「本当に肉じゃない?」初めてビヨンドミートを食べたヴィーガンの感想

2月から始まったNPO法人日本ヴィーガンコミュニティ代表の工藤柊さんの連載!
今回は第4回目です!

「本当に肉じゃない?」初めてビヨンドミートを食べたヴィーガンの感想

Hello Vegan!
みなさんこんにちは。ヴィーガンライフを2年と少し実践している大学生、工藤柊(@itllbedark)です。普段はNPO法人日本ヴィーガンコミュニティの代表を勤めながら、ライターとして活動しています。

みなさんは「ビヨンドミート」という食べものをご存知でしょうか。ビヨンドミートは、「肉を超えた肉」の名前に劣らない、ほとんど肉と同じ味のする植物性のお肉のことです。近年のアメリカやイギリス、ドイツをはじめとする諸先進国での、ベジタリアンやヴィーガンを実践する人口の増加に従って、このような植物性のお肉の開発が進められています。

今回の記事では、僕、工藤柊が2019年の4月にイギリスのロンドンにある、世界初のビヨンドバーガー専門店HALO BURGERにて、人生で初めて食べたビヨンドミートの感想や、ビヨンドミートに関する情報をご紹介します

ビヨンドミートとは?


ビヨンドミートとは、アメリカ・カリフォルニア州にある会社、ビヨンドミート社が開発した、植物性のお肉です。近年、動物愛護や環境保護、自身の健康などの理由から、ベジタリアンやヴィーガンを実践する人が増加しています。今回、僕が訪れたイギリスでは、ベジタリアンやヴィーガンを実践する人が170万人もいるというデータもあるようです。
(bbcニュース:https://www.bbc.com/news/business-44488051)

ビヨンドミートは、「本物の肉と全く同じ味」にこだわって開発されています。日本にもベジタリアンやヴィーガンの方へ向けた、大豆ミートなどの代替肉は昔からありましたが、ビヨンドミートはそのクオリティを大きく超えるのです。

さらに、ビヨンドミートは味だけではなく、見た目にもこだわっており、販売される状態はなんと生肉のような見た目となっています。この状態から火を通すと、肉汁のような油を出しながら褐色に色づいていくというのです。この見た目から、世界で初めて精肉コーナーに並んだ代替肉にもなったといいます。

ビヨンドミートのメリット


では、わざわざ本物のお肉ではなく植物でできたビヨンドミートを購入するメリットは何があるのでしょうか。上の画像は、僕がロンドンのビヨンドバーガー専門店に訪れた際に、壁にかかっていたポスターです。一般のハンバーガーとビヨンドバーガーの違いについて書かれていますが、驚きの数字ばかりでした。お肉を使ったハンバーガーに比べて、植物性のビヨンドミートを使ったバーガーは、使用する水を99%、土地面積は93%、温室効果ガスは90%、エネルギーは46%削減できるそうです。

このデータから分かるように、畜産業によって生じる環境問題の改善が一つの大きなメリットです。環境問題に加えて、実際にお肉を使っているわけではないので、動物愛護の観点からも良い商品だと言えます。美味しいものを食べているのに、環境負荷も減らせて、動物愛護にも貢献できる、とても素晴らしいバーガーです。

世界初のビヨンドバーガー専門店「HALO BURGER」


今回僕が訪れたのは、イギリスのロンドンにある「HALO BURGER」というお店です。お店は、ローカルビジネスやスタートアップが集まるPOP BRIXTONという、活気付いた建物の中にありました。POPBRIXTONの建物の中には、今回紹介した「HALO BURGER」の他にも、ラーメン屋さんやスイーツ、ファッションなど、さまざまなジャンルのお店が出店していたので、観光の際にはぜひ訪れてみてください。

【HP】HALO BURGER

早速、「HALO BURGER」のお店に入ってみると、看板には「世界初のビヨンドバーガー専門店」と書かれており、ワクワクしながら入店。そして、最も人気だという、「THE HALO BURGER」を9.5ポンドで注文しました。


店内は、赤を基調にした内装になっており、席数は10席ほど用意されています。ここで座って食べるお客さんや、テイクアウトで注文して、建物内のテラスで食べる方など、ローカルな場所にあるにも関わらずお客さんの数は少なくありませんでした。

初めてビヨンドミートを食べた感想


「THE HALO BURGER」をテイクアウトで注文し、POP BRIXTONのテラス席で実食。包み紙を開けた時から驚かされました。見た目はまさにチーズバーガーのそれと相違ありません。そして、満を持して、パクリ。

最初の感想は、「これ本当にお肉じゃないの?」でした。それほどまでに、ビヨンドミートはお肉の味や食感を再現されており、それを包むパテや、チーズのクオリティも非常に高いものなのです。2年前、ヴィーガンを始める前に食べていた、あの頃のバーガーの味を思い出して懐かしい気持ちに浸ることができました。

そうは言っても、なかなか重たい一品なので、1ヶ月に1回くらいで僕は満足できるなと思いました。しかし、人生で一度は経験しておきたい驚きと味であることには間違いありません。皆さんも、アメリカをはじめ、諸先進国への観光の際には、ぜひビヨンドミートが販売されているお店を探して食べてみてください。

まとめ

今回は、ヴィーガンを2年間実践する僕が、ロンドン旅行の際に人生で初めて食べたビヨンドミートの感想と、お店の紹介でした。いかがだったでしょうか。

ビヨンドミートが食べられるような、ヴィーガンが生活しやすい環境を創るべく、今後も活動を続けたいと思えた経験になりました。早く日本の多くの人に、ビヨンドミートを食べた時の驚きと感動を味わってもらえるよう、これからも頑張っていきたいと思います。

では、皆さんも機会があれば本物のお肉のような植物性肉「ビヨンドミート」を食べてみてくださいね。


工藤柊/kudo shu

高校3年にぺちゃんこの猫をきっかけにヴィーガンへ。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる”Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学し、NPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。自身のブログを始め、ライターとしても情報発信を行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティHP:https://hellovegan.jp/

編集長へインタビュー!ヴィーガンの体温ある声を届けるメディアがスタート

Hello Vegan!
みなさんこんにちは。ヴィーガンライフを2年と少し実践している大学生、工藤柊(@itllbedark)です。普段はNPO法人日本ヴィーガンコミュニティの代表を勤めながら、ライターとして活動しています。

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティでの活動というのは、誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会を実現するための取り組みです。僕、工藤柊が目指す“Hello Vegan!”な社会については以前の投稿で詳しくご紹介しているので、興味がある方はご覧ください。

“Hello Vegan!”と笑顔で迎え入れられる社会を目指して

そして、今回の記事では、日本ヴィーガンコミュニティの新たな事業であるウェブメディア「ひつじの。」がスタートしたお知らせと、編集長の神谷真奈さんへのインタビューで明かされた「ひつじの。」にかける思いをご紹介したいと思います。

ヴィーガンの体温ある声を届けるウェブメディア


日本では、ヴィーガンやベジタリアンを実践する人はまだまだ少ないのが現状です。そのため、同じヴィーガンというライフスタイルを実践する人が、学校や職場にはほとんどおらず、自分以外のヴィーガンやベジタリアンと出会うことが難しく悩みを抱えている方も多くいました。

周りにヴィーガンやベジタリアンの仲間がいないため、友人と食事を一緒に食べることや、共通の話題で盛り上がることができず、孤独や不安を抱えてしまいます。僕自身も、ヴィーガンを始めて半年間は周りにベジタリアンやヴィーガンの友人はおらず、高校で理解してくれる友人も少なかったので、孤独を感じていたこともありました。

このようなヴィーガンが抱える孤独や不安などの課題を解決するために、ヴィーガンの体温ある声を届けるウェブメディア「ひつじの。」は始まりました。このウェブメディアでは、コミュニティのメンバーを中心に、実際にヴィーガンを実践する人へのインタビューや活動報告など、「ヴィーガンの体温ある声を届ける」をコンセプトに運営されています。

ヴィーガンの体温ある声を届けるウェブメディア「ひつじの。」

編集長・神谷真奈さんへのインタビュー

ここからは、「ひつじの。」の編集長、そしてNPO法人日本ヴィーガンコミュニティの理事を務める神谷真奈さんへのインタビューです。「ひつじの。」の魅力や生まれた経緯、「ひつじの。」で実現したいことなど、興味深い話を聞くことができました。彼女とは普段から一緒に活動していますが、改めて「ひつじの。」に秘められた可能性を感じ、胸が熱くなりました。

まずは自己紹介から!


はじめまして!
“ヴィーガンの体温のある声”を届けるメディア「ひつじの。」の編集長を務めています神谷真奈です。

ヴィーガンをテーマにしたウェブサイトは他にもたくさんあるんだけど「“体温のある声”を届けるって何?!」「どんな記事を読めるの?!」と感じる人もたくさん居られると思いので、ここで少し説明させていただきます。

「ひつじの。」誕生の経緯は?

「ひつじの。」は、ずばり“ヴィーガン初心者”向けのウェブサイトです。誰しも経験があると思いますが、最初はヴィーガンを実践している仲間が周りにおらず、ヴィーガンと例え打ち明けても「何それ?」というような反応を取られて、不安な気持ちになることがあったと思います。

編集部は、そんな「迷える子ひつじ」さんたちの力になりたいとの思いから発足しました。なんと言っても、日本ヴィーガンコミュニティにはすでに、ヴィーガンの先輩たちがたくさんいますから、その人たちの声を聞き、“体温を感じられるような生の声”を届けることで不安や迷いを払拭するお手伝いができればと思っています。こういった思いから、「ひつじの。」というウェブマガジンのタイトルが決まりました。

「ひつじの。」の魅力は?

「ひつじの。」は初心者だけでなく、ヴィーガン実践者にも楽しんでもらえるコンテンツ盛りだくさんで、現在4つの企画があります。

「ひつじの仲間はここにいる」:
ヴィーガンを始めたきっかけやヴィーガンたちの人生観を聞いた

「世界ベジ紀行」
世界のヴィーガン事情を各国にゆかりを持つ人々に書いてもらう

「“V”ENTO」
ヴィーガン弁当に着目した

「ひつじの。ニュース」
日本ヴィーガンコミュニティに所属するメンバーの活動を取り上げる

この他にも、ヴィーガンとノンヴィーガンのカップル事情描く企画や、編集部員が日々感じていることを自由に執筆するコーナーなど新企画も目白押しです。

「ひつじの。」で実現したいことは?

「ひつじの。」はウェブメディアとして、ほっと一息できるような場所、そして一人一人の考えが尊重される場所でありたいと思っています。ヴィーガンは生き方の選択肢の1つですから、一言にヴィーガンと言っても各人の思いや考えは微妙に異なります。そういったバラエティに富む考えをどんどんと載せていきたいですね。

記事も随時更新されるので、是非ちょこちょこ遊びに来てくださいね!

「ひつじの。」ヴィーガンの体温のある声を届けるウェブメディア

編集長・神谷プロフィール

大学卒業後、地元新聞社の記者になったのち、オーストラリア・メルボルンに移住。現地の日本語フリーペーパ誌でフリーランスライターをしながら、レストランやカフェのアルバイト、ツアーガイドなどを経験。2018年夏に日本に帰国したのち、2018年10月より再び新聞社で働き始める傍ら「多様性のある社会」の実現を目指し、いろいろなことに挑戦中。趣味はクライミング。

Instagram:@kamiyamana

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ


日本ヴィーガンコミュニティは、誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会を目指して、2018年11月に設立された、NPO法人です。現在、全国各地のヴィーガンを実践する人や、実践しようとする人の合計70名以上のメンバーが、自らのヴィーガンとして生活していく上で生じる課題を自らで解決するために活動しています。

今回ご紹介したウェブメディア「ひつじの。」に加え、ヴィーガン料理に特化したレシピ投稿サイト「V-cook」や、イベントの運営など、ヴィーガンを実践する上での障壁を改善するための取り組みを行っています。他にも、メンバーが行うラジオ番組「Hello Veganラジオ」や、コミュニティメンバーが自由に交流できるオンラインミートアップ「Vegan TIME」など。個性あふれるメンバーによる様々な取り組みがあるので、またの機会にご紹介したいと思います。

また、日本ヴィーガンコミュニティは、共に“Hello Vegan!”な社会を創るメンバーや、寄付によって活動を支援するサポーターを、いつでも募集しております。少しでも興味を持っていただいた方は、HPで詳細をご覧ください。

【HP】NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ

 


工藤柊/kudo shu
高校3年にぺちゃんこの猫をきっかけにヴィーガンへ。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる”Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学し、NPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。自身のブログを始め、ライターとしても情報発信を行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

NPO法人日本ヴィーガンコミュニティHP:https://hellovegan.jp/

 

本来の自分へ還る ヨグマタのハッピー瞑想入門

日本ではすっかりヨガブームも定着し、最近ではヨギにとって欠かせない瞑想が多くの人々から注目されています。そこで今回は瞑想がもたらす様々な心身へのメリットについて、インド政府及び瞑想・ヨガの世界的な機関「世界議会」が認定するサマディヨガマスター(世界で2名のみ)であり、ヨガの母(ヨグマタ)、現代瞑想の母と尊称され、インド政府から幾度も表彰されている、ヨグマタさんに教えていただきました。

人間は、誰しも内側に純粋意識を秘めています。
その清らかな源泉にサマディ瞑想を 通して触れていくことで、
内側から平和を広げていくことができるのです!

Q.サマディとは一体どういった 状態の事なのですか?
例えば食事を食べなくても生きていたり、深い眠りについていても心臓が動いていて、人は目に見えない存在によって生かされています。そこに自然の力・神の力が働いています。そういった大いなる存在・根源の存在と出会って一体になっていくのがサマディであり、本当の自分に出会うことなのです。それは時空を超えた形のない世界です。

Q.今、なぜ瞑想が多くの人たちに 必要とされているのでしょうか?
情報過多で慌ただしい現代に生きる私たちは、つい様々な事に惑わされがちになります。そんな中で自分は何を本当に望んでいるのか、何が一番大切なのか、瞑想をとおして心を徐々にほどいていくことにより、心身ともに柔軟になって物事を広く見つめることができ、理解も深まっていきます。要するに欲望や枝葉の事にとらわれることなく真実に気づいていくので、人生に無駄がなくなります。そして本来の自分に気づいて戻っていくことができ、安らぎとパワーと知恵が得られるからなのです。

Q.必要とされているのでしょうか?
情報過多で慌ただしい現代に生きる私たちは、つい様々な事に惑わされがちになります。そんな中で自分は何を本当に望んでいるのか、何が一番大切なのか、瞑想をとおして心を徐々にほどいていくことにより、心身ともに柔軟になって物事を広く見つめることができ、理解も深まっていきます。要するに欲望や枝葉の事にとらわれることなく真実に気づいていくので、人生に無駄がなくなります。そして本来の自分に気づいて戻っていくことができ、安らぎとパワーと知恵が得られるからなのです。 瞑想について簡単に 教えてください 瞑想は自分の中の曇りや緊張を取り除いて、自分自身を純粋にしていくことです。究極のサマディに到達することで、本来の自分に戻ることができるのです。 自分の足を引っ張っているネガティブな思いや記憶から解放されて、その人が思った通りの人生を生きることができるようになり、願いが叶いやすくなるのです。 人は何かうまくいかないことがあった時に、悩んだり、周囲や環境のせいにしたり、時には人を恨んだりしてしまうこともあるかもしれません。けれど自分の身の回りで起こっていることは、全て自分から湧き起こっていることなのですから、まずは自分が変わらなければ何も変化しないのです。まずあるがままの自分を受け入れる瞑想を行います。本来の自分を愛する瞑想です。そのためには戦わない自分、比較しない自分、そして自然体な自分を日常生活に増やしていくことが大切です。それと同時に自分の内面を見つめたり、観察するということがとても大切です。この時に、マインド(感情)にとらわれないように注意しなければいけません。これは現代人にとって、もっとも高度で重要な気づきの瞑想となるのです。

Q.瞑想に適した 食生活はあるのですか?
食について言えば、食品添加物や不自然な食べ物は体に負担をかけるだけでなく、心身を緊張させてしまいます。ですから本来であれば環境、カラダ、ココロにやさしく響く食事を摂取するのが好ましいのです。私は十代の頃から基本的にベジタリアンで、普段の食事はとてもシンプルでピュアなものを摂取しています。もちろん何を摂取するかということも大切ですが、日々食べ物に感謝したり、いつも愛を感じて食べるという事はもっと大切なことです。私自身、周囲にベジタリアンになることを勧めたことは一度もないのですが、自然とみんなベジタリアン志向な食生活になっています。

Q.サマディ瞑想について 教えてください。
サマディ瞑想とは、聖なる波動にチャンネルを合わせ、それに意識を向けることで自分の中に良い波動を広げていくという瞑想です。続けていくと集中力がつき、眠りが深くなり、小食になり、ココロがやさしくなります。最も瞑想に好ましいのは早朝の4~5時ぐらいの静かな時間ですが、あまり時間にとらわれず、個々のできる時間に行えばいいのです。

Q.これから瞑想を始めたい人たちへ アドバイスをお願いします。
今流行りのヨガも、ファッションからみんな本物になっていくと良いですよね。もちろん「キレイになりたい!」から始めるのは良いことですし、フィジカルなエクササイズは大切ですが、それと同時に内面のエクササイズとして瞑想はこれから必要不可欠になっていくでしょう。その時に正しいマスターのガイドに従って高次元なエネルギーと繋がっていかないと、道に迷ったり、間違った方向へ行ってしまいます。そしてひとたび高次元のエネルギーに繋がる記憶ができると、またそこへ自然と戻ることができるのです。 ヨガや瞑想ではサンガ(聖なる集い)に集い、いろいろ学びますが、瞑想する人もベジタリアンも同じ方向性の仲間たちとシェアすることで、大変だと思っていたことも意外とクリアしやすくなるものです。 私は今後も多くの人々が瞑想によって気づきを深め、揺るぎない幸せを手にする事を祈っています。

Profile

ヨグマタ・相川圭子
瞑想・ヨガの究極、サマディに到達した真のヨギ。
世界に愛と平和を伝えるため、さらに人類全体の集合意識のレベルから
愛ある地球、社会、家族の実現のための実践の道をガイド。
…………………………………………………………………………..
雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.11より抜粋

これからは「食べられるジャングル」の時代!?

東京の生活で気づいていった複雑な現実。様々な思いを巡らせて鎌倉へと移り住んだ、 ポップでキッチュな作品で話題となったアーティストであるデイヴィッドの新たな考えとは?

David Duval-Smith

デイヴィッド・デュバル=スミス 1970年ニュージーランド生まれのグラフィックデザイナー、アーティスト。イギリス生まれのマイケル・フランクと共に、グラフィック、映像、立体等を手掛けるクリエイティブユニット『生意気 namaiki』をスタート。近年はパーマカルチャーなどを学び、自然や農業をアートと繋ぐなど、様々な活動をしている。
www.namaiki.com

都会に住んで、エコだと思ってオーガニックの物を買って過ごしているだけじゃ、今はもう間に合わない所まで来ていると思った。だから僕は田舎に移り住んで農業を始めたんだ!

普通の人ではどれが草か、植えた植物なのか見分けがつかない程

都会ではお金がないと完全にオーガニックの生活って送れないでしょ。お金のある人しか出来ないなんて不公平じゃない? その矛盾に対して僕は自分なりにアクションを起こしてるところなんだ。
植物は何に対しても悪いことをしない純粋な生き物だよね。グラフィックやデザインは頭や口を駆使すれば言うことを聞いてくれるけど、植物は自分の思う通りにはならない。だから植物を知ること自体がとてもクリエイティブで奥深いし、学びになるよね。この鎌倉の畑は今年の11月で2歳になるんだけど、最初はほぼ一人で始めて、最近では色んな人が面白がって手伝ってくれるようになったよ。
昔は多くの人がカッコイイと思う仕事をして、がんばってお金を稼いで、そのお金で高いオーガニック食材を買っていたけど、だんだんそういう事自体に矛盾を感じ始めたんだ。そこでエコだとかオーガニックなんて言ってるんだったら、自分なりに何かやってみようと思った。東京に住んでいた時は時代の流れからか、環境にやさしいなんて打ち出したポスターのデザインをお願いされてた事もあったけど、結局はそれが最終的にゴミになってしまってエコじゃなかった。「これって偽善者だよね!」と自分に問いかけ始めてから、まず東京で庭付きの古い家に引っ越して植物を育て始めたんだ。でもやっぱり東京の庭の広さでは限界が出てきて、何処か移り住む場所がないか探し始めたんだ。それからしばらくして友達のツテもあって、ようやく鎌倉で広い畑つきの家を見つけたんだよね。しばらくの間は東京から鎌倉へ畑を耕しに通ってたんだけど、やっぱり植物はいつも見ていなくちゃダメだと感じて、思い切って鎌倉に移住したんだ。

自分が抱えている見過ごしたい矛盾としっかり向き合って、その矛盾が無くなるような生き方をする、人生においてそれが一番素晴らしいと思うんだ

庭でパーティーや食事をする時に重宝する手作りの窯

多くの人からすると、僕の考え方って究極的な考え方だと感じるかもしれないけど、僕はそうは思わない。多くの人が自分の中の矛盾に向き合わずにいるだけなんだよ。今まで僕はデザインを通して頭や口で描いただけのメディア活動だったけど、今は自分がしっかり体を動かしてゴミが出ない作品を作っていきたいんだ。要するにこれからは自分のアクション自体がメディア活動なんだ。自然に育てた植物はおいしいしくて人間が元気になって、水や空気も綺麗になって自然が潤うし、シェアリングという分かち合いの気持ちも芽生える。 僕はもともとアーティストだから、何をするにしても誰かに伝えないと意味がないと思ってる。今となっては昔僕が作った作品は、結局ゴミになるものばかりだった。僕のデザインした作品は世の中である程度評価されたけど、それに対しては何の執着もない。もちろん僕の作品に触れて喜んだり笑ってくれる人もいたから、そういうのはうれしいし別に嘆いてるわけじゃないけど、今僕が作っている野菜は失敗しても決してゴミにならないんだ。それって物凄く素晴らしいことじゃない? 僕の中の矛盾はまだまだあるけど、昔に比べたら少しは楽になったよ。 この鎌倉は意識が高い人が多いから気に入ってるんだけど、それでも僕はさらに田舎へ引っ越そうと、準備をしているんだ。でもこの場所を管理してくれる人が見つからないと移れないから、今探しているんだ。この空間は多くの人と「シェアリング」したいから、今後もこの場所がたった一人の人のための場所になって欲しくないんだ。この僕の考えるプロジェクトに理解がある人は少ないよね。ほとんどの人が物を所有したがって、何でも自分だけの物にしたがるでしょ。例えば突然今日からDJイベントやパーティーをここでやるとか、ピースウォーカーのお坊さんが20人ぐらい急に泊まりに来るとか、そういう事がいつでもウェルカムな心意気の人でなければ預けられない。要するにここはコミュニティハウスみたいな場所だから、当然ここに泊まったりする人からお金なんて貰わないよ。それが僕のやりたいプロジェクトの中でとても大事な「シェアリング」という意識だから。基本的に僕は個人の部屋というか、バックステージは要らないと思ってるんだ。今の僕は自分の時間なんてゼロで良いと思っているし、とにかく怠ける為にもの凄く働いているんだよね。

最近の気持ちとしては『生意気』から『本気』に変わったね

ベリーなど実のなる植物が好きでいっぱい植えてるデイヴィット

世の中の80パーセントの人たちが都会に住んでいるから、何でも大量生産をしなければいけない。それが大きな問題だと思う人は、田舎に移り住めば良いんだよ。全然難しいことじゃない。それが矛盾と向き合うってことなんだ。「しょうがない」と思って都会に住んでいるのは情けない事じゃない? 自分の中の「しょうがない」事は少しずつ解決しないとね。それに都会ではオレオレ派が多くて、まずは自分のこと、そして次に身近な家族や親しい友達の事しか考えられない人が多いよね。でも本当は自分の事なんて常に最後で良いんだよ。それが一番ハッピーな生き方なのに、それに気づかない人があまりにも多すぎるから、今や地球全体が病んでるんだ。都会でクーラーをガンガンにかけた部屋でオーガニック野菜を食べる。僕にとってそれは、ある意味恐ろしいことだね。 僕は外国人だから、日本のことをいつでも外から見てるんだ。もちろんニュージーランドへもたまに帰るけど、悲しい事に今のニュージーランドは実際はどんどん砂漠化してる。酪農で成り立っている部分が大きいから、広大な牧場ばかりで森林は伐採されて、土がオレンジ色で山も落ちてきてる。人間がどんどん自然を破壊してしまっているよね。でも僕がニュージーランドでそんな事を言っていると、権力者に思いっきり睨まれちゃう。日本は個人で国を破壊できる様な人物はいないでしょ。そこがニュージーランドとは違うよね。日本でも個人が広い土地を所有していたりするけど、ニュージーランドは土地が余ってるからそれとは比べ物にならない広さの土地を個人が所有していたりする訳だよ。そんな規模の自然が個人の利益によって壊されたとしたら、その威力は凄まじいよね。だから本当は法律である程度の規制を作って、好きなように使えないようにした方が良いと思うんだけどね。まあ権力者同士は繋がってるから難しいだろうね。もう本当にみんないい加減に気付いて欲しいけどね。

自然な環境に上手に全てを委ねる、それがパーマカルチャーであり、本物の自然農だよ

畳1枚破棄するのに千円かかるから、畳を貰って土に返すんだ
新木場の東京都現代美術館の地下1Fの『レストラン コントン』の中庭に作った食べられるジャングル

僕は農業において土を耕さないし、有機肥料や虫を殺す菌などはもちろん使わない。逆に虫が集まってくるような植物を植えているぐらいだよ。だって虫はお風呂なんて入らないのに、いつもピカピカで綺麗だと思わない? 僕は植物の中で、一般的な野菜よりも世界の野生植物に興味があるね。野生の力って凄いよ! ジャングルなんて何の手入れもしないのに、完璧に循環されていて凄くパワフルでしょ。だから近年の僕の活動のテーマは「食べられるジャングル」なんだ。最近は新木場の東京都現代美術館の中に、レストランが使える為の庭を作ったんだ。そこにハーブやベリー類だとか100種類ぐらいの植物を植えて、来客者が庭としても楽しめるスペースにしたんだ。 そんな感じでこれから色んな場所に「食べられるジャングル」を作るんだ! お金=リッチな生活には絶対に繋がらない。お金をかけずに、いかにリッチな生活を送れるか、これが今のテーマの一つであり、それを通してワークショップをしたり、多くの人とシェアリングしていきたいね。移住する千葉の田舎でゼロに近い生活からスタートして、何処まで行けるか挑戦するのが今から凄く楽しみなんだ。 僕はあえて人間によって破壊されてしまった場所を選んで、その大地をちゃんと再生させるんだ。土に溜まった毒素は色んなプロセスを経て数年で再生できるから、今はそれを独自に研究している所だよ。僕はリチャード・バックミンスター・フラーの「宇宙船地球号」やパーマカルチャーなど色んな本を読んで学んだけど、本当に良いことって、間接的であっても地球を破壊しない生き方だと思っているんだ。まあ僕もまだ完璧にできてないし、これからだけどね!
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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.6より抜粋

2年間のヴィーガン生活を振り返って思うこと

2月から始まったNPO法人日本ヴィーガンコミュニティ代表の工藤柊さんの連載!
今回は第2回目です!

 

2年間のヴィーガン生活を振り返って思うこと

veggy ONLINEをお読みの皆さん、こんにちは!先月から月一で連載している、ヴィーガン初心者の味方、工藤柊(@itllbedark)です。

高校3年生からヴィーガンを始めて、今ではNPO法人の代表を務めるまでになった僕の経験や思いをこの連載を通じて伝えていきたいと思います。先月の投稿では、僕がヴィーガンの活動を通して実現したい“Hello Vegan!”な社会について紹介しました。

“Hello Vegan!”と笑顔で迎え入れられる社会を目指して

今回の記事では、僕が2年間ヴィーガンとして生活してきたことを振り返って、どんな経験をしてきたか、そして2年経った今思うことについて書いていきたいと思います。ヴィーガンやベジタリアン始めたての方や、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

1.ヴィーガンを始めたきっかけ


まずは、僕はヴィーガンを実践し始めるきっかけになった出来事をお話します。ヴィーガンに出会ったのは2016年11月、まだ僕が高校三年生の頃です。その頃は受験勉強真っ只中で、図書館で夜まで勉強して帰宅する間に、“ぺちゃんこの猫”を見たことがきっかけでした。

車に何度も轢かれてしまっていて、近づかなければ猫かどうかもわからない状態のその猫を見て、大きなショックを受けました。それは、学校で習った飢餓や紛争、環境問題の犠牲になる人々と同様の、何の罪もない存在が苦しまなければならないという不条理に対する怒りの感情でした。今となっては、僕も丸くなりましたが、当時は正義感の強い少年だったので、その猫が殺されてしまったという事実を、尚更許すことができなかったのです。

そして、道路にへばり付いてしまっていたその猫をどうすることもできず、自宅に帰ってすぐにパソコンを開きました。猫が車に轢かれる事件や、そこから派生して犬や猫の保健所での殺処分についても調べました。その先に見つけてしまったことが、畜産業における畜産動物への扱いでした。そこでは何の罪もない存在が、毎日何万、何十万と殺されていたのです。

さらに、畜産業が食肉などを生産することを、僕自身の消費活動によって促していたことにも気がつき、自分がお肉や卵、乳製品を消費してもいいのかがわからなくなってしまいました。そして次の日の朝に、母親に動物性の食品を一切食べないようにすることを告げ、僕のヴィーガン生活は始まりました。

2.1ヶ月目は水炊きとおにぎり生活


突如始まった僕のヴィーガン生活ですが、まず最初に困ったのは当たり前ですが、「何を食べればいいのか」ということでした。ヴィーガンを始めるまでは、ほぼ全ての料理に使っていたお肉や卵、牛乳などの動物性の食材を急に使えなくなってしまえば、卵かけご飯が得意料理だった男子高校生は途方に暮れてしまいます。

それまで料理を作ってくれていた母親でさえ、急に動物性を使っていない料理に対応は難しく、最初の1ヶ月は水炊きとおにぎり生活を送っていました。家での食事はお鍋に野菜を入れて、ポン酢につけて白米を頬張っていました。学校では塩むすびを持って、昼休みに頬張っていました。今となっては笑い話ですが、当時は「これがヴィーガンの洗礼か…!」とまで思っていました。

3.ヴィーガンのお店や食材、仲間に出会う


しかし、ヴィーガンを始めて1ヶ月が過ぎた頃、大阪にヴィーガンの飲食店があることや、商品があることを知りました。二度と食べることはないと思っていた唐揚げやハンバーグ、ハムやチーズなどが植物だけでも再現することができるとは夢にも思っていなかったので、心の底から驚き、喜びました。

それから、最初から諦めてしまっていたことを反省し、色々な情報を集め始めてヴィーガンの食品やお店に回り始めました。それまでは日本に3人くらいしかヴィーガンがいないと思っていたほどでしたが、これだけお店や商品があるならもしかしたらヴィーガンを実践する仲間がいるのかもしれないと考え、調べてみると大阪で開催されるヴィーガンフェスを見つけ、参加してみることにしました。

そのフェスに参加し、人生で初めて自分以外のヴィーガンやベジタリアンの人と関わることができました。しかも、一気に数百人もの人が集っていたので驚きました。そこには僕と同じくらい若い人も参加していて、今でも仲良くしているヴィーガン仲間と出会うことができました。

彼ら彼女らとは、それからも何度か食事に行ったり、若いヴィーガンの人たちを集めてLINEグループを作ったり(今では50名を超えました)と、仲良くなっていきました。仲を深めていくにつれて彼らの優しい人柄を知り、しかしその一方で彼らがヴィーガンとして生きづらい今の日本の社会は課題だと感じ、そんな状況を変えたいと思うようになりました。

4.様々な活動を始める


ヴィーガン仲間が生きづらい社会をどうにかしたいと思い、大学に入学してすぐに団体を立ち上げ、大学食堂にヴィーガンメニューを導入する活動を始めました。活動を進める中で、ヴィーガンが暮らしやすく、誰もがヴィーガンを実践することができる社会を実現することこそ自分がやりたいことだと確信することができました。

そして、大学食堂のヴィーガンメニュー導入サポートの他にも、ブログやYouTubeでの情報発信やヴィーガンカフェの店長、ヴィーガンイベントの開催など、様々な活動を行なってきました。その結果、多くの人に喜んでもらえた一方で、悲しいことに自分一人で理想とする社会を実現することはできないと気がつきました。

しかし、一人では社会を変えることができなくても、同じ思いを持つ仲間と力を合わせれば変えることができると信じて、2018年11月にNPO法人日本ヴィーガンコミュニティを設立し、現在70名以上のメンバーと共に誰もがヴィーガンを実践できる”Hello Vegan!”な社会を実現するために活動しています。

5.2年間の感想


これが、僕がヴィーガンを始めてから現在(2019年3月)まで、2年間の生活でした。それなりに充実した2年間であっという間でしたが、いくつか辛いこともあったのも事実です。しかし、ヴィーガンを実践していたからこそ出会えた人がいて、手に入れられた機会もあったことを考慮してトータルで見ると、ヴィーガンを始めて良かったと心から思います。

今、ヴィーガンやベジタリアンを実践しようかなと迷っている人がいたら、まずは1日やってみることをお勧めします。できれば1週間2週間ほど続けてみると、何を食べられるのか、どのお店にいけるのかがわかってきて、段々と不便がなくなっていくようになると思います。

もちろん、始めてみる際は既に実践している人に、協力してもらうのが一番です。誰でもいいですが、周りに頼れる人がいなければ、何か質問や困ったことがあれば僕のツイッター(@itllbedark)にでも相談していただければ、少しだけ先輩として助言できたらと思います。ヴィーガン初心者の味方なので!

では、来月もお楽しみに!

工藤柊/kudo shu

2016年、高校3年の秋にぺちゃんこの猫を見てヴィーガンに。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学しNPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。ブログやYouTubeでの情報発信も行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

YouTube「ヴィーガン初心者の教科書」:https://www.youtube.com/channel/UCnyHAlvD5qmqYa4SAQ6z2bw?view_as=subscriber

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

日本ヴィーガンコミュニティ公式HP:https://hellovegan.jp/

 

世界のVeggy Peopleに聞く、食とライフスタイル(2)– デニス・バン・デン・ブリンク

ラフティングやバックカントリー・スノーボードなど、自然を中心としたオルターナティブなライフスタイルを好む人々が集まることで有名な北海道・ニセコ。この地でニセコグリーンファームと呼ばれる農場を経営する、デニス・バン・デン・ブリンクに会いに出かけた。1999年から11年間、日本に滞在している彼が語る、自らのユニークな人生、そしてオーガニック農業の未来のこと。

Going Organic
オーガニックということ

ニセコグリーンファームを始めたのは、ちょうど2年前。14ヘクタールの土地のほぼ半分を栽培に使って、パプリカ、トマト、アスパラガス、カボチャ、豆、キャベツ、カブ、オクラ、ハーブなどをオーガニックで育てている。 「オーガニック」というのは結構大変だよ。日本の農業総生産の内、オーガニック生産物はたったの0.17%ということを考慮に入れると、なおさらだ。オーガニック生産物の市場なんて、ほぼ存在しないと言っても過言でないし、農業経営者は厳しい規制と困難な市場状況に立ち向かわなければならない。 ここでは放任受粉した伝播作物を使うことで、種を販売する企業に頼らずに済むようにしている方法をとっている。種の大半は、商業化されたハイブリッドの種を押し付けられることを嫌う人々の世界的コミュニティ(注2)をとおして、アメリカやオランダから入手しているよ。 でも、商業的には多様な作物を育てるということですら、無理な話なんだよ。例えばここで育てているオーガニックトマトは外皮が薄すぎるため、大量生産できないんだ。トマトが熟れていないうちに収穫するという既存のシステムでは、簡単に破壊されてしまうからさ。 だからこそ、大切なことは消費者の意識度を育むことだと思っている。今ここでは作物が熟れたら収穫し、顧客に直接配達する方法をとっているんだ。直販をとおして顧客は農業経営者を知り、強い信頼関係が築き上げられる。同時に、消費者は旬の野菜を認識し感謝することができるようになるしね。こういったシステムは消費者の意識度の改革に一役買っていくと思っているよ。

Challenging the Norms, Being Different
固定概念を覆し、「違う」存在であること

単純に化学薬品を生活に加えたくないと思っている。食べ物であろうが、薬であろうが。すべてがナチュラルであって欲しいんだ。大自然の力は偉大で、生存するために人類が作った化学薬品は必要ないはずなんだ。 加えて、常に当たり前とされることとは違うことをしたい自分がいるんだ。自然の中で生きることや、自分の食べ物を育て、それを感謝している人々のために育てるということとかね。チャレンジがあれば、それを好んで受け入れる性格なんだと思う。チャレンジのない人生なんて、すぐつまらなくなってしまうだろう。新しいことをして、新しい体験をしたいんだ。 Fujimamasで仕事を始めたころから農業には関わっていたけれど、2003年から2004年にWWOOF(注3)をとおしてオーストラリアでウーファー体験をしたとき、オーガニック農業については多くを学ぶことができた。あの体験はオーガニック農業についてとても実用的なことを学ばせてくれたし、そこから進化することができたと思うんだ。 農業を行う際の最大の秘訣は、植物をよく観察するということ。植物が何を欲していて、植物が環境とどう接しているかについての感覚を育んでいくんだ。その結果、様々な土や肥料を調整したり、時には植物を過酷な状況へと追いやることで何がワークするか試行錯誤を繰り返しながら見つけていく。 失敗をしたら、何故それがワークしなかったかを本当の意味で観察する必要があるんだ。成功から学ぶことと同じだけ、失敗からも学ぶ必要があるんだよ。物事はいつでも軌道修正の余地がある。パーフェクトなものなんて存在しないんだから。

Sharing a Vision
これから、ビジョン

精神科病棟のある病院とは連絡を取り始めているんだ。セラピー療法の一環として患者さんを農園に招待し、働き、野菜を育てることを体験してもらい、家に持ち帰って食べて欲しい。これは旅の始まりからビジョンに欠かせない一部だったからぜひ実現させたいと思っている。また、日本の消費者にとって本当の意味でのオーガニック生産物の選択肢が生まれるといいな、と思っている。 今は日本の農業規制はとても厳しいため、生産すら制限されている事実もある。今年生産したトウモロコシの穀粒はあまりにも詰まっていると判断されたため、販売できなくて何千ものトウモロコシが農地に捨てられるはめになってしまったよ。日本という国がたった39%の食料自給率しか持っていないという事実を考慮に入れると、かなりショッキングな事実だよね。多くを生産しているのに、同時に大量の無駄が生まれている。餓えている人々がいるにもかかわらず、私たちは与えることを拒否しているんだ。 そして、ほぼすべてが政府と密接な関わりを持つJAの独占によってコントロールされているんだ。農家は生産物を販売するだけではなく、JAを通して農薬、化学肥料、種、ローンも入手するから、このシステムから逃れて存続することがほぼ不可能となる。でも、これからはそのシステムも変化を求められるだろう。農業の高齢化やそれに伴って若い人々が業界に入ることがそのきっかけになるかもしれないね。個人的には、ニセコグリーンファームでやりたいことをやりながら、少しずつその活動に貢献していきたいかな。生産物をとおして美味しく楽しい体験をまずは提供することで、他の選択肢もあるということを伝えやすい状況をつくり、模範のひとつになれればいいと思っている。結果として、今の「あたりまえ」をすり替えるような豊富なオーガニック選択肢が生み出されるんじゃないかな。そうして、一緒に成長していくのが理想的だね。 人々がもっと自分たちの環境や資源に対して意識を持ち、大規模な工場式農場から小規模生産へと移行できる未来へ向けて、できるところから一歩一歩、地道に前に進もうと思っているんだ。

【Profile】

デニス・バン・デン・ブリンク
Dennis van den Brink
1974年、オランダ生まれ。アジアを愛し、過去12年間をアジアで過ごしてきた。
種から食卓まで、食に対する深い関心と絶え間ない情熱を持つ。
大自然を愛する心に導かれ、食物連鎖から化学薬品を取り除いた「生きた食」を人々に提供したいと強く願っている。

【Interviewer & Text】

堀江里子/Satoko Horie
パリ生まれの日本人。パラインパクト/ヨガジャヤのマネージングディレクター。
世界各国を旅し、土着の文化に溶け込むことを楽しむ家族の元で、国際人として育てられる。
南極以外の大陸をすべて旅した彼女は、未だ見ぬ土地や人々に接し、全く新しいモノの見方を発見することを愛してやまない。常に新しい領域や限界にチャレンジする人生の探求者としての日々を満喫している。
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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.13より抜粋

世界のVeggy Peopleに聞く、食とライフスタイル — デニス・バン・デン・ブリンク

ラフティングやバックカントリー・スノーボードなど、自然を中心としたオルターナティブなライフスタイルを好む人々が集まることで有名な北海道・ニセコ。この地でニセコグリーンファームと呼ばれる農場を経営する、デニス・バン・デン・ブリンクに会いに出かけた。1999年から11年間、日本に滞在している彼が語る、自らのユニークな人生、そしてオーガニック農業の未来のこと。

My Roots
始まり、ルーツ

オランダのエルメロという小さな農業の町で生まれ育ったんだ。家族はヘルスケアで仕事をしていて、精神科を専門として知的障害者を助けていた。俺も両親と同じ業界に進み、自閉症による問題行動に苦しむ患者のケアを中心に仕事をしていたんだ。でも、病院が持つ規制や規則が嫌いだった。ある程度の規則や保護は意味があるとは思うけれど、彼らにも何かきちんとした責任を与える環境が必要だと思っていたんだ。 だから知的障害者が仕事をする場所として、オーガニック農園を作ることが夢だった。レストランが隣接していて、農作物を利用できると同時に彼らが集まることのできるコミュニティとなっているようなさ。 でも当時の俺は調理も農業も共に未経験だったから、1年間休職して、人々がどのように自然の中で働き、生きているか、そして農業がどう人々の日常生活と関わりあっているかを自分の目で見ることにしたんだ。単純に世界に出て探求したいという気持ちもとても強かったしね。

Exploring, Living with Others
人と生活し、探求すること

東へとひたすら旅をしていった。トルコ、パキスタン、インド、スリランカ、ネパール、チベット、中国、韓国、そして最終的に日本に辿り着いた。 旅の大半はヒッチハイクで、時には安いバスや電車を使ったりしたんだ。最も貧しい人々と同じ手段で旅をしたかったから。エアコンのきいたファーストクラスのバスしか乗っていないと、リアルなもの、生身の生活を体験せずに人々の生活を通り過ぎてしまう。その土地に住んでいる人の食べているモノを口にし、飲んでいるモノで喉を潤し、自分の文化とは違う何かを吸収したかった。 まるまる1年旅をして、エベレストまで辿り着いた。でもそこで「自分の旅はまだ終わっていない」ということに気がついたんだ。オランダの職場にポストカードを送り、「世界の頂点に行き着いたけれど、まだ帰ることができない」、そう伝えたよ。 チベットの後は、中国各地へと自転車で点々として韓国へ。韓国の島々を旅した末、日本の下関に辿り着いたんだ。そこから東京まで自転車で北上し、まずは鎌倉、そして早稲田での生活が始まった。このときヨガジャヤのパトリック・オアンシア(注1)に出会い、彼にFujimamasという表参道のレストランを紹介されて、シェフとしての人生がスタートしたんだ。 日本に足を踏み入れたその日から、この土地に居心地の良さを感じていたよ。和食は大好物だし、とても安全な国民性も。何かに鍵をかける必要が無いんだよね。暴力や攻撃性というのが生活に充満していないんだ。多くのことを心配しなくてすむので、結果的にとてつもなく開放感のある精神的な自由を手に入れることができるんだと思う。

Expanding Perceptions
見方を広げていく

1年半ほど旅をする経験は、人との関わり方やモノの見方を完全に変えていったよ。異なる文化や宗教を体験することに皆がもっとオープンになれば、きっともっと互いを受け入れることができると思う。そして誰もがこの方向へと向かっていけば、人種対立や戦争は過去となり、世界は遥かに豊かになるんじゃないかな。 「生きる豊かさ」を本当の意味で理解することができれば、人はもっと親切で謙虚になっていくものなんだ。最も貧しい人ですら、他人を家へと招き入れ、食べ物を分かちあおうをする。その行為に触れたとき、この気づきが始まるんだ。 もちろん時代は1990年代から変わってしまったかもしれない。物事が過ぎ去る速度は更にスピードアップしているし、昔ほどロマンチックじゃないかもしれないね。 でも、異なる文化に対してオープンである必要性は変わっていないと思う。誰しも最低でも1年は海外を旅して生活することで、新しい生活環境に慣れる時間を経験する必要があるんじゃないかな。自分を何一つ変えようとしないで、自分の空間に入ってくる人々に対する不満を並べたてることは簡単なんだよ。それに、生まれ育った豊かな土地を離れることがなければ、すべてが揃っていることが当然だと思ってしまう。そして次第にそれを手放せなくなってしまって、誰とも何も分かち合えなくなってしまうんだ。

(2)へ続く

【Profile】

デニス・バン・デン・ブリンク
Dennis van den Brink
1974年、オランダ生まれ。アジアを愛し、過去12年間をアジアで過ごしてきた。
種から食卓まで、食に対する深い関心と絶え間ない情熱を持つ。
大自然を愛する心に導かれ、食物連鎖から化学薬品を取り除いた「生きた食」を人々に提供したいと強く願っている。

【Interviewer & Text】

堀江里子/Satoko Horie
パリ生まれの日本人。パラインパクト/ヨガジャヤのマネージングディレクター。
世界各国を旅し、土着の文化に溶け込むことを楽しむ家族の元で、国際人として育てられる。
南極以外の大陸をすべて旅した彼女は、未だ見ぬ土地や人々に接し、全く新しいモノの見方を発見することを愛してやまない。常に新しい領域や限界にチャレンジする人生の探求者としての日々を満喫している。
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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.13より抜粋

アボリジニの血が流れるシンガー・ソング・ライターが語る、海や大地と繋がる方法

−−プロフィール−−
Xavier Rudd/ザヴィエル・ラッド
約30種類以上もの楽器を操るオーストラリア出身のシンガー・ソングライター。
ジャック・ジョンソンやGラヴなどミュージシャンのサポートを務め、2004年にアルバム『ソーラス』でデビュー。名だたるフェスティバルへの出演や、世界中を回るツアーを行っている。 アーティストの情報やツアースケジュールなどはウェブサイトをご覧ください。http://www.xavierrudd.com
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オーストラリアとカナダの両国に市民権を持ち、約30種類の楽器を巧みに操るシンガー・ソング・ライターのザヴィエル・ラッド。その魅力的なヴォーカル以上に、彼の音楽性を語る上での魅力となるのがアボリジニの民族楽器で「ディジュリドゥ」と、ドイツ発祥の「ワイセンボルン・ギター」だ。現代と伝統の影響が融和した心地よいハーモニーに乗せて、ザヴィエルは“母なる大地”や人間、感情といったテーマを詞に込めて唄いあげる。ライブでは、大半の場合がたった一人でのステージだ。彼以外には誰もいないソロの舞台で、世界各地の聴衆を魅了し続けている。厳格なベジタリアンでもあるザヴィエルは、その人柄と音楽性、そして先住民や環境のための活動から、母国オーストラリアだけでなく、アメリカやヨーロッパでも注目を集めているミュージシャンである。そんなライブのスタートを数時間後に控えた彼に話を聞いてみた。

べジィ編集部
-あなたは、なぜベジタリアンというライフスタイルを選択したのですか?

ザヴィエル
-僕が生まれ育ったオーストラリアでは、先住民たちはカンガルーを殺します。彼らは厳しい伝統を守り、空腹であっても条件がそろわなければカンガルーを殺してはいけないというしきたりがある。僕自身は、動物性しか選択肢がない状況でもベジタリアンであることを貫きます。だけど、オーストラリアの奥地で暮らし、厳しい儀式に倣いながら動物を狩る先住民の生き方は理解できる。スーパーマーケットで売られているものとは、また別の話だから。そこでは誰が切ったかも分からない肉がたくさん並べられている。大量生産された何百万という動物たちが、虐げられ、殺され、細かく切り刻まれて売られているのさ。そういったものは断固として受け入れられない。

べジィ編集部
-あなたは世界中をツアーでまわり、カナダでも多くの時間を過ごします。オーストラリアで暮らす家族との時間を見つけるのは大変ではないですか?

ザヴィエル
-そうだね。だけど、何が自分にとって本当に大切かを見極めるようにしているんだ。僕は毎年数ヶ月間をオーストラリアで過ごす。最近、新居が完成したんだけど、その家はとてもこだわって作られているよ。ストローベイル建築で、100%環境に配慮しているし、資材の95%はリサイクルされたものを使っている。例えば、近隣の街まで行って、海辺の古い家から出た廃材を回収して再利用したりね。新居から出る廃棄物も全てが自然な方法で処理されていて、「みみずコンポスト」でゴミをリサイクルし、水も植物を利用したシステムで浄化している。こういう方法で暮らしていると、自分が取るあらゆる行動に対して敏感にならざるを得ないんだ。浄化システムに不自然なものが入ったりすると、ただちにミミズや植物がダメージを受けるからね。だから毎日が学習だよ。その積み重ねを通じて、いつも慎重にならなければいけない。だけど、これはとても気持ちのいいものだよ。自然の循環について理解できるようになっていくからね。家には4歳と9歳の息子が2人いて、こういったことを学びながら育てている。これは子どもたちにとって、とても価値のあることだと思うんだ。

べジィ編集部
-電気はどうしているんですか?

ザヴィエル
-100%太陽発電のエネルギーだよ。建築時に、周囲の木を一本も切り倒さないようにしたから、この家はとても上手い具合に自然と調和しているんだ。木々がよい日除けになってくれているけれど、毎日数時間は家に直射日光があたって、充分なエネルギーを得ることができるよ。

べジィ編集部
-あなたの音楽はオーストラリア先住民の音楽の影響を強く受けていますね。あなた自身、先住民や彼らの文化と、どのようなつながりがあるのですか?

ザヴィエル
-僕には先住民の人々と、とても強いつながりがある。国中にアボリジニの友人がいるし、僕の曾祖母はアボリジニで、彼女の魂が今も僕に受け継がれている。この感覚はとても強烈なもので、曾祖母や先住民の文化と深いところでつながっているのが僕にはわかる。物心ついた頃からずっとこのつながりを感じてきたんだ。

べジィ編集部
-”Things meant to be”という美しい曲の中で、“海の奥深くに目を凝らしてごらん。きっと君にも見える”と歌い、海や木々や植物、母なる大地は私たちの友だちであると教えてくれています。しかし、大量消費社会に暮らす私たちは、そういった感覚や自然と調和した魂を、まだ失わずに持っているのでしょうか? それともこれはもう郷愁や空想にすぎないものに成り下がってしまったのでしょうか?

ザヴィエル
-もちろん、まだ失っていないと思っているよ。僕のこの感覚は先祖から受け継いできたものだけど、もし自分の本質やルーツを無視しつづければ、どんな人であれ、そういったつながりを失うことになってしまうだろうね。先祖から受け継いできたものは僕にとって非常に大切なものだから。オーストラリアに戻ると、それをとても強く感じることができる。僕はその感覚を歌にするんだ。

べジィ編集部
-あなたのライブではオーディエンスがとても熱狂的ですね。みんないろんな形であなたへのサポートや幸福感を表現している。素晴らしい雰囲気だと思います。

ザヴィエル
-僕がライブですることは、音楽を通して何かをみんなに与えること。そうやってみんなとつながるんだ。音楽はそれを容易にしてくれる。みんなと強くつながりたくて、僕がより多くのものを差し出すと、多くのものが返ってくる。一緒に経験することによって、僕らのエネルギーは一体になる。本当に言い尽くせないほど素晴らしくて、僕が心から好きな体験だ。日々世界のどこかで、たくさんの素晴らしい人たちの前で自分の音楽を奏でることができるということは素敵な経験だよ。ライブに来る人たちは、それぞれが抱えている問題をひとまず家に置いてくる。少なくともその最中は問題から解放される。それは本当に大切なこと。それが音楽の機能でもあるしね。みんないいエネルギーを持ってやって来る。僕もいいエネルギーで臨む。そうすることで、みんなの心が満たされて、元気になることができる。その場にいる全員で分かち合うこと、それがライブのすべてだよ。

べジィ編集部
-最後の質問です。なぜサーフィンがあなたにとって特別なのか教えてください。

ザヴィエル
-単純なことさ。サーフィンをしている間は“大いなる自然”と一番つながることができる。海を感じることは素晴らしい感覚だ。波が寄せては引くように、海は絶え間なく動いている。生命の本質、循環という偉大な力を感じることができる。サーフィンを通して、自分もその一部になることができるんだ。入江で波に乗っていると、僕の他には誰もいないことがある。そんな時、僕はたった一人で、自然のエネルギーと完全につながった感覚にひたりながら、海と一緒に踊るんだ。

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雑誌veggy(ベジィ)バックナンバーVol.9より抜粋

“Hello Vegan!”と笑顔で迎え入れられる社会を目指して

今月から、NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ代表の工藤柊さんの連載が始まります!

veggy onlineをお読みの皆さん、初めまして!今回から毎月連載を担当する、ヴィーガン初心者の味方、工藤柊(@itllbedark)です!

この記事を読んでいる方の中には、ヴィーガンやベジタリアンの人もいれば、ベジタリアンなんて全然興味ない!お肉が好きだ!なんて人もいるかと思います。

ちなみに僕は、2016年からヴィーガンを2年と少しの間続けています。始めた当時は高校三年生の秋でした。今となっては食堂で唐揚げ丼を食べていたことや、友人と焼肉屋で焼肉を頬張っていたことが懐かしいです。

そんな僕が、これから毎月ヴィーガンに関する情報を発信する連載をしていきます。ヴィーガンを始めたきっかけや2年間続けてみて感じること、目指している社会、これまでの活動や今の活動など、僕にしか書けないことを記事にしていくので楽しみにしていてください。

そして第1回目の今回は、僕が目指す『”Hello Vegan!”な社会』についてです。

 

ヴィーガンって?


“Hello Vegan!”についてお話する前に、まずはヴィーガン(vegan)のことを簡単にご紹介します。一言でいうと、ヴィーガンとはベジタリアンの中でも最も制限のあるライフスタイルです。ベジタリアンがお肉や魚介類を食べないのに加えて、ヴィーガンは卵や乳製品などの動物性食品の一切を避けます。さらに、食のみではなく毛皮製品などの動物性の衣類や動物実験を行う商品を避けます。
このようなライフスタイルを選択している理由は、ヴィーガンと一言にいっても様々です。僕はいつも次の4つを紹介しています。
①動物の問題
動物性の食品や衣類、動物実験などによって生じる動物の苦しみを減らそうとする理由

②環境の問題
畜産業によって生じる環境問題を解決し、持続可能な社会を実現しようとする理由

③飢餓の問題
世界中の飢餓状態の人々を思い、生産に大量の穀物が必要な動物性食品を減らそうとする理由

④健康の問題
動物性食品によって生じる健康問題のリスクを考え、植物性のみの食事を取ろうとする理由

このように、ヴィーガンを実践していると言っても、それぞれに異なる理由やきっかけがあります。そもそも、ヴィーガンは1944年の11月1日にイギリスで生まれた概念で、まだ80年の歴史もないとても新しいライフスタイルです。

それにも関わらず、ここ十年ほどでヨーロッパを始め、アメリカなどの先進諸国で注目され、ヴィーガンの人口は右肩上がりで伸び続けています。

では、日本はどうかと言うと、まだまだヴィーガンを実践する人の数も、ヴィーガンを実践しやすい環境も整ってはいません。

 

ヴィーガン実践のハードル


「今日からヴィーガンやってみよう」と思っても、今の日本社会ではヴィーガンを実践するにはハードルが高いと僕は考えています。
2年前、ヴィーガンを始めてすぐは元々食べていた加工食品や料理が使えないことに気がつき、水炊きやおにぎりを1ヶ月食べ続けていました。コンビニやスーパーに行っても原材料に動物性が入っている商品がほとんどで購入できるものも減りました。最初はうまく説明することもできずに、友人にもバカにされるという始末です。

今となってはいい思い出ですが、ヴィーガンを実践しようと思えば、買い物・外食・人付き合いなど、色々な乗り越えるべきハードルがありました。

一方で、ヴィーガンの人口が多く、環境も整っている、ドイツなどの先進諸国では、このようなヴィーガンマークが一般のスーパーに並ぶ商品についていることが多いです。

それに対して、ヴィーガンを実践する環境が整っていない日本ですが、ヴィーガンを実践する人がいないわけではありません。ある調査では、日本人口の1%とも言われています。(vegewel style:日本のベジタリアン・ビーガン・ゆるベジ人口調査より)

2018年に日本各地の300名ほどのヴィーガンやベジタリアン、それに近い生活を送っている方とお会いして話しをすると、ほとんどの人が今の社会はヴィーガンとして生活するのは難しいと言っていました。

そのせいで、ヴィーガンとして生活したいと思っていても完全に実践することは難しく、断念してしまった方もいます。つまり、自分が送りたいと思う生活を選択することができないのです。

 

“Hello Vegan!”な社会へ


多くのヴィーガンやベジタリアン、それを目指す人たちと関わるようになって、このようなヴィーガンを実践しにくい社会から、誰もがヴィーガンを実践できる社会を創りたいと思うようになりました。
だから僕は、”Hello Vegan!”をコンセプトに活動しています。

“Hello Vegan!”とは、「今日からヴィーガンやってみよう」という人に、”Hello Vegan!”と笑顔で迎え入れられるような環境を創るという意味を込めて使っています。

そして、そのような社会を実現し、ヴィーガンが人々の選択肢の1つになった時、フェアトレードや環境に配慮した商品を購入するように、ヴィーガンを選択する人が少しずつ増えていくと考えています。

そうすれば、更にヴィーガンの商品や情報が増え、認知度も向上することになります。こうして、よりヴィーガンを実践しやすい環境が整い、更にヴィーガンを選択する人も増えるという好循環を生み出したいです。

本当にそんな社会になれば、人々が動物や環境、将来世代の人々を思いやる心を生活に反映でき、平和な世界に近づいていくでしょう。

だから僕は、”Hello Vegan!”な社会を目指して活動をしています。

 

日本ヴィーガンコミュニティ


頭で理想を描き、口だけで語っているだけではなく、実際に行動することで初めて社会に影響を与えることができます。僕は何より自分のできることから始めることが大切だと思っています。
最後に、僕が代表を務める「NPO法人日本ヴィーガンコミュニティ」について簡単にご紹介します。

日本ヴィーガンコミュニティは、昨年2018年11月にNPO法人化し、現在70名以上の全国各地のヴィーガンを実践する、もしくは実践しようとするメンバーによって構成されています。

これまでにない、メンバー自身が抱えるヴィーガンを実践しにくい課題を、メンバー自身で解決することでヴィーガンを実践しやすい社会を共創する、協同組合モデルのNPO法人です。

具体的な活動は、コミュニティの運営や、ヴィーガンの人にフォーカスしたウェブメディアの開発・運営、ヴィーガン版クックパッド「V-COOK」の開発・運営を行なっています。

平和な世界を実現するために、ヴィーガンを実践しやすい社会を共に創るメンバー、寄付によって活動を支援するサポーターを常時募集しています。

詳しくはNPO法人日本ヴィーガンコミュニティ公式HPよりご覧ください。

 

終わりに

今回は僕、工藤柊の目指している誰もがヴィーガンをできる“Hello Vegan!”な社会についてでした。

最後まで読んでくださった皆さんにとって参考になることや、何か少しでも行動が変わることがあれば幸いです。

では、来月もお楽しみに!


工藤柊/kudo shu

2016年、高校3年の秋にぺちゃんこの猫を見てヴィーガンに。神戸大学入学後、誰もがヴィーガンを実践できる“Hello Vegan!”な社会を目指して、大学食堂へのヴィーガンメニュー導入、ヴィーガンカフェの店長などの活動を行う。2018年大学を休学しNPO法人日本ヴィーガンコミュニティを創設。ブログやYouTubeでの情報発信も行う。

ブログ「そうは言っても工藤さん」:http://kudoshu07.com/

YouTube「ヴィーガン初心者の教科書」:https://www.youtube.com/channel/UCnyHAlvD5qmqYa4SAQ6z2bw?view_as=subscriber

ツイッター:https://twitter.com/itllbedark

日本ヴィーガンコミュニティ公式HP:https://hellovegan.jp/

スリランカに伝わるブッダの教え、幸せな心の育て方

お釈迦様の教えが純粋に受け継がれてきたスリランカの仏教。それはいつの時代もどんな人の心にも役立つ、実践的な教えです。感情に振りまわされず、真の豊かな心を持って生きていくために、私たちに必要なことは何なのか。数々の著作をもつスリランカ出身の僧侶・スマナサーラ長老のもとを訪れ、お話を伺いました。

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