな、大きな、大きなナラの木。

度重なる戦火を逃れ、ずっとこの地でみんなのことを見守ってきました。そんな彼女は天然記念物に指定され、街の人たちに愛され続けています。

もう少し近づいて見てみましょう。

下から見上げたとき、彼女の幹越しに見える青空と太陽の光がキラキラしていて、とてもすてき。

彼女の名前『太っちょマリー』の由来には、こんな昔話があります。

テーゲル湖の近くにあるテーゲル城で育ったフンボルト兄弟は、森へ冒険に出かけることが大好きでした。ある日、その冒険の途中で巨大なナラの木に出逢います。

彼らはその大きさにとても驚き、それと同時に彼らの大きな料理人『マリー』のことを思い出しました。そのことから、多くの人たちが親しみを込めて『太っちょマリー』と呼ぶようになったそうです。きっとふくよかな、笑顔が素敵な料理人だったのではないかなと思います◎

そんな、どっしりと構えた彼女に、手をかざしてみましょう。

彼女のあたたかさが、手のひらから伝わってくるよう。

散歩している人たちは、みんな彼女の前で足を止めます。挨拶をしたり、ハグをしたり、深呼吸をしたり、見つめあったり。前に置いてある長椅子に座って、友人と楽しいおしゃべりを始めたり。彼女と一緒に過ごす空間と時間を楽しむのです。

私も10分間ほど、『太っちょマリー』とハグをして深呼吸。肺が、美味しい緑の匂いで、いっぱいになりました。そして、心は優しい気持ちでいっぱいになりました。

もしベルリンまでこられた際は、ぜひ『太っちょマリー』に会いに行ってみてください。彼女からたくさんのパワーをもらえるはず。

アドレス:An der Malche 113507  Berlin 『Die Dicke Marie』

”自然と共に生きる”魅力にぜひ触れてほしい。

よく行く図書館の前にある、木株くん。

ベルリンでは『太っちょマリー』だけではなく、街のちょっとしたところにも、こんなほっこりするような可愛い木株くんに出逢えたりします。

まだまだ、たくさん紹介していきたい、ベルリンの”自然パワースポット”。お写真と文章からでも、このパワーが伝わりますように。

そして、これを読んでくださったあなたも、ぜひ週末に身近な自然たちに逢いに行って、パワーをもらって来てください。自然に触れること、お休みすること、深呼吸をすること。それは自分らしく生きるために、とても大切なことです◎

 Profile



KiKi

西伊豆の小さな村出身。 2012年京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科副手を3年間務めながら、フリーのイラストレーターとして活動。カラフルな色合いのイラストを得意とし、独自の世界観を描いている。2016年夏より、『オペア留学制度』を利用してドイツ・ベルリンに滞在。2018年夏、アーティストvisaを取得。引き続きベルリンを拠点にイラストレーターと、自身の経験や海外の情報などを発信するライターとしても活動している。

ポートフォリオサイト : http://kiyonosaito.com/ Instagram : @kikiiiiiiy

世界のVeggy Peopleに聞く、食とライフスタイル(2)– デニス・バン・デン・ブリンク

ラフティングやバックカントリー・スノーボードなど、自然を中心としたオルターナティブなライフスタイルを好む人々が集まることで有名な北海道・ニセコ。この地でニセコグリーンファームと呼ばれる農場を経営する、デニス・バン・デン・ブリンクに会いに出かけた。1999年から11年間、日本に滞在している彼が語る、自らのユニークな人生、そしてオーガニック農業の未来のこと。

Going Organic
オーガニックということ

ニセコグリーンファームを始めたのは、ちょうど2年前。14ヘクタールの土地のほぼ半分を栽培に使って、パプリカ、トマト、アスパラガス、カボチャ、豆、キャベツ、カブ、オクラ、ハーブなどをオーガニックで育てている。 「オーガニック」というのは結構大変だよ。日本の農業総生産の内、オーガニック生産物はたったの0.17%ということを考慮に入れると、なおさらだ。オーガニック生産物の市場なんて、ほぼ存在しないと言っても過言でないし、農業経営者は厳しい規制と困難な市場状況に立ち向かわなければならない。 ここでは放任受粉した伝播作物を使うことで、種を販売する企業に頼らずに済むようにしている方法をとっている。種の大半は、商業化されたハイブリッドの種を押し付けられることを嫌う人々の世界的コミュニティ(注2)をとおして、アメリカやオランダから入手しているよ。 でも、商業的には多様な作物を育てるということですら、無理な話なんだよ。例えばここで育てているオーガニックトマトは外皮が薄すぎるため、大量生産できないんだ。トマトが熟れていないうちに収穫するという既存のシステムでは、簡単に破壊されてしまうからさ。 だからこそ、大切なことは消費者の意識度を育むことだと思っている。今ここでは作物が熟れたら収穫し、顧客に直接配達する方法をとっているんだ。直販をとおして顧客は農業経営者を知り、強い信頼関係が築き上げられる。同時に、消費者は旬の野菜を認識し感謝することができるようになるしね。こういったシステムは消費者の意識度の改革に一役買っていくと思っているよ。

Challenging the Norms, Being Different
固定概念を覆し、「違う」存在であること

単純に化学薬品を生活に加えたくないと思っている。食べ物であろうが、薬であろうが。すべてがナチュラルであって欲しいんだ。大自然の力は偉大で、生存するために人類が作った化学薬品は必要ないはずなんだ。 加えて、常に当たり前とされることとは違うことをしたい自分がいるんだ。自然の中で生きることや、自分の食べ物を育て、それを感謝している人々のために育てるということとかね。チャレンジがあれば、それを好んで受け入れる性格なんだと思う。チャレンジのない人生なんて、すぐつまらなくなってしまうだろう。新しいことをして、新しい体験をしたいんだ。 Fujimamasで仕事を始めたころから農業には関わっていたけれど、2003年から2004年にWWOOF(注3)をとおしてオーストラリアでウーファー体験をしたとき、オーガニック農業については多くを学ぶことができた。あの体験はオーガニック農業についてとても実用的なことを学ばせてくれたし、そこから進化することができたと思うんだ。 農業を行う際の最大の秘訣は、植物をよく観察するということ。植物が何を欲していて、植物が環境とどう接しているかについての感覚を育んでいくんだ。その結果、様々な土や肥料を調整したり、時には植物を過酷な状況へと追いやることで何がワークするか試行錯誤を繰り返しながら見つけていく。 失敗をしたら、何故それがワークしなかったかを本当の意味で観察する必要があるんだ。成功から学ぶことと同じだけ、失敗からも学ぶ必要があるんだよ。物事はいつでも軌道修正の余地がある。パーフェクトなものなんて存在しないんだから。

Sharing a Vision
これから、ビジョン

精神科病棟のある病院とは連絡を取り始めているんだ。セラピー療法の一環として患者さんを農園に招待し、働き、野菜を育てることを体験してもらい、家に持ち帰って食べて欲しい。これは旅の始まりからビジョンに欠かせない一部だったからぜひ実現させたいと思っている。また、日本の消費者にとって本当の意味でのオーガニック生産物の選択肢が生まれるといいな、と思っている。 今は日本の農業規制はとても厳しいため、生産すら制限されている事実もある。今年生産したトウモロコシの穀粒はあまりにも詰まっていると判断されたため、販売できなくて何千ものトウモロコシが農地に捨てられるはめになってしまったよ。日本という国がたった39%の食料自給率しか持っていないという事実を考慮に入れると、かなりショッキングな事実だよね。多くを生産しているのに、同時に大量の無駄が生まれている。餓えている人々がいるにもかかわらず、私たちは与えることを拒否しているんだ。 そして、ほぼすべてが政府と密接な関わりを持つJAの独占によってコントロールされているんだ。農家は生産物を販売するだけではなく、JAを通して農薬、化学肥料、種、ローンも入手するから、このシステムから逃れて存続することがほぼ不可能となる。でも、これからはそのシステムも変化を求められるだろう。農業の高齢化やそれに伴って若い人々が業界に入ることがそのきっかけになるかもしれないね。個人的には、ニセコグリーンファームでやりたいことをやりながら、少しずつその活動に貢献していきたいかな。生産物をとおして美味しく楽しい体験をまずは提供することで、他の選択肢もあるということを伝えやすい状況をつくり、模範のひとつになれればいいと思っている。結果として、今の「あたりまえ」をすり替えるような豊富なオーガニック選択肢が生み出されるんじゃないかな。そうして、一緒に成長していくのが理想的だね。 人々がもっと自分たちの環境や資源に対して意識を持ち、大規模な工場式農場から小規模生産へと移行できる未来へ向けて、できるところから一歩一歩、地道に前に進もうと思っているんだ。

【Profile】

デニス・バン・デン・ブリンク
Dennis van den Brink
1974年、オランダ生まれ。アジアを愛し、過去12年間をアジアで過ごしてきた。
種から食卓まで、食に対する深い関心と絶え間ない情熱を持つ。
大自然を愛する心に導かれ、食物連鎖から化学薬品を取り除いた「生きた食」を人々に提供したいと強く願っている。

【Interviewer & Text】

堀江里子/Satoko Horie
パリ生まれの日本人。パラインパクト/ヨガジャヤのマネージングディレクター。
世界各国を旅し、土着の文化に溶け込むことを楽しむ家族の元で、国際人として育てられる。
南極以外の大陸をすべて旅した彼女は、未だ見ぬ土地や人々に接し、全く新しいモノの見方を発見することを愛してやまない。常に新しい領域や限界にチャレンジする人生の探求者としての日々を満喫している。
…………………………………………………………………………..
雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.13より抜粋

世界のVeggy Peopleに聞く、食とライフスタイル — デニス・バン・デン・ブリンク

ラフティングやバックカントリー・スノーボードなど、自然を中心としたオルターナティブなライフスタイルを好む人々が集まることで有名な北海道・ニセコ。この地でニセコグリーンファームと呼ばれる農場を経営する、デニス・バン・デン・ブリンクに会いに出かけた。1999年から11年間、日本に滞在している彼が語る、自らのユニークな人生、そしてオーガニック農業の未来のこと。

My Roots
始まり、ルーツ

オランダのエルメロという小さな農業の町で生まれ育ったんだ。家族はヘルスケアで仕事をしていて、精神科を専門として知的障害者を助けていた。俺も両親と同じ業界に進み、自閉症による問題行動に苦しむ患者のケアを中心に仕事をしていたんだ。でも、病院が持つ規制や規則が嫌いだった。ある程度の規則や保護は意味があるとは思うけれど、彼らにも何かきちんとした責任を与える環境が必要だと思っていたんだ。 だから知的障害者が仕事をする場所として、オーガニック農園を作ることが夢だった。レストランが隣接していて、農作物を利用できると同時に彼らが集まることのできるコミュニティとなっているようなさ。 でも当時の俺は調理も農業も共に未経験だったから、1年間休職して、人々がどのように自然の中で働き、生きているか、そして農業がどう人々の日常生活と関わりあっているかを自分の目で見ることにしたんだ。単純に世界に出て探求したいという気持ちもとても強かったしね。

Exploring, Living with Others
人と生活し、探求すること

東へとひたすら旅をしていった。トルコ、パキスタン、インド、スリランカ、ネパール、チベット、中国、韓国、そして最終的に日本に辿り着いた。 旅の大半はヒッチハイクで、時には安いバスや電車を使ったりしたんだ。最も貧しい人々と同じ手段で旅をしたかったから。エアコンのきいたファーストクラスのバスしか乗っていないと、リアルなもの、生身の生活を体験せずに人々の生活を通り過ぎてしまう。その土地に住んでいる人の食べているモノを口にし、飲んでいるモノで喉を潤し、自分の文化とは違う何かを吸収したかった。 まるまる1年旅をして、エベレストまで辿り着いた。でもそこで「自分の旅はまだ終わっていない」ということに気がついたんだ。オランダの職場にポストカードを送り、「世界の頂点に行き着いたけれど、まだ帰ることができない」、そう伝えたよ。 チベットの後は、中国各地へと自転車で点々として韓国へ。韓国の島々を旅した末、日本の下関に辿り着いたんだ。そこから東京まで自転車で北上し、まずは鎌倉、そして早稲田での生活が始まった。このときヨガジャヤのパトリック・オアンシア(注1)に出会い、彼にFujimamasという表参道のレストランを紹介されて、シェフとしての人生がスタートしたんだ。 日本に足を踏み入れたその日から、この土地に居心地の良さを感じていたよ。和食は大好物だし、とても安全な国民性も。何かに鍵をかける必要が無いんだよね。暴力や攻撃性というのが生活に充満していないんだ。多くのことを心配しなくてすむので、結果的にとてつもなく開放感のある精神的な自由を手に入れることができるんだと思う。

Expanding Perceptions
見方を広げていく

1年半ほど旅をする経験は、人との関わり方やモノの見方を完全に変えていったよ。異なる文化や宗教を体験することに皆がもっとオープンになれば、きっともっと互いを受け入れることができると思う。そして誰もがこの方向へと向かっていけば、人種対立や戦争は過去となり、世界は遥かに豊かになるんじゃないかな。 「生きる豊かさ」を本当の意味で理解することができれば、人はもっと親切で謙虚になっていくものなんだ。最も貧しい人ですら、他人を家へと招き入れ、食べ物を分かちあおうをする。その行為に触れたとき、この気づきが始まるんだ。 もちろん時代は1990年代から変わってしまったかもしれない。物事が過ぎ去る速度は更にスピードアップしているし、昔ほどロマンチックじゃないかもしれないね。 でも、異なる文化に対してオープンである必要性は変わっていないと思う。誰しも最低でも1年は海外を旅して生活することで、新しい生活環境に慣れる時間を経験する必要があるんじゃないかな。自分を何一つ変えようとしないで、自分の空間に入ってくる人々に対する不満を並べたてることは簡単なんだよ。それに、生まれ育った豊かな土地を離れることがなければ、すべてが揃っていることが当然だと思ってしまう。そして次第にそれを手放せなくなってしまって、誰とも何も分かち合えなくなってしまうんだ。

(2)へ続く

【Profile】

デニス・バン・デン・ブリンク
Dennis van den Brink
1974年、オランダ生まれ。アジアを愛し、過去12年間をアジアで過ごしてきた。
種から食卓まで、食に対する深い関心と絶え間ない情熱を持つ。
大自然を愛する心に導かれ、食物連鎖から化学薬品を取り除いた「生きた食」を人々に提供したいと強く願っている。

【Interviewer & Text】

堀江里子/Satoko Horie
パリ生まれの日本人。パラインパクト/ヨガジャヤのマネージングディレクター。
世界各国を旅し、土着の文化に溶け込むことを楽しむ家族の元で、国際人として育てられる。
南極以外の大陸をすべて旅した彼女は、未だ見ぬ土地や人々に接し、全く新しいモノの見方を発見することを愛してやまない。常に新しい領域や限界にチャレンジする人生の探求者としての日々を満喫している。
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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.13より抜粋

アボリジニの血が流れるシンガー・ソング・ライターが語る、海や大地と繋がる方法

−−プロフィール−−
Xavier Rudd/ザヴィエル・ラッド
約30種類以上もの楽器を操るオーストラリア出身のシンガー・ソングライター。
ジャック・ジョンソンやGラヴなどミュージシャンのサポートを務め、2004年にアルバム『ソーラス』でデビュー。名だたるフェスティバルへの出演や、世界中を回るツアーを行っている。 アーティストの情報やツアースケジュールなどはウェブサイトをご覧ください。http://www.xavierrudd.com
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オーストラリアとカナダの両国に市民権を持ち、約30種類の楽器を巧みに操るシンガー・ソング・ライターのザヴィエル・ラッド。その魅力的なヴォーカル以上に、彼の音楽性を語る上での魅力となるのがアボリジニの民族楽器で「ディジュリドゥ」と、ドイツ発祥の「ワイセンボルン・ギター」だ。現代と伝統の影響が融和した心地よいハーモニーに乗せて、ザヴィエルは“母なる大地”や人間、感情といったテーマを詞に込めて唄いあげる。ライブでは、大半の場合がたった一人でのステージだ。彼以外には誰もいないソロの舞台で、世界各地の聴衆を魅了し続けている。厳格なベジタリアンでもあるザヴィエルは、その人柄と音楽性、そして先住民や環境のための活動から、母国オーストラリアだけでなく、アメリカやヨーロッパでも注目を集めているミュージシャンである。そんなライブのスタートを数時間後に控えた彼に話を聞いてみた。

べジィ編集部
-あなたは、なぜベジタリアンというライフスタイルを選択したのですか?

ザヴィエル
-僕が生まれ育ったオーストラリアでは、先住民たちはカンガルーを殺します。彼らは厳しい伝統を守り、空腹であっても条件がそろわなければカンガルーを殺してはいけないというしきたりがある。僕自身は、動物性しか選択肢がない状況でもベジタリアンであることを貫きます。だけど、オーストラリアの奥地で暮らし、厳しい儀式に倣いながら動物を狩る先住民の生き方は理解できる。スーパーマーケットで売られているものとは、また別の話だから。そこでは誰が切ったかも分からない肉がたくさん並べられている。大量生産された何百万という動物たちが、虐げられ、殺され、細かく切り刻まれて売られているのさ。そういったものは断固として受け入れられない。

べジィ編集部
-あなたは世界中をツアーでまわり、カナダでも多くの時間を過ごします。オーストラリアで暮らす家族との時間を見つけるのは大変ではないですか?

ザヴィエル
-そうだね。だけど、何が自分にとって本当に大切かを見極めるようにしているんだ。僕は毎年数ヶ月間をオーストラリアで過ごす。最近、新居が完成したんだけど、その家はとてもこだわって作られているよ。ストローベイル建築で、100%環境に配慮しているし、資材の95%はリサイクルされたものを使っている。例えば、近隣の街まで行って、海辺の古い家から出た廃材を回収して再利用したりね。新居から出る廃棄物も全てが自然な方法で処理されていて、「みみずコンポスト」でゴミをリサイクルし、水も植物を利用したシステムで浄化している。こういう方法で暮らしていると、自分が取るあらゆる行動に対して敏感にならざるを得ないんだ。浄化システムに不自然なものが入ったりすると、ただちにミミズや植物がダメージを受けるからね。だから毎日が学習だよ。その積み重ねを通じて、いつも慎重にならなければいけない。だけど、これはとても気持ちのいいものだよ。自然の循環について理解できるようになっていくからね。家には4歳と9歳の息子が2人いて、こういったことを学びながら育てている。これは子どもたちにとって、とても価値のあることだと思うんだ。

べジィ編集部
-電気はどうしているんですか?

ザヴィエル
-100%太陽発電のエネルギーだよ。建築時に、周囲の木を一本も切り倒さないようにしたから、この家はとても上手い具合に自然と調和しているんだ。木々がよい日除けになってくれているけれど、毎日数時間は家に直射日光があたって、充分なエネルギーを得ることができるよ。

べジィ編集部
-あなたの音楽はオーストラリア先住民の音楽の影響を強く受けていますね。あなた自身、先住民や彼らの文化と、どのようなつながりがあるのですか?

ザヴィエル
-僕には先住民の人々と、とても強いつながりがある。国中にアボリジニの友人がいるし、僕の曾祖母はアボリジニで、彼女の魂が今も僕に受け継がれている。この感覚はとても強烈なもので、曾祖母や先住民の文化と深いところでつながっているのが僕にはわかる。物心ついた頃からずっとこのつながりを感じてきたんだ。

べジィ編集部
-”Things meant to be”という美しい曲の中で、“海の奥深くに目を凝らしてごらん。きっと君にも見える”と歌い、海や木々や植物、母なる大地は私たちの友だちであると教えてくれています。しかし、大量消費社会に暮らす私たちは、そういった感覚や自然と調和した魂を、まだ失わずに持っているのでしょうか? それともこれはもう郷愁や空想にすぎないものに成り下がってしまったのでしょうか?

ザヴィエル
-もちろん、まだ失っていないと思っているよ。僕のこの感覚は先祖から受け継いできたものだけど、もし自分の本質やルーツを無視しつづければ、どんな人であれ、そういったつながりを失うことになってしまうだろうね。先祖から受け継いできたものは僕にとって非常に大切なものだから。オーストラリアに戻ると、それをとても強く感じることができる。僕はその感覚を歌にするんだ。

べジィ編集部
-あなたのライブではオーディエンスがとても熱狂的ですね。みんないろんな形であなたへのサポートや幸福感を表現している。素晴らしい雰囲気だと思います。

ザヴィエル
-僕がライブですることは、音楽を通して何かをみんなに与えること。そうやってみんなとつながるんだ。音楽はそれを容易にしてくれる。みんなと強くつながりたくて、僕がより多くのものを差し出すと、多くのものが返ってくる。一緒に経験することによって、僕らのエネルギーは一体になる。本当に言い尽くせないほど素晴らしくて、僕が心から好きな体験だ。日々世界のどこかで、たくさんの素晴らしい人たちの前で自分の音楽を奏でることができるということは素敵な経験だよ。ライブに来る人たちは、それぞれが抱えている問題をひとまず家に置いてくる。少なくともその最中は問題から解放される。それは本当に大切なこと。それが音楽の機能でもあるしね。みんないいエネルギーを持ってやって来る。僕もいいエネルギーで臨む。そうすることで、みんなの心が満たされて、元気になることができる。その場にいる全員で分かち合うこと、それがライブのすべてだよ。

べジィ編集部
-最後の質問です。なぜサーフィンがあなたにとって特別なのか教えてください。

ザヴィエル
-単純なことさ。サーフィンをしている間は“大いなる自然”と一番つながることができる。海を感じることは素晴らしい感覚だ。波が寄せては引くように、海は絶え間なく動いている。生命の本質、循環という偉大な力を感じることができる。サーフィンを通して、自分もその一部になることができるんだ。入江で波に乗っていると、僕の他には誰もいないことがある。そんな時、僕はたった一人で、自然のエネルギーと完全につながった感覚にひたりながら、海と一緒に踊るんだ。

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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.9より抜粋

“Hello Vegan!”と笑顔で迎え入れられる社会を目指して

今月から、NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ代表の工藤柊さんの連載が始まります!

veggy onlineをお読みの皆さん、初めまして!今回から毎月連載を担当する、ヴィーガン初心者の味方、工藤柊(@itllbedark)です!

この記事を読んでいる方の中には、ヴィーガンやベジタリアンの人もいれば、ベジタリアンなんて全然興味ない!お肉が好きだ!なんて人もいるかと思います。

ちなみに僕は、2016年からヴィーガンを2年と少しの間続けています。始めた当時は高校三年生の秋でした。今となっては食堂で唐揚げ丼を食べていたことや、友人と焼肉屋で焼肉を頬張っていたことが懐かしいです。

そんな僕が、これから毎月ヴィーガンに関する情報を発信する連載をしていきます。ヴィーガンを始めたきっかけや2年間続けてみて感じること、目指している社会、これまでの活動や今の活動など、僕にしか書けないことを記事にしていくので楽しみにしていてください。

そして第1回目の今回は、僕が目指す『”Hello Vegan!”な社会』についてです。

 

ヴィーガンって?


“Hello Vegan!”についてお話する前に、まずはヴィーガン(vegan)のことを簡単にご紹介します。一言でいうと、ヴィーガンとはベジタリアンの中でも最も制限のあるライフスタイルです。ベジタリアンがお肉や魚介類を食べないのに加えて、ヴィーガンは卵や乳製品などの動物性食品の一切を避けます。さらに、食のみではなく毛皮製品などの動物性の衣類や動物実験を行う商品を避けます。
このようなライフスタイルを選択している理由は、ヴィーガンと一言にいっても様々です。僕はいつも次の4つを紹介しています。
①動物の問題
動物性の食品や衣類、動物実験などによって生じる動物の苦しみを減らそうとする理由

②環境の問題
畜産業によって生じる環境問題を解決し、持続可能な社会を実現しようとする理由

③飢餓の問題
世界中の飢餓状態の人々を思い、生産に大量の穀物が必要な動物性食品を減らそうとする理由

④健康の問題
動物性食品によって生じる健康問題のリスクを考え、植物性のみの食事を取ろうとする理由

このように、ヴィーガンを実践していると言っても、それぞれに異なる理由やきっかけがあります。そもそも、ヴィーガンは1944年の11月1日にイギリスで生まれた概念で、まだ80年の歴史もないとても新しいライフスタイルです。

それにも関わらず、ここ十年ほどでヨーロッパを始め、アメリカなどの先進諸国で注目され、ヴィーガンの人口は右肩上がりで伸び続けています。

では、日本はどうかと言うと、まだまだヴィーガンを実践する人の数も、ヴィーガンを実践しやすい環境も整ってはいません。

 

ヴィーガン実践のハードル


「今日からヴィーガンやってみよう」と思っても、今の日本社会ではヴィーガンを実践するにはハードルが高いと僕は考えています。
2年前、ヴィーガンを始めてすぐは元々食べていた加工食品や料理が使えないことに気がつき、水炊きやおにぎりを1ヶ月食べ続けていました。コンビニやスーパーに行っても原材料に動物性が入っている商品がほとんどで購入できるものも減りました。最初はうまく説明することもできずに、友人にもバカにされるという始末です。

今となってはいい思い出ですが、ヴィーガンを実践しようと思えば、買い物・外食・人付き合いなど、色々な乗り越えるべきハードルがありました。

一方で、ヴィーガンの人口が多く、環境も整っている、ドイツなどの先進諸国では、このようなヴィーガンマークが一般のスーパーに並ぶ商品についていることが多いです。

それに対して、ヴィーガンを実践する環境が整っていない日本ですが、ヴィーガンを実践する人がいないわけではありません。ある調査では、日本人口の1%とも言われています。(vegewel style:日本のベジタリアン・ビーガン・ゆるベジ人口調査より)

2018年に日本各地の300名ほどのヴィーガンやベジタリアン、それに近い生活を送っている方とお会いして話しをすると、ほとんどの人が今の社会はヴィーガンとして生活するのは難しいと言っていました。

そのせいで、ヴィーガンとして生活したいと思っていても完全に実践することは難しく、断念してしまった方もいます。つまり、自分が送りたいと思う生活を選択することができないのです。

 

“Hello Vegan!”な社会へ


多くのヴィーガンやベジタリアン、それを目指す人たちと関わるようになって、このようなヴィーガンを実践しにくい社会から、誰もがヴィーガンを実践できる社会を創りたいと思うようになりました。
だから僕は、”Hello Vegan!”をコンセプトに活動しています。

“Hello Vegan!”とは、「今日からヴィーガンやってみよう」という人に、”Hello Vegan!”と笑顔で迎え入れられるような環境を創るという意味を込めて使っています。

そして、そのような社会を実現し、ヴィーガンが人々の選択肢の1つになった時、フェアトレードや環境に配慮した商品を購入するように、ヴィーガンを選択する人が少しずつ増えていくと考えています。

そうすれば、更にヴィーガンの商品や情報が増え、認知度も向上することになります。こうして、よりヴィーガンを実践しやすい環境が整い、更にヴィーガンを選択する人も増えるという好循環を生み出したいです。

本当にそんな社会になれば、人々が動物や環境、将来世代の人々を思いやる心を生活に反映でき、平和な世界に近づいていくでしょう。

だから僕は、”Hello Vegan!”な社会を目指して活動をしています。

 

日本ヴィーガンコミュニティ


頭で理想を描き、口だけで語っているだけではなく、実際に行動することで初めて社会に影響を与えることができます。僕は何より自分のできることから始めることが大切だと思っています。
最後に、僕が代表を務める「NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ」について簡単にご紹介します。

日本ヴィーガンコミュニティは、昨年2018年11月にNPO法人化し、現在70名以上の全国各地のヴィーガンを実践する、もしくは実践しようとするメンバーによって構成されています。

これまでにない、メンバー自身が抱えるヴィーガンを実践しにくい課題を、メンバー自身で解決することでヴィーガンを実践しやすい社会を共創する、協同組合モデルのNPO法人です。

具体的な活動は、コミュニティの運営や、ヴィーガンの人にフォーカスしたウェブメディアの開発・運営、ヴィーガン版クックパッド「V-COOK」の開発・運営を行なっています。

平和な世界を実現するために、ヴィーガンを実践しやすい社会を共に創るメンバー、寄付によって活動を支援するサポーターを常時募集しています。

詳しくはNPO法人日本ヴィーガンコミュニティ公式HPよりご覧ください。

 

終わりに

今回は僕、工藤柊の目指している誰もがヴィーガンをできる“Hello Vegan!”な社会についてでした。

最後まで読んでくださった皆さんにとって参考になることや、何か少しでも行動が変わることがあれば幸いです。

では、来月もお楽しみに!


工藤柊/kudo shu

2016年、高校3年の秋にぺちゃんこの猫を見てヴィーガンに。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学しNPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。ブログやYouTubeでの情報発信も行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

YouTube「ヴィーガン初心者の教科書」:https://www.youtube.com/channel/UCnyHAlvD5qmqYa4SAQ6z2bw?view_as=subscriber

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

日本ヴィーガンコミュニティ公式HP:https://hellovegan.jp/

その国で生活していくってどういうことだろう? 現地の人に1番近い、”オペア留学”とは。

こんにちは、べジィ編集部です。今回は、ドイツに在住のイラストレーター・KiKiさんに、オペア留学について書いていただきました。

 

その国で生活していくってどういうことだろう?
現地の人に1番近い、”オペア留学”とは。
KiKi

 

はじめまして、ドイツ・ベルリン在住イラストレーターのKiKiと申します。
みなさん、新年明けましておめでとうございます!

今年の目標は『たくさんの新しい芽を育てること』です。みなさんの今年の目標は、何ですか?きっと新しいことを始めようと、色々と計画を立てているのではないでしょうか。

少し時をさかのぼって、私の2015年の目標は『海外の文化に触れて、自分の可能性を広げること』でした。ずっと海外留学に行きたいという想いを金銭的な理由で諦めていましたが、2014年に偶然『オペア留学』の存在を知り、『これなら、私でも行ける!』と翌年その方法で思い切ってアメリカへ旅立ちます。

それをきっかけに、紆余曲折ありましたが、現在はドイツ・ベルリンに流れ着き『海外で活躍する』という目標のもと、変わらず日々精進中です。

この記事は『オペア留学』をただオススメするものではなく、もし海外について興味を持っている人がいるのなら、旅立つ選択肢の1つとして知ってもらえたらなという想いと、自分が体験した海外文化のお裾分けが出来たらな、という想いで書いています。

オペア留学とは?

ホストファミリーの家でホームステイをしながら、主に子供達の世話・簡単な家事のお手伝いという”お仕事“で現地収入を得ながら、学費補助も得て語学学校に通うことができる国際交流プログラムです。

国によって、VISAの種類・応募要項・労働条件などは変わってきますが、基本上記の内容は同じです。(各国の条件はこちらを参考にしてみてください)

日本では、まだまだ知られていない制度ですが、欧米諸国ではとても盛んな制度です。それは文化と女性の社会進出の考え方の違いにあると思います。

例えば、アメリカでは13歳以下の子供たちだけで家に滞在させておくことは法律で禁止されており、誰かしら大人が一緒にいる必要があります。また欧米諸国では、母親が”1人の女性”としても社会で生きていくことを、周りがサポートしていく考えが自然にある印象です。

そこで多くの家庭が、彼女たちを支えるためにベビーシッターを活用していますが、現地のベビーシッターを雇うよりも、外国人を受け入れて子供達に外国の文化に触れる機会をつくったり、それが海外の若者の留学支援になるのなら、という理由でオペアを雇う家庭も多くあるのです。

魅力は語学だけではなく、その国の文化と生活にどっぷりと浸かれること!

ファミリーの中入って生活するということは、その国の文化にダイレクトに触れていくことになります。

食生活、子どもたちの学校生活やママ・パパのお仕事のこと、地域の人との関わりや活動、その国の行事など、『この国で暮らすってどういうことなんだろう?』ということが1番身近に体験出来る留学制度だと思います。

これは一般的な留学では、なかなか学ぶことができない分野なのではないでしょうか?私は2つの国でオペア留学を経験しましたが、その中での気づきを少しご紹介したいと思います。

 

〈アメリカ〉

子供達と一緒に描いた大きな絵。テーマは『行ってみたい国』!


学んだ言語:
英語

滞在先:ミネソタ州ミネアポリス

印象に残った文化:

現地の子ども達の様子:車社会のアメリカ。学校に送り届けるのも、放課後友達の家に遊びに行くのも、習い事も、車で保護者がおくり届ける必要がありました。スヌーピーに出てくるようなスクールバスも見かけましたよ(ミネソタは、スヌーピーの作者の故郷でもあります)! 11歳の男の子は、学校で他の国の言語を選んで学習する授業があり、彼は漢字の美しさに魅了され中国語を学んでいました(日本語じゃないんかい!って言いたくなりますが。苦笑)。宿題の様子も見ていましたが、どれも楽しそうに興味を持って取り組んでいる姿が印象的でした。

 

〈ドイツ〉

子供達と一緒に作った、手作り小麦粉ねんど

学んだ言語:ドイツ語

滞在先:ベルリン

印象に残った文化:クリスマスをとても大切にします。12月は毎日がクリスマスのよう!聖人ニコラウスというサンタ以外にプレゼントをくれる人がいたり、日本では知られていない行事がたくさんあります。

現地の子ども達の様子:とにかく自由気まま!夏には、真っ裸になって走り回る子ども達をよく見かけます。もちろん、保護者の同伴は必須ですが、アメリカよりも子供たちを自然にさせている印象を受けました。また、学校では『自分の意見をいうこと。物事に対して批判ができるようになること』を重点に教えられます。これはドイツという国の歴史に関係した教育ですが、その姿を見てとても大切なことだと感じました。時々、子供達に言い負かされそうになったりもしながら、私自身も『自分を主張する』ということが鍛えられた毎日でした。

 

もちろん、大変なこともたくさんありました。
2つの国で共通して難しかったことは、”1つの家庭に入って、家族の一員として生活し、子供の世話をすること”。この留学の魅力でもある部分ですが、言語と文化が違う人たちが共に生活をするということは、もちろん時にすれ違いや誤解を生みます。

しかし、その中でとても大きな学びを得ました。
様々な国のステレオタイプというものが紹介されていて、『この国はこういう文化だから、こうしなくては』と身構えていた部分がありました。しかし実際に共に生活をしてみて、一人一人を見つめれば、個性は無限大にあり、全ての人にそれが適応される訳ではないということ。私たちの国・日本でも、『日本人はこういう人たちだ』と言われていても、すべての人がそうとは限りませんよね。国単位ではなく、人単位で考えて接していくことが大切だと学びました。

海の向こうの遠い世界のことは、実際に見て触れてみないと実感できない出来事ばかりです。第三者の目を介して届けられた情報と、自分の目で見た世界は、また感じ方も違うかもしれません。
機会があれば、ぜひあなたの目でも見て欲しいです。

 

オペア留学を終えたあとは?

この経験の活用法は、人それぞれ。学んだ語学で現地の仕事に挑戦してみたり、大学に進学したり、日本に戻って何かを始めてみたり。自分次第で、カスタマイズして行くことが可能です。

でもそれはオペア留学に限らず、人生のいろんな場面の出来事が『自分次第』だと思います。
この情報が、あなたの何かの行動を起こすきっかけになることを祈って。

〈プロフィール〉

KiKi

西伊豆の小さな村出身。 2012年京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科副手を3年間務めながら、フリーのイラストレーターとして活動。カラフルな色合いのイラストを得意とし、独自の世界観を描いている。2016年夏より、『オペア留学制度』を利用してドイツ・ベルリンに滞在。2018年夏、アーティストvisaを取得。引き続きベルリンを拠点にイラストレーターと、自身の経験や海外の情報などを発信するライターとしても活動している。

ポートフォリオサイト : http://kiyonosaito.com/

Instagram : @kikiiiiiiy

※ドイツ大使館公式WEBマガジン『YOUNG GERMANY』にてオペア留学の記事を連載しています。http://young-germany.jp/author/kiki/

スリランカに伝わるブッダの教え、幸せな心の育て方

お釈迦様の教えが純粋に受け継がれてきたスリランカの仏教。それはいつの時代もどんな人の心にも役立つ、実践的な教えです。感情に振りまわされず、真の豊かな心を持って生きていくために、私たちに必要なことは何なのか。数々の著作をもつスリランカ出身の僧侶・スマナサーラ長老のもとを訪れ、お話を伺いました。

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